第60話 ピラミッド発見

「スコーンいけー!」


スコーンに乗って西に向かって進む私、たまにモンスターが襲ってくるけどスコーンが突進して吹っ飛ばすので楽ちんだ。


私も遠くの方で飛んでる鳥みたいなモンスターを弓で撃ち落とそうとしているが流石に全く当たらない。


自分も相手も動いてるし当たるわけないか!


『ボス撃破のお知らせ!第二層南エリアでスノーピンクがキングクラブをソロでの初討伐に成功しました!おめでとうございます!』


おお、もうボス倒した人が現れたんだ!それに聞いたことのない人だ。


第二回イベントにはまだ知らない強い人とかもいるんだろうなぁ、めっちゃ楽しみ!


『スコーンのレベルが上がりました』


順調にスコーンも成長してるしいい感じだね。


「ん?あれがボスゲートかな?」


遠くの方に建物?っとぽい物が見えてきた。


なんか三角のような見た目で……これ、ボスゲートじゃなくてピラミッドじゃん。


近づいてみるとやっぱりピラミッドだった。


「ボスゲートはこのピラミッドの中かな?それとも別の場所?」


うーん、わからないけどせっかく見つけた建物だしまずは壊せるか確かめるかー。


「スコーン!このままピラミッドに《無敵突進》!」


ゴツンと大きな音を立ててスコーンがピラミッドに突っ込んでピラミッドにめり込む。


そして私は突進する前に飛び降り、ピラミッドに向かって蹴りをかますとズッポリと足がピラミッドにはまった。


「想像以上に脆い!足が抜けな――」


横から視線を感じたのでその方向を見るとあるふぁさんが杖を構えながら呆れた目で私のことを見ていた。


「お主、何しとるんじゃ……」

「あはは……こんにちは」


なんともみっともない感じになっているのでなんとか足を抜こうとするが抜けない。


「いきなりモンスターが凄い速度で来て構えておったのじゃがラビリルの仲間モンスターじゃったか……また変なモンスターを仲間にしたものじゃ」

「えー、変じゃないって!カッコいいよ?」


スコーンの方をみると突進してピラミッドから頭が抜けなくなっていた。


「いや、こんな姿見せられてもカッコいいもくそも無いのじゃ……それにいつまでその状態でいる気なのじゃ?」


確かにずっと足をピラミッドに突っ込んだままだった。私は力を込めて足を抜こうとする……。


「あの、抜けない……」


全然、抜けなかった。


それはもう太ももまで埋まるくらいにズッポリとハマっちゃって抜けないんだよね!


「はぁ……ほら我の手に掴まるのじゃ」

「ありがとう」


私はあるふぁさんの手を掴んでなんとか脱出に成功した。


スコーンは一度送還しておいた。


「それでなんでこんななんでもない壁を蹴ったのじゃ?消えたサソリはまあ勢い余って見たいな理由でわかるのじゃが……もしかして隠しギミックがあったりするのじゃ?」

「壊せそうだったからとりあえず蹴ってみた」

「変に期待した我が悪かった、ラビリルはそういうやつじゃったわ」


酷い言われようだ……。


「あるふぁさんはなんでこんなところに?私は西のボスゲートを探しててこのピラミッドを見つけたんだけど」

「我は適当に探索していたら面白そうな建物を見つけて近寄ったらラビリルが突っ込んできた感じじゃ」


突撃する時にあるふぁさん見えなかったと思うんだけど気のせいだったのかなぁ。


「あるふぁさん、一緒に探索する?」

「ふむ、なら前衛は任せようかの……ラビリルとなら楽に攻略できそうじゃ」


『あるふぁからパーティの申請が来ました。承認しますか?』


承認、承認しまーす!


あるふぁ Lv38

ラビリル Lv33


「あるふぁさんのレベル高いね」

「3日後の第二回イベントの為にレベル上げを頑張っているのじゃ、これはラビリルと戦う時は楽勝かもしれんのう」

「むー!私だって強くなっているんだからね!」


新しいユニークウェポンとか悪魔になったりとかアルマさんに頼んでるまだ見ぬ装備品とか。


「その見知らぬグローブじゃろう?それがドラゴン戦の報酬で手に入れたユニークウェポンじゃな。性能は聞かぬが強そうじゃ、そのドレスも見た事ないのじゃ」

「ふふーん、第二回イベントでのお楽しみだよ!」


ドレスに秘密は無いけど言わないからね!


「じゃ、中に入るのじゃ」

「ボスゲートあるといいなぁ」


私とあるふぁさんは一緒にピラミッドの中へと入っていった。


ちなみに私とスコーンが壊した部分はいつのまにか直っていた。

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