第58話 一つ目の素材ゲット!

「サボテンフラワー3つ目ゲット!」


見た目サボテンなのに触るとぷよぷよしているサボテンスライムをぐちゃっと潰して倒す。


近づくと針を飛ばしてくるので飛ばしてくる前に速攻で潰した。


「なかなか素材落ちないなぁ、そうだ!パラかスコーンに手伝ってもらおう」


そろそろ復活してるだろうし……足が速いスコーンの方がいいかな?


そう思ってスコーンを召喚しようとしたらパラが勝手に出てきた。


「パラ?どうしたの?サボテンフラワーを探すの手伝ってくれる?」


パラは私の前に立ち何かを待っているかのように口を開けている。


「お腹空いたの?24時間何も食べてないもんね!」


いつも通りお肉をパラの口に入れる。


沢山のお肉を頬張るパラ、めっちゃ食べるね。


「まだいる?お肉なら沢山あるからまだまだ食べていいよ!」


後で無くならないように買っておこう。


いやー、やっぱりパラは最高に可愛いね。


私はパラが食べ終わるのを見て待った。


「食べ終わった?食後すぐで悪いんだけどこのサボテンフラワーってやつを集めて欲しいんだよ。」


一旦アイテム欄から1つ取り出してパラの前に見せる。


するとパラはサボテンフラワーを私の手ごと食べた。


「ああああ!私の手がー!いたあぁい!」


また手が食われたー!そしてサボテンフラワーも食われたー!


せっかく集めたのにー!!


パラは私の手とサボテンフラワーをもぐもぐ食べるとコロコロとどこかに行ってしまった。


「うう……やられた」


しょうがないから1人でコツコツ集めることにしよう。


なんとかパラの好感度を上げないと今後も食べられそうだ。


それからしばらくサボテンフラワーを集めていると――


『パラのレベルが上がった』


「ん?パラがモンスターを倒したのかな?」


シュンッ


「へ?」


今パラが横切った気がする……めっちゃ高速移動してた。


よくみるとパラが至る所にいるモンスターを高速移動しつつ食い尽くしていた。


時折、爆発してるのは粉塵爆発なのだろう。


「あれが新しいスキルのスロースタートかー……ぶっ壊れだぁ」


パラの無双っぷりを眺めていると効果が切れたのかコロコロと転がって私の前まできた。


そしてパラが口を開けてぺッとサボテンフラワーを吐き出した。


「ええ……なんか受け取りたく無いんだけど」


恐る恐るサボテンフラワーを触ってみるが特にベトベトしてるわけでもなく普通な感じだ。


私が躊躇っているとパラはどんどんサボテンフラワーを吐き出していく。


「パラ?とてもありがたいんだけどもう十分な量あるから――」


結局30個近くの量を集めてきたパラは満足して自ら送還していった。


「手は食べられたけどちゃんと集めてきてくれたね」


数を指定しなかったせいでめっちゃ持ってきちゃったけどね。


もしかしてパラの好感度、そこそこ上がってたりする?ツンデレ?


「とにかく一つ目の素材が集まったから次の素材を集めに行こう!」


次はどうしようかな、ドラゴンの血液か魔法の瓶か……。


魔法の瓶の方が楽そうだからそっちにしよっと。


「確か街中にある魔法研究所にあるんだよね、もらえるのかな?」


よし、スコーンに乗って街に行こう!


私はスコーンを召喚する。


「スコーン〜昨日は身代わりにしてごめんね、お肉とかは……いらなさそうだけど何か欲しいものある?」


スコーンは何を食べるのだろう?


スコーンは特に食べたいものが無いみたいなので私はスコーンの上に乗って街まで向かった。


「魔法研究所は何処にあるんだろう……」


オアシスの街はあんまり探索してなかったんだよね、見るところがあんまりないっていうかそもそもここに来てからあんまり時間経ってないし。


「誰かに聞けば分かるかな?プレイヤーはまだほとんど居ないしそこら辺で街を守っているっぽい兵士さんに聞いてみよう」


私は兵士さんに魔法研究所の場所を聞くことにした。


「あの、魔法研究所って場所を探しているんですけど知りませんか?」

「魔法研究所?ああ、あの怪しい建物か。何をしているのか分からないが場所ならここから先を歩いて左を回ると見えるはずだ」

「ありがとうございます!」


マップにも親切に表示してくれていた。


私はマップ通りの場所に歩いて向かった。

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