至高の錬金術
第8話なんか襲われてます1
ゴトゴト ゴトゴト ゴトゴト‥‥
「はぁ……」
私はヒメリア・フォン・スカーレット・サウスバード。
公爵令嬢です。
ここ数日とあることが理由で気持ちがはれなくて
ぼーっと馬車に揺られながら溜め息を着いています。
「スカーレット‥‥
まだあなたのお友達は見つからないようですね。」
心ここにあらず。上の空な様子の私に声をかけてくれたのはこの国の第三王女であるサファイア・ミラ・フォン・ブルー・アストライア様。
私の生誕日が近く父様であるサウスバード公爵主催の誕生日会が開催されるため王都からお招きいたしました。身分が違う私にもはじめてお会いした時から優しい 素晴らしいお方です。
「姫様……もっ申し訳ありません。せっかく私等の誕生会に来てくださったのに‥‥
私は大丈夫です。あの子の事だから案外ひょっこり出てくるんじゃないかと」
姫様は私を何かときにかけてくださいます。
心配ばかりかけていてはいけませんね。姫様に迷惑はかけられません生誕日が終わるまではせめて泣かないでいましょう。
「スカーレット、私と貴女の仲じゃない。他の方は誰も居ないわ、前みたいに敬語は無しにしましょう。私は本当の貴女の気持ちが知りたいの」
やめて、そんな言葉かけないで。姫様…サフィーにそんなこと言われたら私、私……
「サフィー、どうしよう‥‥私のせいでタッくん‥‥居なくなっちゃった。
あの時タッくんが私以外の女の子とパーティー組んでて私怒って“嫌い”って言っちゃって
きっとタッくん、私のこと嫌いになって居なくなっちゃったんだ
」
最近、仲の良かったお友達の男の子が家を追い出されて行方不明になっていました。
最後に会った時、久しぶりに会うというのに女の子と一緒にいて私は怒って嫌いって泣いちゃって良くされていないの知っていたのにあの子の父である男爵の前で怒っちゃって
後からあの娘が無理矢理パーティーに引き入れたって聞きました。タッくん優しいから……
パーティー内でもずいぶんとひどい扱いを受けていたって
タッくんに仕事を押し付けて自分達は遊んでいたのにドレスを汚されたと泣いていたと聞きました。けどその場にいなかったのに何が出来たんだろう。
私は駄目な娘です。言葉がまとまらない。
もう会えないかもって思ったら昨日もたくさん泣いたのにまた涙が……
【ガタッガタッッ】(馬車が激しく揺れる)
「何者だ貴様」
「…………」
「くっ」
なに?外でなにかがあったのでしょうか
護衛の騎士様の怒号が聞こえました。
と、思ったら急に馬車が止まった?
「公爵令嬢、姫殿下 今外は危険です。決して出てきてはいけません。」
えっえっ?もしかして盗賊?騎士様から怒鳴るような大声が発せられ馬車のなかに緊張が伝わってきます。
私は騎士様のひどく焦った声がきになってしまい。言葉を聞かず窓のカーテンを少し開いて外を除いてしまいました。
「なっ、これは暴走繁殖(スタンピード)?でもそんな兆候……」
するとそこには少しの隙間からも確認できるくらいの魔物の群れが私達の周りを取り囲んでいました。
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