前のエピソード――第1話　「モニかな」とは

　レッツ、モニカ♪

　まずはごあいさつ。

「モニカでつ！　5才（いつつ）なのでつ！　むふん！！」

　正真正銘（しょうしんしょうめい）の5才児（さいじ）、転生（てんせい）とかありません。

　天然（てんねん）ものです。

　とある王国（おうこく）の末（すえ）の姫（ひめ）さま。

　きょうだいは3人（にん）。上（うえ）に双子（ふたご）（18才）の兄（あに）と姉（あね）がいます。ヘイエルとリジェルといいます。

・モニカ語（ご）

　舌足（したたら）らずな言葉遣（ことばづか）いは3才児？

　5才になってもそんな子（こ）はいるよね。

　と、モニカの周囲（しゅうい）はそれを気（き）にしていません。だからモニカも自分（じぶん）のそれを普通（ふつう）だと思（おも）っています。

　そんなモニカの舌足らずの法則（ほうそく）。

　サ行（ぎょう）がタ行に変換（へんかん）？　されます。

「です」→「でつ」

「おはようございます」→「おはようございまつ！」

　モニカは「ですます調（ちょう）」（で、話（はな）しているつもり）。

　お上品（じょうひん）なお姫（ひめ）さまですから！

　なので余計（よけい）、おかしくなるわけです。

　たまに変（へん）な舌足らずもありますが、大人（おとな）でも舌噛（か）みそうならそんな感（かん）じにもなりますよね？　モニカならなおさら！　語尾（ごび）以外（いがい）の「サ行→タ行変換」はややこしくならない程度（ていど）にしようね。

・「あい！」

　お返事（へんじ）は元気（げんき）よく！

　手（て）を上（あ）げて！

　ニッコリ笑顔（えがお）で！！

・「でち」

　癇癪（かんしゃく）起（お）こして「イーッ！」となっているときは、「でちっ！」となります。

　モニカが怒（おこ）っているとよく分（わ）かりますね。

・「！」

　が、多（おお）いです、モニカは。

　元気（げんき）いっぱいなので！

　逆（ぎゃく）に「……」は、基本（きほん）ありません。裏表（うらおもて）などありません。隠（かく）せません、隠しもしません。眠（ねむ）たい時（とき）、むにゃむにゃの時は、口（くち）のなかでもにょもにょ「……」になりますけど。

・「ひらがな」で（表記（ひょうき））

　モニカの台詞（せりふ）はすべてひらがな（と、カタカナ）に統一（とういつ）することにしました。

　5才なら、小学校（しょうがっこう）低学年（ていがくねん）、少（すく）なくとも1年生（ねんせい）で習（なら）うくらいの漢字（かんじ）はと考（かんが）えた時（とき）もありましたが。モニカ語の特徴（とくちょう）が薄（うす）くなると、漢字は一切（いっさい）なしにすることに決めました。（2024年12月21日）