第111話 次の対戦相手は……

「うわぁ……あの自称魔法少女、首絞めたよ?」


ベルテが凄い引いている。


確かに首を絞めるだけじゃダメだよね。


「うーん、どうせ首絞めるならそのままポキッと折っちゃえば良かったと思うんだけど筋力が足りないんだろうねー」

「ラビリルの方が怖かった!そもそもラビリルも仲間のキノコに食べさせるために敵の四肢を切り刻んだやばい奴だった!」


そういえばそんなこともあったね。


「本当は短剣なんて使わずにこの手で壊したかったんだけどね」


そんなこと呟いたらベルテが無言で呆れた目で私を見ていた。


「ラビリルしゃまー!ただいま戻りました!」


凄い勢いで私の元に走ってくるモブさん。


首絞められて死んだのにモブさんは元気だね。


「モブさん、お疲れ様!敵討ちは私がするからね!ボッコボコにするよ!」

「はい!お願いしましゅ!」


何故か私の前で土下座をした。


戦ってる時は普通に喋っていた気がするんだけどまた元に戻ってるね。


「それででしゅね!ラビリル様の為に奴の……スノーピンクの情報を可能な限り集めてきました!」

「おお!試合のモニターでは聞き取れない情報とかもあったから助かるよ!どんな感じ?」


ところでベルテはなんでモブさんを突っついたりくすぐったりしてるの?


プルプル反応して我慢してる感じするからやめてあげなよ……。


「……ごほん、1番厄介なのはあの結界です。自分魔法領域と言っていました、条件があるようですが自分で自由に魔法を作成出来るようです」


そのまま続けるんだ、あれ?なんか普通に喋れてない?


「その条件ですが恐らく強力な効果の魔法程、自身のステータスが減少するようです。僕に使われた全身が動かなくなるという魔法は僕に触れてから使用していたので触れていないと使えない魔法もあると思います」


おお、凄い真面目!全然さっきと違う!


「あと自由魔法は1つしか効果が続かないので別の自由魔法を使用したら一つ前に使った自由魔法は消滅すると思います。効果時間は1分程で短いと思います」

「なるほどね!ありがとう!」


めっちゃ分析してくれてる!


「お待たせしました!準決勝の組み合わせはくじ引きとなりましたので勝ち残った3名の選手を専用マップに転送します!」


くじ引きね、当たりを引いたらシードなのかな?


フッと視界が切り替わる。


近くにはスノーピンクとアルマさんがいた。


「ラビリル!負けないから!」

「ふーん、そんなこと言って私にボッコボコにされても知らないよ?」

「2人とも恐ろしいね」


なんか間近でスノーピンク見たら唐突に殴りたくなってきた。


「はーい、まだ戦わないで下さい!3名の前に3枚のカードが出現していると思います、1枚だけある星が描いてあるカードがシードで決勝進出となります!」


うーん、どれにしようかな?私はなるべく戦いたいんだけど。


「お先にどうぞ、僕はあまりもので良いよ」


アルマさんは最後でいいらしい、あまりものにはなんとやら。


「じゃあ私おっ先ー!ってハズレかぁ……」


真っ先にカードを引いたスノーピンク、引いたカードは何にも描いてなかった。


「うーん、右か左……左で!」


私は左のカードを引く。


スノーピンクと同じく引いたカードは何も描いてなかった。


「ごめんね、先に決勝行かせてもらうよ」


最後に余ったカードを引いたアルマさん、しっかりと星が描いてあった。


「アルマ選手決勝進出です!そして準決勝はラビリルVSスノーピンクとなりました!休憩時間の後に開始するので両者は準備を始めてください!」


フッと視界が切り替わり元の広場に戻った。

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