第116話 決勝戦始まる

「お待たせしました!決勝戦、ラビリルVSアルマを始めたいと思います!両者を専用マップに転送します!」


ついに決勝戦かー……頑張ろ!


「んーこのたこ焼きめっちゃ美味しい!モブちゃんも一つどう?遠慮なんかしないで良いよ!」

「じゃあ……いただきましゅ!」

「美味そうじゃな、我も買ってこようかの」


なんか3人とも凄い馴染んでない?全員今日が初対面なはずなんだけど……それにしてもたこ焼き美味しそう。


「ちょっと〜そこで泣いてる魔法少女!たこ焼きあげるから一緒に観戦しようよ!お金は貰うけど」

「ぐすっ……泣いてないもん、あとたこ焼きあまり好きじゃない」

「嘘でしょ?!」


完膚なきまでに私に叩き潰されたのが悔しかったのかスノーピンクが泣いているのが見えた、泣いているのを見るとなんだがさらに殴ってみたくなってくる……流石にやらないけど。


「ほれほれ、我の隣が空いておるのじゃ。泣いている暇があるのなら少しでもラビリルの戦いを見て次は勝てるように分析するといいのじゃ」

「そうです!そもそもここにいる僕やベルテ様、あるふぁ様はあなたより順位が低いんです!悲しむなら我々の方です」

「うん、ありがと」


すっかり弱気になってしまったスノーピンクを見ていたら視界が切り替わり専用マップに転送された。


「ラビリルと戦えるのを待ってたよ」


転送先ではアルマさんが大量のポーションを腰にかけて待っていた。


「私はアルマさんと戦うとは思っていなかったよ、戦闘系スキルほとんど持っていないってずっと前に言ってたし」

「今もほとんど戦闘系は持ってないよ、上位勢必須スキルの根性とかそのくらいかな?」


ほんと色々なポーションで勝ち進んできて凄いよね、私は殴って刺して食べさせて勝ってきただけだからアルマさんの方が苦労してるよ。


「プレイヤーの紹介をします!狂気な笑顔で敵を叩き潰し悪魔的なキノコや不意打ちサソリと共に決勝まできました!ラビリル選手です!」


相変わらず紹介が酷い!私だけではなくパラやスコーンまで酷い言われようだ。


「そして爆発や毒ポーション、もしかしたら麻痺とかもあるかも知れません!さまざまなポーションを組み合わせてまさかの生産職が決勝戦まで来ました!アルマ選手です!」


アルマさんの紹介は普通じゃん!


「ラビリル、一つだけ言いたいことがあるんだけど良い?」

「ん?何?」


なんか改まってアルマさんが私のことをジッと見つめてくる。


「……本気で来てね」

「……もちろん!」


私はアルマさんの言葉にしっかりと大声で返事をした。


「それでは決勝戦……開始!」

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