第106話 アルマVSあるふぁ3

「投げるだけでは我には当たらないのじゃ!」


あるふぁは投げられるポーションをひょいひょいっと身軽に避ける。


避けられているのにも関わらずアルマは気にせずポーションを投げ続けている。


「当たらなくても良いんだよ、そういうポーションだからね」

「なんじゃと?!」


あるふぁが気づいた時には周囲が一部赤くなっていた。


「即席罠ポーションだよ、触れるとダメージ受けるから気をつけてね」

「それなら叩き割るのじゃ!」


あるふぁはポーションを避けることをやめて投げ捨てた杖を拾い直してからポーションを杖で叩き割ろうとする。


「あ、無理に叩き割ると爆発するから気をつけ――」

「それを早くいうのじゃあああ!」


アルマが忠告するがその前にあるふぁが叩き割ってしまいあるふぁは爆発に巻き込まれた。


「あーせっかく親切に教えてあげたのに」

「我が叩き割る寸前に言ったじゃろ!性格悪いのじゃ」


かなりボロボロになっているあるふぁとは逆にまだほとんど無傷なアルマ。


「やばいのじゃ……」


あるふぁのHPは跳ね返された魔法や爆発で減りさらに猛毒で今も凄い勢いで減っていた。


そして虹色に光り輝く目も弱くなっていた。


当然アルマもあるふぁの変化に気づいていた。


「目の光り、弱くなってるね。もしかしてユニークスキルの制限時間なのかな?それともHP減少によるもの?」

「ぐぬぬ……一か八か、あの魔法を使うのじゃ!」


あるふぁは杖を掲げるとあるふぁを中心に足元に大きな魔法陣が描かれる。


「最大レベルの魔法かい?それは発動までに時間が必要だよね?」

「そうじゃな、普通なら数分はかかる……じゃが《詠唱短縮》これならどうじゃ?」


あるふぁはスキルを使って一瞬で魔法陣を完成させた。


「《インフェルノ》《テンペスト》《フラッド》《アースクエイク》×5なのじゃあああ!」


火、水、風、土の四属性全ての最大レベルの魔法がアルマを襲う。


「これは……かなりきついね」


アルマは盾を構える。


あるふぁの全身全霊で放った魔法がアルマの盾に吸われていく。


ピシッ


なんとアルマの盾に亀裂が入った。


「そのまま突き破るのじゃー!」

「……僕の盾耐えてくれ――」


盾の亀裂がどんどん広がっていく……。


バキッ


そしてついに魔法の威力に耐えきれず盾が割れた。


「よく耐えたね……少しは跳ね返せたね」


盾は壊れたが最初に受けた分の魔法はあるふぁに跳ね返っていく。


「これ、耐えられるかな……?」


残った魔法はアルマに向かっていく。


「もう一発……相殺できる魔法を」


あるふぁが魔法を使おうとするが急に力が入らないなり目の輝きが失われていく。


「時間切れなのじゃ――」


2人同時に大量の魔法が当たる。


そして魔法が全て消えた後には誰もいなかった。

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