第110話 モブVSスノーピンク2
「ユニークスキル……ではないですね、恐らくユニークウェポンのセットスキル」
「そのとーり!この魔法少女ステッキのセットスキルだよ!《自分魔法領域》」
スノーピンクを中心に何か結界のようなものが広く張られる。
モブはすぐに結界を抜け出そうとするが外に出られなかった。
「特に僕に影響は無さそうですが閉じ込めるタイプの結界ですかね」
「半分当たり、半分はずれだよ!この領域内は私が自由に魔法が使えるんだー!《お水ください》こんな感じで」
スノーピンクの手元にお水の入ったコップが出現した。
「せ、制限は?」
想像を超えるスキルに驚くモブ。
「教えなーい、もしかして無いかもよ?《マジカル岩落とし》」
モブの上空から大きめの岩が出現した。
「そんな適当な魔法で……《スピードモード》」
俊敏を上げて落ちてくる岩を避ける。
「うーん、足速いと当たらないなぁ《相手を拘束》」
岩を避けたモブが急に動けなくなる。
「足が動かな――」
「《マジカルハンマー》」
動けなくなったモブにスノーピンクが近づきハンマーの形に変形した杖がモブを襲う。
「し、《シールドモード》!」
咄嗟に防御をしてハンマーを防ぐ。
「あれ?足が動く……拘束時間は短い?《スピードモード》」
とにかく動けるようになったモブは一旦、スノーピンクから距離を取った。
そしてよく見たら先程避けた岩も消えて無くなっていた。
「もしかしたら――」
モブは何か思いついて考え込む。
「逃げるなー!もう
またもモブの足が動かなくなる。
その隙にスノーピンクがモブに向かっていく。
「あなたの攻撃は効きません《シールドモード》」
「防御しても無駄だよー《防御無視攻撃》」
「は?」
モブは防御を高めたはずなのにスノーピンクの攻撃に耐えられず吹き飛ばされる。
「ゲホ……防御無視は反則ですって――」
スノーピンクは吹き飛ばしたモブを追いかけるように走る。
「これで終わりだー!《相手を拘束》」
「僕はまだ終わりません!」
動けないモブは双刃剣を手に持ってスノーピンクを待つ。
「《防御無視攻撃》!」
スノーピンクの杖がモブに当たる――
「今!《パーフェクトモード》」
「え――」
杖が当たる寸前、モブは杖を避けてスノーピンクの胸の辺りをグサリと刺した。
「嘘……」
カランカランと杖から手を離す。
「その自由な魔法、とても強力ですが使い過ぎですね。1つしか効果が続かないのすぐに分かりましたよ」
モブは双刃剣をスノーピンクに刺しているのを抜く。
「それに攻撃が軽い、結界を張っている間はステータス減少でもしているのでしょう。その証拠に一回刺しただけで瀕死です」
「あ、はは……バレちゃったか」
力なく崩れるスノーピンク。
「さて、手っ取り早くとどめをしますか」
モブがスノーピンクにとどめを差そうとする。
「あー負けちゃった……なんてね!《テレポート》」
モブの目の前にいたスノーピンクが急に消える。
「悪あがきはしない方が良いですよ」
「悪あがきじゃ無いもん!《ヒール》」
遠くに転移したスノーピンクはゆっくりと回復魔法を使い回復していた。
モブは回復させまいとスノーピンクに攻撃しようとする。
「《相手を拘束》」
「……本当、卑怯ですね」
またも動けなくなったモブはスノーピンクが回復するのをずっと待つことになった。
「確かに1つしか効果は続かないし効果時間もあまり長く無いけどさー……切れる前に上書きすればずっと拘束することは出来るんだよね《相手を拘束》」
回復を終えたスノーピンクがゆっくりとモブに近づく。
「確かにそれで僕を動けなくすることは出来ますが足が動かなくなるだけでその場なら攻撃出来ますよ、それに防御無視攻撃をしなければ僕にダメージを与えられないのはあなたでしょう?」
スノーピンクは話をしながらモブの後ろに回りに背中に触れた。
「足だけ動けなくしたのはステータス減少を気にしてたから、実はそれ以外にも条件があるけど教えなくて良いよね《相手を全身拘束》」
「身体が動かなく――」
足だけではなく全身が動かなくなるモブ。
「それでもダメージを与えられないのは確か、ただどんなに防御が硬くても例えば初心者でレベル1でもこの状況なら勝つ方法があるんだよね」
スノーピンクが動けなくなったモブの正面に立つ
そしてモブの首を力強く掴んだ
「あ、が……息、が――」
「窒息ダメージはステータス関係ないもんねー」
呼吸が出来なくなりモブに窒息ダメージが入り始める。
「まあ、毒とかでも良いんだけど耐性あったら効かないしー」
「……」
モブはスノーピンクを力強く見つめることしか出来なかった。
「第八回戦の勝者は……スノーピンク選手です!」
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