第82話 再度のミイラ戦

「そうそう、最初は1体しかミイラが出てこないんだよねー」


ミイラ Lv30


ボスゲートを入った先にはポツンと1体のミイラが真ん中付近に立っていた。


「スコーン〜やっちゃっていいよ!」


私がそういうとスコーンが目の前から消えた。


そしてミイラの後ろに現れたと思ったら尻尾でミイラをブスリと刺した。


「凄っ……あんなの避けられないよね」


さらにスコーンは毒液をミイラの中に放っていた。


「あ、ミイラ死んだ」


ミイラはHPが無くなったようで消え去った。


流石の強さだね〜、私より倒すの早いんじゃないかな?


最初のミイラが倒れて次々とミイラが現れ始めた。


「この前は破壊モードで倒したから……今回はこれで倒そうかな《悪魔転生》」


破壊者のクールタイムも予選で使ったから多分使えると思うけどいつも破壊モードでボス倒してるもんね。


「《悪魔の爪》《狂化》」


私の両手から鋭く長い爪を生やしてさらに狂化でステータスを上げる。


「なんか凄い力が湧き上がってきて……スコーン、どっちが多くのミイラを倒すか勝負しよっか」


なんか狂化を使ったせいか大暴れしたい気分になってきた。


「じゃあ……勝負開始!」


私の合図でスコーンが動き出し、私もミイラに向かって爪で攻撃し始める。


スパッと綺麗にミイラの上半身と下半身が切れてしまった。


「爪攻撃、こんなに切れ味良かったの?!」


すぐ近くにいたミイラに再度爪攻撃を仕掛けるとやっぱり綺麗に切れてしまった。


「うーん、なんか味気ないから爪攻撃はやめよう」


自分で長くなった爪をバキッと折った。


特に痛みもなかったから両方とも折って無くした。


「やっぱり拳で戦うのがいいよね!」


スコーンもどこかでミイラを倒しているのか少しミイラの数が減っていた。


私も負けないようにミイラを殴って倒していく。


「悪魔転生の筋力でもミイラの包帯って引きちぎれるかな?」


破壊モード中ならいけたけど今はどうなんだろう。


私は試しにミイラの背中の包帯を引っ張ってみた。


「ぐぬぬ……やっぱり固いけどあと少しで――」


思いっきり力を込めて引っ張ったらなんとかミイラの包帯を引きちぎることに成功した。


「やったね!中身は真っ黒で何にも見えないけど……」


中身もちゃんと作ってよね!


私は千切れた包帯を掴んでぐるぐる回してミイラを吹き飛ばして遊ぶことにした。


「これが楽しいんだよねー!スコーンを巻き込まないかだけが心配だけどスコーンの俊敏なら避けるでしょ」


そういえばスコーンのHP、ずっと1なんだよね。


一撃でも受けたら死んじゃうのによく死なないねー。


ミイラの動きは鈍いけど数は多いから少しは攻撃を受けちゃう気がするんだけどスコーンはちゃんと全部の攻撃を避けてる。


「私はそんな上手く避けるとか無理だし流石に囲まれちゃうと攻撃を受けちゃうから凄いなぁ――イテッ」


スコーンの戦いを見てたら後ろから近づいてきてたミイラに気づかずに攻撃を受けちゃった。


「スコーンのを見てるとギリギリで避けてカウンター?っぽい感じで攻撃をしているんだよね」


攻撃予測のスキルを使っていてもそんなこと無理だと思うんだけど……余裕をもって避けることで精一杯だよ。


試しにミイラの攻撃をギリギリで避けようとしたけど普通に避けれず攻撃を受けてしまった。


「うん、普通に戦おう」


私には無理だということで引き続き遊びつつミイラを倒していった。

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