第51話 交通事故?

「あ!アルマさんがログインしてる!」


弓を練習してて気づかなかった、早速アルマさんのお店に行こう。


私はアルマさんのお店に向かう。


「アルマさーん!」


ガチャリと扉を開けてお店に入る。


「ラビリル、いらっしゃい、今日はどうしたの?」

「装備品がボロボロになってきたからメンテナンスしてもらいにきたよ!」

「確かに耐久値が危なそうだね、いいよ」


私は装備している疾風シリーズと武器をアルマさんに渡す。


そして久しぶりにドレス姿になった。


「ラビリルはやっぱり疾風シリーズの方が良い?新しい装備品も出来るけど」

「うーん、第二回イベントもあるし新しい装備品お願いしようかな?疾風シリーズも凄いお気に入りだから直して欲しいけど……」


絶対勝ちたいわけじゃ無いけどせっかくなら上の方目指したいじゃん。


「了解了解、疾風シリーズを直しつつ新しい装備品も作っておくね。お金とかは気にしなくて良いでしょ?」

「うん!沢山持ってるからいっぱい持ってっても大丈夫だよ」

「じゃあどんな感じの装備品にする?やっぱり俊敏特化?」

「うん、筋力とかは無くてもいいよ!」


そして私はアルマさんにこれまでずっと放置していたボスなどのモンスターの素材をほとんどアルマさんに渡す。


「こ、こんなに?多くないかい?」

「私が持ってても使うことないしあげるよ」

「じゃあありがたくもらっておくよ、あっ!そうそう、これ頼まれてたやつ作っておいたから」


アルマさんがそう言って私に腕輪?を渡してきた。


私、何か頼んでいたっけ?


そう思って腕輪の性能を見てみる。


呪いの腕輪……筋力50低下、俊敏50上昇


「筋力が下がる装備品!」

「これだけ下げれば大体は0になると思うよ」

「アルマさん!ありがとう!」


装備すると筋力は0にはならず1になった。


0だとダメージを与えられないからかな?


「じゃあ試しに行ってくる!」

「いってらっしゃい、第二回イベントまでには完成すると思うから完成したら連絡するね」


私はアルマさんのお店を出て始まりの平原へと向かった。


「まずはモンスターの前にこれだよね」


私の目の前には噴水、やることは一つだ。


「とりゃ!」


私は噴水を思いっきり素手で殴る。


「いったぁ!」


めちゃくちゃ拳が痛い、でも私は攻撃を止めない。


この感じ久しぶりな気がするよ、めっちゃ痛いのに手が止まらない。


「あはは!あははは!」


やっぱり壊すの楽しい!すぐに壊れない!


次々と私は殴るが強化されたであろう噴水はびくともしない。


「何やってんの?あれ」

「ティニット名物、ラビリルによる噴水破壊ショーだぞ」

「楽しそうでなにより」

「そんなヒラヒラした服装で暴れないでください、そっちに目線がいってしまいます」

「見えっ……ないな、やっぱり」


この周囲の反応も慣れたもんだ、配信とかしたからかな?


結局長いこと殴っていたけど噴水にはヒビ一つ入らなかった。


「ハーハッハッ!なんの騒ぎかと思えばラビリルだったか!」

「猫の助さん!ボス戦ぶり!」


壊すことは出来なかったがなかなかに満足して次はモンスターと戦いに行こうとすると猫の助さんが話しかけてきた。


「いや、あの時はやられてしまったからな!反省して私も《根性》を取ったところだ!」

「あのハンマー捌き凄かったよ!生産職とは思えなかった!」


大きなハンマーをドラゴンの顔に投げて当てるとか私には無理だ。


「こう褒められると嬉しいものだな!ところで今日のラビリルはなかなかにオシャレな格好をしているな!ボス戦の時の装備品もそうだったがパッと見ただけで凄腕の生産職と分かる!」

「えへへ、実は新しい装備品をさっき頼んできて今装備しているのは代わりの装備品なんだ」

「是非!その生産職のプレイヤーを紹介してほしい……が今日はこれから用事がある、とても残念だ!」


猫の助さんの装備品も立派だよね、貰ったポーションもかなりいい性能だったし。


でもアルマさんのは猫の助さんのより効果は落ちるけど味がとても美味しいんだよ。


「ではまた会おう!ハーハッハッ!」


そう言って猫の助さんはログアウトしていった。


なんかいつもサッと現れてサッと消えていくよね。


そんなこと思いつつ私は再度始まりの平原へと向かって歩いた。


「よし!スコーン召喚!」


ずっと召喚する機会が無かったスコーンを召喚する。


スコーンは大きいから街中は無理だもん。


「よしよし、ごめんね。今日は沢山遊ぼう!」


私がそう言うとスコーンは尻尾をちょんちょんと自分の背中に向けている。


「何?乗ってくれってこと?」


確かにスコーンは大きいから私1人くらいなら簡単に乗れそうだ。


「じゃあ乗るね!」


ポンッとジャンプしてスコーンに飛び乗る。


そこまで高いわけではないがなんとなく高く感じる。


私が乗るとスコーンは走り始めた。


「おおっ!はやーい!」


戦った時からスコーンはめっちゃ速かった。


スコーンが走っていると奥の方にゴブリンが見えた。


「あっ……」


スコーンは気にせずゴブリンに向かって突き進みスコーンに当たったゴブリンは吹っ飛んだ。


そしてそのまま死んでしまった。


スコーンは無傷。


よく考えたらスコーンが攻撃手段を失った時に私にずっと突進してたね、私もあの時避けずに突進を受けたらあんな感じになっていたのかも。


「よーし!スコーン、このままどんどん轢き殺していこー!」


だんだん楽しくなってきた私はスコーンに指示をしてモンスターを轢いて遊んだ。

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