第11話なんか襲われてます終

『ったく、今日は俺達の日だってのになんでこんな時間まで呼ばないんだよ。』(日本時間に会わせると大体朝の10時)

エルがなんだかぷんぷんです。頭を僕にグリグリしてきますくすぐったいです。


『父ちゃん昨日から寝てない』


『楽しみすぎて俺達も寝てない』


えっと、夜はちゃんと寝ないと駄目だよ。でも僕のせいか……


ハートとルークも笑ってるけどごめんね。 


「ごめんね、今日はピカピカ(いいお天気)だったから早くお仕事終わらせてみんなと遊びたかったの。

お昼寝もしたかったし……」


みんなにごめんなさいします。お詫びに夜ご飯は豪華にします。僕頑張ります


『んなの、もうおわったよ。』


あれ?


~視点変更~


……


なんだろう?見たこともない魔方陣から現れた(飛び出してきた)三頭の巨狼は召喚者?の彼と人語を介して暫しじゃれあった。

ってそんな場合じゃないだろうとおもわず声をあげそうになる。

と、次の瞬間だ。「お昼寝」という言葉が放たれた瞬間。

順番からハートと呼ばれた白い巨狼が吠え、ルークと呼ばれた黒い巨狼吠え、最後にエルと呼ばれたニ回り以上大きな巨狼が魔物を睨む。


一瞬だった、初めに魔物達の力が高まり進化、次に糸が切れたようにその場に倒れる魔物達。

最後に世界から何かが消えたかのような喪失感がはしる


『んなの、もうおわったよ。』


自分達以外の全てが倒れたかのような静寂が周囲をつつんだ。

エルと呼ばれた巨狼の言葉通りミノタウロス達はもう“終わって”いた。

視点変更

「(゜ロ゜)なっ、え?」 


なんだろうすごい間抜けな顔してそうな声がした気がしました。エル達が牛さん達をやっつけたら少し遠くの木陰から


“最近まで有名パーティーで雑用していてつまんないミスを押し付けられてパーティーを追放され不満がたまっていたところ身の丈似合わない力を手に入れて調子に乗っていた”ような人が


“絶対に失敗しないと己の力を過信し暗殺の依頼を受けたが吃驚するほど短時間で簡単に解決された”みたいな状況を


“依頼達成を自分の目で見ようと高みの見物と洒落込んだが実際は失敗を目の当たりにし間抜けな顔と声”が思わず出てしまった


そんなかんじの(笑)



『ほら、早く肉しまって昼寝すんぞ』


「うん!」


そうだ!エル達お待たせしたら駄目なんです。知らない人についていっちゃいけないって《にぃにぃ》言っていたし。

気を取り直してっと。お肉は早くしないと痛んじゃいます。

エルも、ハートもルークも早く早くって尻尾ブンブンさせてます。僕も尻尾ブンブンです。


「お待たせ!」


全部入りました。ちゃんとかっこいい人たちの分は残してあるよ?

僕ちゃんと出きる子だもん。



~視点変更~


危機はさったのか?

取り敢えず状況を整理しよう。

1、第三姫殿下と第三姫殿下直属の騎士団 白百合の花園(リリィ・ガーデン)はサウスバード公爵令嬢の誕生会に招待され公爵領に向かっていた。

道中の町で公爵令嬢と合流。案内のもと公爵家の邸宅に向かっている最中だった。


2、転移魔法での移動も考えられたが公爵令嬢の気分転換も予て馬車での移動を我が主 第三姫殿下が提案されたのでそれに則り馬車での移動をしていた。(ご友人が行方不明と聞き塞ぎ込んでいる公爵令嬢を思って提案した)


3、順調に馬車をはしらせていたが公爵家の邸宅のある町まで後一日といった所で

不審者に遭遇。黒い外套をまとった見るからに怪しげな不審者にたいし此方から所属や目的を問い掛ける。

しかし不審者は一切答えず命具か高位魔法具を用いた召喚術を行使。ダンジョン下層などに現れる中位の魔物であるミノタウロスの暴走繁殖を引き起こした。


4、こちらも応戦するが多勢に無勢。騎士達にも疲労が被害が見え始め殿下達だけでも逃がさなければと考えたその時、九本のもふもふが……いや、九尾の狐と思われる亜人の少年が何処からかとことこと現れ、巨大な狼達を召喚しミノタウロス達を一瞬で退けた。


5、そして、いまここ

ミノタウロス達をあれよあれよという間に回収して召喚した狼達とじゃれあっている。

自分で整理していてなんだが……


「ちょっと、待ってよ。頭が追い付かないんだけど」


なんか叫ばずにはいれなかた。








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る