第74話 予選バトルロイヤル
『予選バトルロイヤル開始』
「ここが専用エリアかぁ」
マップを見る限りめっちゃ広いね、私はど真ん中でスタートしたみたい。
真ん中は開けた平原で周りに山や森がある感じ。
「森とかは隠れるところ沢山ある分隠れやすそう不意打ちとかもありそうだね」
あ、遠くの方にプレイヤーが見える!
平原だから凄く見渡しが良い、逆にいうと隠れる場所はほとんどないね。
「スコーン召喚!突撃ー!」
私はスコーンに乗ってプレイヤーの方向に突撃していく。
「なっ!モンスターが出現するなんて聞いてない――ってラビリルかよ!」
スコーンはプレイヤーを吹き飛ばして進み続ける。
「あ、まだ生きてるじゃん」
吹き飛ばしたプレイヤーは生きていたので1度飛び降りてそこら辺に吹き飛ばされて倒れていたプレイヤーに近寄る。
「始まったばかりで即退場は勘弁してくれよ……」
プレイヤーは起き上がって少しづつ私から離れようとしている。
「ふへへ、この人はどれくらいで壊れるかな?楽しみ」
「ヒッ!や、やめ――」
私は逃げたプレイヤーを殴って押し倒し、かかと落としを頭に向かってきめた。
「あー、こんなんで潰れちゃうんだ」
盗賊のNPCとかの方がまだ丈夫だったような?防御が低い人だったのかな?
「よし!次行こ、次!」
頭はやめよう、簡単に壊れちゃうからまずは足からかな?逃げれなくすればいろいろとできるし。
「スコーン!《毒液》」
「うおっ!あぶね!」
次にいたプレイヤーに毒液をかけようとするが避けられてしまった、俊敏が高いプレイヤーのようだ。
「ラビリルか、相手にとって不足なし!いざ勝負!」
「自分から向かってきてくれるなんて親切な人だなぁ、スコーン!潰しちゃえ」
剣を構えて私に向かってきてくれたのでそのままスコーンで踏み潰してあげた。
「グフっ!やられた――」
「スコーン《毒液》追加〜」
潰れて動けないところに《毒液》をかけてあげる。
ジュウジュウ溶けながらプレイヤーは死んでいった。
「あ!またプレイヤー発見!」
さっきの戦いの一部始終を見ていたようで結構近くにいた。
「こ、こっち来ないでー!」
「残念、追いついちゃった!」
よく見たら高校生くらいのお姉さんじゃん。
「ま、容赦なく壊すけどね」
スコーンがお姉さんの足に尻尾をぶっ刺す。
「あ、足が!離して!」
「まずは腕を一本」
グッとお姉さんの腕を掴んで思いっきり引きちぎった。
「きゃー!」
そしてスコーンがぶっ刺した尻尾を上に上げてぷらぷらと宙吊りにした。
「やっぱり痛そうには見えないね」
腕とかなくなったし刺された足もズタボロなはずなんだけど痛覚設定が低めなのかな。
「当たり前でしょ!なんでゲームで痛い思いしなきゃいけないの!今も感覚なくなってるだけでなんともないから!」
「ふーん、そういうもんなのかぁ」
壊す時に私も拳とかが痛くなるの壊してる感あって凄く良いのにもったいないね。
今だって力いっぱい思いっきり腕を引きちぎった反動でちょっと私の腕も痛いし。
グサッ
「痛っ!」
「ふん!油断しているからこうなるんだよ」
私が考え込んでいたら宙吊りになっているお姉さんが隠し持っていたナイフみたいなのを私に投げてきた。
ナイフは私の太ももに刺さってめっちゃ痛い。
「やったね!スコーン《毒液》しちゃえ!」
そういえば毒液って尻尾から出るんだけどこのお姉さんの足にぶっ刺さったままなんだよね、どうなんるんだろう。
そう思ってたら足の内部から毒液で溶けていったみたいで足の大半が溶けて地面にボトリと落ちてしまった。
「ふーん、これ投げナイフっていうアイテムなんだ」
アイテム欄に入れておくだけで任意ですぐに取り出して投げられるアイテムかぁ、それにホーミング機能ついてるし必中じゃん。
どこかに落ちていたアイテムだろうね、アイテムってことは持ち込み出来ないし。
回収されるからってアイテムの性能が良すぎるね。
「まあ、私はいらないかな……返すよ」
なんか片方の腕で這いつくばって私に攻撃してこようとしていたので投げナイフを投げて返すことにした。
適当に投げたんだけど投げナイフはなかなかの速度でお姉さんの背中に刺さって死んでしまった。
「あらら、親切に返してあげたのに……もう使う人がいないね」
私は再度投げナイフを拾う。
「これも壊しちゃえ!」
投げナイフを両手で持ってバキッとへし折った。
「いててて……ナイフの刃が痛い」
足で折るんだったかな?手の方が感触が良いから手でやっちゃった。
「現実では絶対出来ないから良いよね、痛いけど」
しかし油断とふざけで意外とHPが削れてしまった。
「回復アイテムとかもどこかで見つけないとね」
私はスコーンに乗って回復アイテムを探しつつプレイヤーも探して回った。
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