第19話 歓迎祭当日 断罪編

ども。『あかつき』のソラです。

前回はリーグのトーナメント表が開示されました。


ちなみに文句を言った人はアイルフォルト魅了した犯人だけだったようで。


まあ、学院長に口論で負けたらしいですけど。『魅了チャーム』はしなかった模様で。

まあ、それは別の話。


では、本編どうぞ。






司会「今年もこの時がやってきたぁああああああああ!!!

1年生への『歓迎祭』だぁああああああああああ!!!!

貴様ら、盛り上がる準備はできとるかぁあああああああああああ!?」


周り「「「「「「「「「「「「「「「「「「「イエーーーーーーーーーーーーーーーーーイ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」


始まったな。歓迎祭。


(ども。【頭脳プレーン】です。しっかし、『歓迎祭』って何やんの?)


仕方がないな。教えておこう。



歓迎祭とは、生徒会が主導となり、

1年生、2年生、3年生(この学校は3年制)がリーグマッチを行い、その年次の優勝者同士で勝者を決めるというものである。


女王陛下も来るし、息子や娘の活躍を見に、両親だって来る。


まあ、『祭』と称しているので一般の客も入れる、らしい。


ソラ「始まったな。」

カリン「そうだね。」

アメリア「そうね。」



ソラ「お前ら、予選勝ち上がって来いよ?出来れば、最速でな。」


(無理ゲーでは?)



カリン「任せて。………稽古してもらった成果見してあげる。」

アメリア「私も負けない。………何使っても勝って見せる。」


ソラ「そりゃ楽しみだ。………んじゃ、行ってくる。」


カリン「そういえば1番最初だったね。………勝率は?」




ソラ「何言ってんだよ。『あかつき』の名にかけて、は絶対だね。」

(うん。言うと思った。)


アメリア「知ってたわよ。………じゃぁ、決勝でね。」



ソラ「おう。カリンもな。」


カリン「………任せて。」


獰猛な笑みですねww







司会「初戦は、1年Aグループだぁあああああ!!!では、紹介をしていこう!!

─────そして、平民ながら、特待生をとってみせた『ソラ』だああああああああ!!」


ソラ「ん、よろしく。」



周り「わ、わぁあああああああああ!!!」


司会「それでは試合。スタァートォ!!!」



0.2秒後。


ソラ「俺の勝ち。」


司会「お、終わったぁ!?もう終わりました!!一瞬です!!俺でも見逃したね!!………あ、学院長様。どうしました?」


学院長「いや、単に説明をしてあげようと思ってね。」


司会「では、お願いします!!私にはわかりませんでしたぁ!!」


学院長「簡単な話さ。0.2。」

司会「ま、マジですか?」

学院長「マジさ。……そうだろう?ソラ。」

ソラ「…………」


こういうときは、腕をあげちゃえ。右腕をな。



司会「し、勝利のポーズ。実際にやっていたぁ!!!!!!」


周り「す、すげぇえええええええ!!!!」



そうして、Aグループは全てソラが勝ち、決勝に進んだ。



Bグループは苦戦したようだが読み通り『アイルフォルト』が勝った。


他は予想通りなので割愛。





司会「決勝戦だぁ!!!さて、今1度おさらいしておきましょう!!


Aグループを『ソラ』!!


Bグループを制したのはギリギリだがなんとか勝ち上がった『アイルフォルト』!!


Cグループを勝ち上がったのは女王陛下の愛娘。『カリン』!!


Dグループを制したのは公爵家の『アリシア』!!


Eグループを制したのはもう片方の公爵家『アメリア』!!


Fグループを制したのはこれまた不思議な少女『モミジ』だああああああ!!

モミジは生徒会長の妹だそうです!!」



Fグループはマジか。

………ワクワクだな。





司会「では、登場して貰いましょう!!どうぞ!!」




ソラ「………これまた広い場所で。」


パッと見、俺から見て左から────


カリン、アイルフォルト、アリシア、アメリア、モミジ、って順番か。


カリン「わぁああああ」


驚いてますね。かわいい。


アイルフォルト「ふっ、勝つのは僕さ。」


うるさい。黙れ。クズ野郎。


アリシア「………」


改めて見ると目がグルグルしてんな?


アメリア「…………」


沈黙ですね。緊張だな。


モミジ「どんな強者がいるのか動悸がするでござるな。」


いや、生粋の武者かよ。



司会「それでは、バトルロワイアルスタァートォ!!!」



ソラ「あ、ちょっと待った。」


司会「お?なんかあるのですか?陛下もいるのですが?」


そう。ここには陛下がいる。

だから、事前に言っておかねばならない。


ソラ「1つ、いいか??」


司会「なっ!?だと!?」

ソラ「ええ、そうですよ?」


アイルフォルト「証拠はあるのかい?」


言い逃れする気だな。予想通り。


ソラ「証拠?そんなもん───そこにだろ?」


アイルフォルト「ふむ?」


司会「は?」


ソラ「では、1つ。アイルフォルトさんや。お前、『いつ話した?』」


アイルフォルト「何がだ?」

ソラ「はぁ、だから?」


アイルフォルト「いや、むかし────」



ソラ「昔?いつのころだよ。ばぁーか!!昔のなんて知らねぇだろ!!」



陛下「ま、待ちなさい!!あ、貴方は────」

周り「え?」


うるさいなぁ。もうこれでいいだろ?姿。それと───先輩、頼みましたよ。


アメリア「やっぱり、嘘じゃなかった。お兄ちゃんだ。」


カリン「うん、見間違いじゃなかったんだね。」



司会「ど、どういうことですか?学院長、教えて?」


学院長「仕方がないな。マイクは入れてあるか?」


司会「え、ええ。」

学院長「ならば、教えてやろう。ソラは『アルフレッド·アルバート』。」



司会「え?


学院長「ああ。『ソラ』……いや、今はこう呼ぼう。『アルフレッド』と。これが最後だろうからな。」



そうして語られたのは今までの

全てとは言わないが、幼少期、少年期までは全てである。

追加で記憶を映像にして流した。まあ、流石にダイジェストですけど。




周り「そ、そんな。あの『暁』が元貴族だったのか?

それに、スキルがゴミだからって家族を追い出すことはないだろ。」




陛下「うそ、でしょ?」


何言ってんすか?陛下。


こんなのは分かってましたよね?そのすっごい上手です。

(これは皮肉ではない。事実である。)



ソラ「さて、そんな過去はさておき、アイルフォルトさんよ。どう落とし前付けるんだ?」


アイルフォルト「いや、だから、証拠が────」


ソラ「証拠、ね。」


そうして流れたのは────




アリシア「それで………なんの用でしょうか?」

??「僕の名前は『アイルフォルト·リーバル』さ。」



アリシア「それで、リーバルさんはなんのようですか?」

アイルフォルト「いや、ただ、僕と付き合ってほしいんだ。」


アリシア「それは、結婚、という意味でしょうか?」


アイルフォルト「うん。そうだよ。」

アリシア「えぇ?」


アイルフォルト「ふっ。大丈夫さ。直ぐに君は僕の物になるんだからね。」

アリシア「は?何をいって────」


アイルフォルト「『魅了チャーム』」


アリシア「…………」


アイルフォルト「ふっ。ふははははははははは!!!!

ついに手に入れた!!

この最初の攻略対象をな!!!

だが、これからだっ!!!

………あのソラとかいうヤツめ。

この最高のハーレムゲームを邪魔しやがってぇ!!許さん。」




という数日前の出来事である。




皆「「「「「「……………」」」」」」


あはははっ。皆驚いてる!!今の内に空に行っておこっと。


(おい、待て。いつ撮った?)


『いつ』って、簡単だよ。


時間を遡った。


場所は分かってるから、その『時』の俺に分かるよう、アリシア達には分からないようにスマホで撮っておくんだ。

な?簡単だろ?



そして、俺は滞空を始めた。



ソラ「んじゃ、ついでに確定の証拠を見せてやるよ。………『鑑定眼アナライズ』」


鑑定眼アナライズ』を使うと、対象の情報がわかる。デメリットとして、目の色が変わるのだが、まあ仕方ない。

そんでもって────


ソラ「妖精眼アクティビティ


妖精眼アクティビティ』はいろいろな事に使える魔眼。デメリットは特にない。


因みに今回は周りに公表させる力を使った。


もう分かるよね。

鑑定した情報をそのまま公表。

そしたらなんと────



周り「なっ!?マジで魅了持ちだ!!」




アイルフォルト


スキル 魅了



という風になってしまうのだ。

まあ、割愛したんですけどね。ちょっと多いので。


陛下「捕らえなさい。」


兵「「はっ!!」」


お、おお〜。たくさんの兵が動いてますね。

でも───


ソラ「ストップ。」

陛下「なぜ?」

ソラ「俺が殺るから。」


これは流石に俺がケリつけたいんだよね。


陛下「………尋問できるくらいにはしといてください。」

ソラ「善処します。」


陛下「頼みましたよ。

…………いいですか!!皆さん!!

歓迎祭のリーグは中止?

この程度の影響で、全学年が準備してきたものを大人の事情で潰す訳には行かない!!

だから、このまま、歓迎祭は続行とします!!

このまま決勝戦を始めます!!

ですがその前に、アイルフォルトを断罪しなければならない!!

罪状は、『他人を精神支配したこと』である!!

断罪の執行者は、ソラ。

………いえ、帝国軍が誇る『あかつき』であるソラさんに執行をお願いします!!

それと、子供には見せないよう、お願いします。」


流石、陛下だね。圧倒的なカリスマに最後の子供への配慮。器が違う。


ソラ「そんじゃ、始めようか。犯罪者?」


アイルフォルト(ど、どこで間違えた?俺は、犯罪者じゃないっ!!)


ソラ「………返事しないんだな。仕方がないか。」



さて、肩に手をあてて、学生の服を引っ張る………と、なんと礼服が出てきました。

早着替えってやつですね。


アイルフォルト「は?」


ソラ「一応、教えておこう。これはの礼服だ。

まあ、軍の礼服をカスタムしてるだけなんだけどな。」


アイルフォルト「は?………くそっ!!アリシア、俺をまも────」


ソラ「うん、知ってた。だから───殴らせろや。」


腹パンいっぱ〜つ♪


アイルフォルト「おぇっ、」


ソラ「おいおい、この程度なのか?雑魚すぎて、話にならんわ。」


アイルフォルト「くっそ、ふざけやが───ゲホッ」


はい、2発目。


アイルフォルト「お前、おれは───」


はい3発目。


アイルフォルト「てめ───」


うーん、まだ4発目なんだけどつまんないなぁ。どうしよっかなぁ。

あっ、………名案これ来た!!



ソラ「じゃぁ、タイマンしよ?負けたら、ここに居る女の子全員あんたにあげる。」

アイルフォルト「くっそ、いいだろう。」



乗った。楽だね。雑魚はやっぱり。頭は下半身に支配されてるんだね。じゃぁ、潰してあげる。全力では無いけど。




ソラ「創作スキル:『雷帝らいてい怒りいかり』」


アイルフォルト(先手必勝!!)

アイルフォルト「…………『魅了チャーム』!!」


後出しさせていただきます。


ソラ「創作スキル:『幻影の霞ファントム·ミラージュ』」


アイルフォルト「は?」


ソラ「知らないの?目には目を。歯には歯を。

じゃぁ、精神攻撃には………精神攻撃だろ?」


アイルフォルト「っ〜〜〜〜〜〜!!!」


ソラ「『雷掌らいしょう』」


アイルフォルト「あぐっ〜〜〜〜〜〜〜!!!」


ソラ「はい、場外。んじゃ、兵さん達、そいつ連れてっていいよ〜。」


兵「行くぞっ!!」


ソラ「さて、と。アリシア。おい、起きろ、アリス。」



アリシア「ぇ?アルくん?」


今日くらいはいいだろう。


ソラ「ああ。馬鹿なアルくんだよ。」


アリシア「アルくん。………よかった。今まで私何してたの?」



なるほどね。まぁ、いいか。



カリン「この、馬鹿っ!!」


おや?平手打ち?


カリン「催眠食らってたんだよぉおお!!

よかったぁ。元に戻ってぇええ!!」


アメリア「遅い!!ようやく戻った。

また、兄ちゃんを傷つけるんじゃないかって………」


アリシア「え?あ、あ………ごめん。みんな。」


別に気にしてないし?


(気にしてないと動かないだろ。)


モミジ「良かったでござるな。

……確かソラ、といったでござるか?」


ソラ「ん?ああ。」


モミジ「先程のタイマン、というものをしようでは無いか?」


ソラ「へぇ?いいよ。」


唐突に消えるモミジ。

そして見えるは銀色の剣閃。


ソラ「っとあぶなっ!!」


モミジ「避られてしまった。一つだけ言っておこう。私は、剣術の扱いであれば姉に勝てるでござるよ?」

ソラ「いいね。楽しめそう。」




さて、これにて断罪編は終了しましたが、

まだ、歓迎祭は終わっていません。

果たして、どうなる事やら。



7月12日現在、軽く修正を入れさせてもらいました。初見の人はきにしないでください。

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