第105話 アルマVSあるふぁ2

「《ファイアアロー》×10《ウィンドアロー》×10」


大量の魔法の矢がアルマに向かって放たれる。


「魔法の威力をあげても無駄だよ」


アルマは再度、小さな盾を構える。


やはり魔法は小さな盾に全て吸い込まれてあるふぁに跳ね返されていった。


「ぐぬぬ、それならその盾をぶっ壊すのじゃ!」


あるふぁは杖を構えてアルマに向かって突撃していった。


アルマは突撃してくるあるふぁに小さな盾を構え続ける。


そして杖と盾がぶつかる。


「残念だけどちゃんと盾らしい耐久値はあるんだよね」

「素手ならどうじゃー!」


今度は杖を捨てて素手で盾に殴りかかる。


「……無理か」


盾にはヒビ一つなく無傷だった。


「足元気をつけたほうがいいよ」

「あ――」


あるふぁは盾を壊すことだけを考えているあまり罠のことをすっかり忘れていた。


罠は全て解除したと思っていたのだがまだアルマの足元には残っていたのだった。


罠を踏んだあるふぁの足元が爆発してさらに紫色の煙が立ち込める。


「げほ、げほ、毒なのじゃ!」


あるふぁがHPを見ると通常の毒よりもHPの減りが早かった。


「なんじゃ!普通の毒じゃない?!」

「僕特製の猛毒霧だよ。現状、僕が知っている限りモンスターとかで使ってくるやつはまだいないみたいだけど実装はされているからね」

「そんなものがあるのじゃな……」

「仲間モンスターは進化するらしいしその中で猛毒だったりなにかしらの状態異常を持っているかもね。魔王とかいたし後であの子に聞いてみるのも良いかもね」


アルマはそんなこと言いつつポーションをごくごくと飲んでいた。


「今度はどんな効果のポーションなんじゃ……」

「なんだろう……ね」


アルマがポーションを持ちながらあるふぁに向かって動き出す。


「例の俊敏上げポーションなのじゃ!」


かなりの速度で走るアルマにあるふぁは魔法を使って攻撃するが全て跳ね返されてしまう。


そしてあるふぁに近づき、顔面にポーションの瓶をパリンとぶつけた。


さらに跳ね返された魔法があるふぁに全て当たる。


「顔があああ!熱いのじゃ!」


あるふぁの顔からジュウジュウと焼けるような音がする。


「このポーションって痛覚設定低くしててもそこそこ痛いんだよね、身体を溶かす毒液だからなのかな?」

「う、うぅ……乙女の顔になんてことするのじゃ」


ゲームなので焼けた爛れるとかは無い為、見た目的にはあるふぁの顔に変化は無いがあるふぁは顔がヒリヒリと熱く目を開けるのも辛そうだった。


「まだまだいくよ」

「ちょ、まだ目が上手く開かな――」


あるふぁに追い討ちをかけるようにアルマがポーションを片手に向かっていく。


あるふぁはなんとか視界を広げてアルマが投げてくるポーションを避ける。


「そこなのじゃ!《ファイアトラップ》」


あるふぁが隙を見てアルマの足元に罠魔法を仕掛ける。


アルマは盾を真下に構えて地面に跳ね返す。


「罠魔法は相手に跳ね返せないね」


そう言って再度ポーションをあるふぁに投げた。

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