歓迎祭

第16話 束の間の平穏が崩れ去る時。

ども。『あかつき』のソラです。前回は『職業体験』をしました。軍の仕事。


職業体験から1ヶ月経ったっていう設定です。



では、本編どうぞ。


昼休み。


ソラ「うーん、眠い。」

アリシア「いつもそれ言ってるね。」

ソラ「眠いもんは眠い。」


カリン「あ、アリシア〜。なんか呼ばれてるよー。」

アリシア「え?誰でしょうか?」


ソラ「………」


ちょっと見てみようかな。


カリン「ソラ、見に行こうとしてない?」

ソラ「いんや、全く。」

カリン「ほんと〜??」


いや、ほんとだって。ちょっとトイレ行くだけなんすよね。見に行かないんですよ。

ほんと。だから、ジト目は辞めてくれませんか?


ソラ「ほんとだって。ちょっと御手洗に行ってくるわ。」

カリン「………いってらっしゃい。」

ソラ「………ラッキー。」


じゃ、そそくさと移動しますか。


………お、アリシアみっけ〜。

ん?変な奴もいるなぁ。



side:アリシア


なんなんでしょうか?この人は。




こうなるのは十数分前に遡る。



カリン「あ、アリシア〜。なんか呼ばれてるよー。」

アリシア「え?誰でしょうか?」




そうして、人目のない所に連れてかれました。



アリシア「それで………なんの用でしょうか?」

??「僕の名前は『アイルフォルト·リーバル』さ。」



え??確か───侯爵家でしたっけ?なんのようなんでしょうか?



アリシア「それで、リーバルさんはなんのようですか?」

アイルフォルト「いや、ただ、僕と付き合ってほしいんだ。」

アリシア「それは、結婚、という意味でしょうか?」

アイルフォルト「うん。そうだよ。」


は??

今もかっこいいソラくんアルくんのクズな弟を婚約者とされているのに??

この侯爵の息子は結婚をしろと?

頭沸いてんのか?

ちゃんと考えれば分かるだろ。


確かにここの帝国では、身分差結婚は別に良いとされているけど。

けども────あのクズと婚約しているとはいえ、婚約は婚約。

破棄することはとても難しいんですけど?

(私は破棄したい。そしてソラくんと付き合いたい。)

だから、言わせてもらいましょう。


そうして、最初の言葉になる。

『なんなんでしょうか?この人は。』


アイルフォルト「ふっ。大丈夫さ。直ぐに君は。」


アリシア「は?何をいって────」

アイルフォルト「『魅了チャーム』」


嘘でしょっ!?しまっ────


アリシア「…………」


アイルフォルト「ふっ。ふははははははははは!!!!

ついに手に入れた!!

この!!!

だが、これからだっ!!!

………あのソラとかいうヤツめ。

このを邪魔しやがってぇ!!許さん。」



side:ソラ

!?!?!?

催眠系統の術!?

しかも、攻略対象とハーレムゲームって────あぁ、『転生者』ね。

殺るしかないな。まあ、絶好調のときにたたき落としてやる。

まじか!!!くっそ、アイツやりやがった!!

手を出したな!!

止めてもいいんだが、多分こういうのは───いや、学院長に言っておくか。

『歓迎祭で決着を。』

とでも言ってやる!!




(ども。【頭脳プレーン】です。

いや、今叩けや。)



…………るっさい。黙ってて。俺にだって策くらいあるわ。それに、1つ気づいたことがあるんだよ。


(脳筋が策略ね。)


まじで、黙ってろ。今考えてるんだから。







7月12日現在、少し修正をいれました。


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