第7話

「相鷺さん、わたし夢先くんのことが好きなの」

放課後、屋上で黄埔がもうひとりの黄埔に

告白した。

「そう、お好きになさって。別にわたしは

なんとも思ってないから」

もうひとりの黄埔が金網にもたれかかりながら

黄埔にはなしかけた。

「あなた、どこかで逢ったことがあるかしら?」

黄埔がもうひとりの黄埔にそう質問した。

「そういえばわたしは双子で幼い頃に生き別れ

になった子供がいるって。ママがよくいってたわ

もう一人の黄埔が思い出すようにつぶやいた。

「わたしは鏡くんがすきなの」

「えーーーっ」

黄埔が驚いた。

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