第12話再会へ1
「ちょっと、待ってよ。頭が追い付かないんだけど」
「ごめんなさい。僕なんか変なことしました?」
え、ごめんなさい?べつに怒ってる訳じゃないのよ?だからそんなうつむいて声振るわせて目をうるうるさせないで、罪悪感で死にそうになる。何この子ミノタウロスなんか比べらんない。
「私の常識内ではまともなこと何一つしてないから。」
「えっと……」
でも、でもよ。後学のために危険を教えておくのも騎士のつとめよね。うん、そう、けっして可愛い男の子(ショタ)とお話ししていたいわけでなくて、お姉さんが危ないことをしちゃ駄目だって優しく教えてあげるだけだから
「まず普通のお子様はあんな魔物の群れ見たら怖くてまともに話せないわよ」
「はい。」
だから怒ってる訳じゃないのよ。しょんぼりさせないで可愛い尻尾とお耳がペタんって……
これはこれでいけるけど……
「次に晩御飯にってお肉って……ミノタウロスの肉なんて私が食べたいわ。」
「美味しいよね」
あら?急にパァッて
「あの狼達は?伝説とか神話とかそんな類いのでしょ?何しれっとそんな大事件の目撃者にしてくれちゃってんの?」
「エルとハートとルーク!僕の親友(まぶだち)!」
にっこにこなんですけど。破壊力すごいわ……
取り敢えず友達とご飯関連が好きな話題なのね。
「あぁ、もう一々可愛いわね。最後になるけど最初は名を名乗りなさいよ。私達から名乗るタイミングはずしまくってるんだから」
「あっ、僕はタマモっていいます。ただの“タマモ”です。」
やばっ、声に出ちゃってた……。取り敢えず名前を聞き出すことは成功ね。
えっでも“タマモ”って何処かで……
「あの……」
あぁそうだ。私も名乗らなくちゃね
もう、そんな不安そうな顔しないでよ。
「我が名はルーナ、ルーナ・ステラ・ナイトスカイ。
第三姫殿下直属“百合の花園 リリィ・ガーデン”の団長だ」
命具(鎧)を外して素顔で名乗る。
普段はこんなにサービスしないんだからね。
「お姉さんだったんだ。ルーナさま?騎士様?ルーナお姉ちゃん?なんて呼べばいいのか じゃなったよべはよろしいです……」
「お姉ちゃんで、ルーナお姉ちゃんでおねがいします。」
何よ、反則よ。お姉ちゃんって……
あと少し、もう少しだけ私の正気よもってちょうだい。姫様や公爵令嬢様に紹介するまでは……。
「こほん、タマモくん、我が主に会って貰えないだろうか?」
「うん、じゃなかった。しょうちいたしました。ルーナお姉ちゃん」
……もたないかも
-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-
『さて問題です。』
『問題です!』
『俺達は』
『なんでしょう?』
『なんじゃそりゃ?』
『父ちゃんの正体はバレてる!』
『俺達はミステリーな存在!』
『それを言うならミステリアスなんだが‥‥』
『ふふふ‥‥』
『とりあえず笑ってごまかすのだ』
フェンリルと2柱の巨狼の会話。答えがわかったら感想へ!
m(_ _)m
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます