第48話 デートに誘われた

「さーて、スコーンのステータスはどんな感じかな?」


さっそくスコーンのステータスを確認する。


スコーン Lv1

種族 デザートスコーピオン


HP300/300 MP100/100


筋力 20 防御 20

賢さ 20 俊敏 80

幸運 1


スキル《毒液》《毒無効》《物理攻撃軽減》《復活》


《毒液》……MP10消費して尻尾から毒液を放つ、尻尾が機能不能の場合は使用不可。


「なるほどなるほど……やっぱり仲間になるとレベル1に戻るんだね」


足が早くて物理攻撃に耐性があるんだね!


「パラっていうスコーンの先輩がいるんだけど残念ながら1匹づつしか召喚出来ないんだよ……」


運営さん、アプデで同時召喚待ってます。


「さてと、一旦帰るかー」


色々な戦いで防具と武器の耐久値が危なくなってきた。


アルマさんにまた頼んで直してもらわないと……。


「アルマさんはログインしてるかなぁ」


フレンド欄をみるとアルマさん今はログインしてなかった。


いつもログインしているイメージだったんだけど寝たのかな?


時間をみると既に日付が変わっているくらいの時間になっていた。


「わわわ、流石に寝ないと朝起きれなくなる!」


別に日曜日だから休みだし良いんだけどお母さんが朝ごはん用意してくれてるから食べないと悪いし……。


「スコーン、ごめんね。また明日遊ぼう!」


私は街に戻ってログアウトした。


「ふわぁ……あれ?紗由佳からメール来てる」


寝ようと思っていると紗由佳からメールが来ていることに気づいた。


『モモ〜明日暇?デート行こうよ!ゲームじゃなくて普通にショッピングしない?』


3時間前にメールが来てたみたい、まだ紗由佳起きてるかな?


それにしてもデートって……紗由佳の趣味が発覚してからなんか容赦ないよね。


『良いよ、最近暑くなってきたし新しい服とか買いたいし』


返信をするとすぐに既読がついた。


『やった!じゃあ10時くらいに駅で集合ね!おやすみ!』


ポンとおやすみスタンプが送られてきた。


私も適当におやすみスタンプを送る。


「10時かぁ……寝よ」


目覚ましセットして私は眠りについた。


そして朝……。


「――眠い」


半分寝ぼけながら朝ご飯をパクパク頬張る。


紗由佳との約束までまだ時間あるしもうちょい寝ようかな……。


そんな事思いながら朝ご飯を食べ、着替えたり出かける準備をした。


「ちょっと早く着いちゃったな」


準備が終わって暇になったのでこのままだと寝ちゃいそうだしと早めに家を出たので駅には早めに着いた。


「あっ!モモ〜!」


と思ったんだけど既に紗由佳がいた。


私を見つけてすっごい笑顔で手を振ってる。


「私が言うのもなんだけど早くない?!」

「だってデートだもん、楽しみだったんだよ!」


あれ?もしかして紗由佳、化粧してる?


若干、いつもと雰囲気が違う気がする。


私は化粧とかした事ないしやり方分からないけど紗由佳はしてるんだ。


「え?何?そんな私の事ジロジロ見て……誘ってるの?」

「違うからね?いや見てたのは本当だけど紗由佳が化粧してるなって思っただけでなんともないから!」


そういえば今までも紗由佳と遊んだことはあるけど化粧してきたのは今日が初めてだよね。


「せっかくのデートだし綺麗になりたいじゃん!服も気合い入れたんだよ?」


確かに雰囲気が違う感じがしたのは化粧だけではなく服装も関係しているかも?


「あ、電車来たみたい!」


集合時間よりも早いがせっかく2人とも早く来てしまったのでそのまま電車に乗ることにした。


「ところでモモはゲームでは今どんな感じ?」

「あー昨日第二層に行ったよ」


電車で待ってる間、昨日の出来事を話した。


「水分を定期的にとらないといけないエリアかー常に金欠な私には当分いけそうにないなぁ」

「私は水筒があるからお金の心配がなくて助かったよ」

「イベント限定アイテムだったよね、良いなぁ……次のイベントは私も頑張る!」


次のイベントかぁ、そろそろ来そうだよね。


何が来るんだろう……やっぱりみんなが言ってる対人戦イベントかな?


「あ、あと新しいペットが出来たんだよ!」

「ペットってあの毒キノコみたいなのだよね?今度はどんなヘンテコなモンスターを仲間にしたの?」


前までのパラは毒々しい見た目してたけど今は神々しいもんねー!それにヘンテコじゃないし!


「えっとね!デザートスコーピオンっていう普通の車くらいの大きさで真っ黒なサソリだよ!」


残念ながらスクショを撮っていなかったので紗由佳にスコーンの写真を見せることは出来なかった。


「サソリ……やっぱりヘンテコじゃん!」

「いやいや!スコーンはカッコいいんだって!見たら分かるって!」

「確かにあの毒キノコと違ってサソリはカッコいいかもだけどさぁ……普通、女の子なら可愛いウサギとかキツネとかの動物系じゃん?」


確かにあのもふもふは気になる。


「だって私、動物系ってあんまり遭遇しないしよく見るウサギはワンパンなんだもん」

「あー」


ワンパンしたら仲間になるものもならないよね……。


そういえば最初の頃はウルフくんばっかり倒していたね。


しかし最近の私が倒すのはゴーレムとかスライム、爬虫類や虫系のばっかり……なんで?


「モモ……ドンマイ!」


何故かポンと肩を優しく叩かれて慰められた。

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