明かされたTruth 2/4
視界が微睡みの中を浮かんだり沈んだりを繰り返す。
そうして何度めかの浮上を得て目がゆっくりと開いていく。
あぁ、また眠っていたみたいだ。
視界が安定しない、もう体中が鉛のように重くて喉元まで吐き気がこみあげてくる。
本当に気を抜けば意識どころか何もかもが持っていかれそうな感覚がずっと残ってる。
(きっついなぁこれ……)
呻きながらベッドの下に眠っているウィジャ盤の方を睨む。
ここ暫くの間、お姉ちゃんを探すためならなんだってしてきた。
霊の多いと言われる場所に赴いてみたり、占い師を頼ってみたりもしたけどどれも当てが外れ続けた。
そもそも霊感のない私じゃ幽霊を見つける事なんて出来ないと理解はしていた。
それでも諦める事は出来なくて、遂にはこんなものにまで手を出してしまった。
閉店前の古物店で見つけたウィジャ盤、昔から霊を呼ぶために使われる交信手段。
それならと購入して使った、その結果が今のありさまだ。
だけども明日だ、明日できっと最期だ。
明日会えれば、彼女に接触することが出来ればすべては叶う。
だからまだ弱音を吐くわけにはいかない。
一応おばさんには少し具合が悪いから今日は寝てますとだけ入れておく。
さすがに今日はもう無理だ、早めに眠って明日に備えるとしよう。
(待ってて、お姉ちゃん……)
もうそれ以外は何もいらない。
再び目をつぶり意識を闇に落とそうとする中で、見えたのは蓮と伊吹の二人。
その意味を考える前に意識はすとんと落ちるのだった。
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