第2話
夢先は全国模試の帰り道、
電車の中で衝撃的な出会いをした。
それは黄埔によく似た
おさげ髪の少女だった。
「夢先くん、大丈夫?」
黄埔が次の日教室で夢先の目の前で
チラチラをした。
「どうしたんだ?」
そこに鏡がやって来て話がややこしく
なったのだった。
「黄埔に似たおんなを好きになった?」
鏡が夢先の頭を軽く張った。
「いてえな。なにするんだよ」
「黄埔のことを何とも思ってないオマエが
なんで黄埔に似たオンナを好きになるんだよ」
「わかんないよ、そんなこと」
「まあ、わたしとしては名誉なことでもあるんだけど」
黄埔はまんざらでもなさそうだった。
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