第36話 レイドクエストのお誘い
「ナイスラビリル!」
「いえーい!」
私たちはハイタッチして喜ぶ。
「ベルテがボコボコにしたからすぐ壊れちゃったよ」
「これでキャリーじゃないね、誰もみてないから自己満だけど」
「そう思って一応録画してたよ、ベルテが悪いこと言われたらこの動画見せれば大丈夫!」
「撮ってたの?!それ課金要素なのに?!」
勝手に撮ってたのは悪いかもだけどベルテが何か言われるの嫌だし。
ちなみに課金要素の録画や配信などの要素は全て解除banと共に使えるようになってた。大盤振る舞いだね。
「ベルテが許可取らない限り誰にも見せないし消してって言うなら消すからね」
「別に良いけど、そもそも公認プレイヤーと一緒にやってるわけだし配信とかに映る可能性もあることは分かってたよ。そっかだから課金要素の録画出来たんだね」
そう言いながらベルテはボスを倒した時に出た宝箱に向かっていく。
いや宝箱にしか目に入ってないね、これ。
「ラビリル、開けて良い?開けるね!」
「あ、うん……」
有無を言わずに宝箱を開け始めるベルテ。
「おお!うん?あー弓!」
宝箱からは真っ黒な弓が入っていたらしくベルテが持ち上げて見ていた。
「弓かー……私は使わないしこの前沢山お金貰ったからラビリルに上げる」
「私も弓は使ったこと無いけどカッコいいから貰っておくよ、ありがとう」
一応、私はアクセサリー欄を使わずに二つの武器を使えるから使おうと思えば使える。
矢が無いから後で買いに行こうかな。
「じゃあ私は落ちるね!また遊べる日に連絡するから」
「私もご飯食べて配信の準備しないと……ベルテまたね」
街に戻ってベルテはログアウトしていった。
ベルテもテストがあるらしく昼からは勉強するらしい。
「んーちょっとだけご飯まで時間あるな、そういえばスキルの確認はしたけどステータスは見てなかったなー」
レベルも上がったしステータスポイントも振っていなかった。
私は自分のステータスを確認する。
ラビリル Lv27
HP360/360 MP360/360
筋力 42 防御 60
賢さ 42 俊敏 100
幸運 32
SP8
スキル《ヘルプ》《番狂わせ》《異常者》《格闘術Lv8》《根性》《自傷ダメージ耐性》《逆境》《魔物使い》《麻痺耐性(小)》《闇魔法Lv4》《疾風》《断罪》《暗器》《ゴブリンキラー》
ユニークスキル《破壊者》
装備
武 エレメントグローブ 筋力10 賢さ10
武 深黒の短剣 全ステータス5
頭 疾風の帽子改 防御5 俊敏10
胴 疾風の装束改(上)防御5 俊敏10
腰 疾風の装束改(下)防御5 俊敏10
足 疾風の靴改 俊敏15
他 疾風のスカーフ改 俊敏10
サブウェポン解放リング
なし
「格闘術のレベルが上がってるのと……なんか変なスキルついてる」
《ゴブリンキラー》……ゴブリン族に対して与えるダメージが1.5倍になる。
取得条件……短期間にゴブリンを一定数倒す。
確かにとんでもない数のゴブリンを倒したから納得。
「装備欄もあと1つ空いてるし弓も装備しとこうかな」
アクセサリー欄は武器も装備出来る。
防具は無理みたいだけど帽子とか髪飾りみたいな重ねられるのはアクセサリー欄を使えば装備出来るみたい。
だから私みたいに武器欄が2つなくても二刀流とか出来るよ!めっちゃ難しそうだけど。
大体の人は武器欄に剣、アクセサリー欄に盾だね。
「それにしても遂にスキル使わずに俊敏が3桁いったね」
防御と俊敏に半分ずつステータスポイントを振って……よし!
「パラのステータスはどうなってるかなー」
パラ Lv19
種族 フォレストマッシュ
HP140/140 MP190/190
筋力 140 防御 14
賢さ 140 俊敏 2
幸運 2
スキル《麻痺粉》《麻痺無効》《回復粉》《捕食》《打撃攻撃強反射》《復活》《ゴブリンキラー》
「パラも変なスキルついてる……」
あと全く俊敏が成長してない……悲しき足の遅さ。
「《打撃攻撃強反射》?もっと反射するの?」
《打撃攻撃強反射》……打撃攻撃に対してのダメージを0に、受けたダメージを0にする前の分を2倍にして跳ね返す。
「2倍!どんどん強くなるね!」
チラッとパラを見て反射がどうなるか試したくなったがよく考えてみたらここは街中なのでダメージが入らないということでまた今度試そう。
「せっかく手に入れたし弓も試してみたいなぁ、当たる気がしないけど」
黒い弓を手に持って眺める。
やりたい事がいっぱいだ。
「ん?あのカッコいい鎧は……アルテナさーん!」
きらりと輝くカッコいい鎧が目立つアルテナさんが歩いていたので話しかけてみた。
私の声に気づいたアルテナさんもこっちに向かってきてくれる。
「ラビリルではないか!生配信みたぞ、公認プレイヤーおめでとう!」
「ありがとう!アルテナさんはここで何してたの?」
アルテナさんを街中で見た事が無かったから何をしているんだろう?ポーションとか無くなったのかな?
「"第二層への道"というクエストをクリアするための準備をしているところだ。まさかレイドクエストだとはな……」
「レイドクエスト?なにそれ?」
「ラビリルはまだ知らなかったのか?実は――」
話を聞くに"第二層への道"というクエストはレイドクエストで多人数推奨、推奨レベルが25でトッププレイヤーにはそこまで高くないレベルではあるがソロで挑んだあるふぁという人がボコボコにされたらしい。
ボスはドラゴンでレイドボスだからかHPが表示されている特別なモンスターとのこと。
そのクエストは誰かが一度でもクリアしたら第二層へは誰でも行けるようになるとのこと。
再度クエストに挑む事も出来るがクリアしなくても大丈夫らしい。
「人数ってどれだけでもいいの?」
「いや、5パーティまでだ」
1パーティ4人までだからMAX20人かー。
「人集めるの大変だね、今どのくらい集まってるの?」
「私のパーティ、あるふぁパーティ、エスクードパーティだな」
聞いたことある人ばっかりだ。
「ふむ、ラビリルも一緒にクエストやらないか?ラビリルがいると心強いんだが……」
「いつやるの?暇な時間なら出来るよ」
「一応、来週の土曜日を予定しているが今日集まったらそのままやるかもしれん」
来週なら全然出来るね、今日だったらまあ一応出来るかな?配信してるかもだけど。
「ドラゴン見てみたいしやるよ」
「おお!助かる」
アルテナさんとフレンド登録をしていつやるか分かり次第連絡してくれることになった。
そろそろご飯の時間だったので私はアルテナさんと別れてログアウトした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます