楽屋裏の打ち合わせ 1/2
家に帰るなりすぐにチャットで伊吹と東雲に連絡を取った。
【明日から幾らか撮影してみようかと思うけどそっちは都合着く? 】
【俺は問題ねぇ、東雲はどうだ? 】
【うん、夕方までならいける】
そんなチャットをうちながら机の上に広げたノートに明日からの予定を書き込んでいく。
監督をする以上なるべく予定のミスはできる限り潰しておきたい。
まぁ想定外の夕立や急に予定が出来た時用の事を考えたらこの夏休みほぼすべてを使うのもありっちゃありかも知れない。
それに最終的に編集して映画風の演出を付けるのは僕だ、ここに妥協はしたくない。
(……本当に始まったんだな)
机の隅で主張するかつての栄光、賞状を持った僕の写真。
それを倒してひたすらにノートに意識を集中させる。
そう、この夏休みはきっかけに過ぎずいつだって始められるように準備はしてきた。
伊吹や東雲の動き次第では案外早く終わってしまうかもしれないけどそれでも構わない。
やれる限りのことはやって自分の証を残す。エイケンを救うのはあくまでついでだ。
「れーん! お風呂湧いたから入ってきなさーい」
程よく先の予定を纏めたところで母さんからお風呂の準備が整ったことを知らされた。
丁度いいから少しだけ汗を流してこよう、その後は楽しみにしていた映画でも見ようか。
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