第113話 ラビリルVSスノーピンク2

「《相手を拘束》!」


いきなり動けなくなる魔法を使ってきたスノーピンク。


確かに足が動かない。


「ふーん、この動けなくなるやつ……足が結界で覆われてる感じだね」


結界なら壊せるんじゃないかな?スノーピンクを中心に展開されているこの自分魔法領域だっけ?それも壊せそうだよね、私なら。


「へへーん!動けないでしょ!舐めてるからそうなるんだよ!《ファイアボール》」


私に向かって炎の球が飛んでくる。


「うぐっ!」


私のお腹に当たってはじけた、熱い。


「効いてるねー!ラビリルのユニークスキルは防御が低くなってるのかな?」


私のことを煽り散らかしているスノーピンクを無視して両手で自分の足を触る。


そして思いっきり足を殴った。


「痛いけど……動けるようになったね」


やっぱり結界のようなものが私を動けなくしていたみたいだ。


結界なら耐久値があるはずだし破壊の呪いで耐久値を1に出来る。


「え、なんで自分を攻撃してるの……?」

「なんでかな?すぐに分かると思うよ」


スノーピンクは私が動けるようになったことに気づいていないようだ。


「ふーん、まあいいか」


スノーピンクがジリジリと私に近づいてきていた。


そして私の首目掛けて手を出してきた。


私は出してきた手を掴んで防ぐ。


「やっぱり正面からは無理だよね、でもしっかり私に触れてるね《相手を全身拘――」

「はい残念」


私は思いっきりスノーピンクを蹴り飛ばして詠唱をキャンセルさせた。


「ガハッ!ゲホゲホ……なんで動け――」

「もういっちょ!」


私はもう一度攻撃する為に飛ばされたスノーピンクに一瞬で近づく。


「て、《テレポート》」

「あ、逃げた」


残念ながら私の攻撃は当たらずスノーピンクは転移して逃げてしまった。


「テレポートで逃げたってことは相当HPが低くなってるんだね、さっきの攻撃で死んじゃうくらいに」


スノーピンクが遠くに逃げたので私はすぐに追いかけた。


「あ、《相手を拘束》《ヒール》」


また足が動かなくなった、そして回復された。


「なんで動けたのかは分からないけど今度こそ動かなくなったね!」

「また動けるようになるかもよ?」


私がそう言って威圧する。


「ぐぬぬ、こうなったら……」


スノーピンクが再び動こうとする。


「え――」


なんとスノーピンクが動き出す瞬間にスノーピンクの片足が消滅して倒れてしまった。


「あー時間切れ!さようなら〜」


私の近くにスノーピンクの足を咥えたパラがいた。

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