第2話 冒険者の後の話 前編

 どうも。お久しぶりです。覚えていますでしょうか。『暁』とかいう2つ名を貰ったひとです。

 それはさておき、今、僕がどこにいますかと申しますと、『樹海』とかいう魔境ではなく、今は、『地球』という星に来ています。

 因みに、異次元だったので、行く時は苦労しました。はい。冗談抜きで。つらかったです。あの、ストーカー紛いの師匠から逃げないと行けなかったですし。色々ありました。まぁ、そんなこんなで、地球で、1番平和そうな場所、『日本』と呼ばれる国で、現在3年間住んでいます。今日から高校生です。





 これからは、会話です。










 ソラ「え、えーと、『ソラ』です。よろしくお願いします。」

「「「…………」」」

 え、えぇ〜。何か言ってよ。

 なんなの?マジで………




 他の人視点

「え、イケメンすぎん?」

 これは………やばね?



 ソラ視点

 ……………ぼっちなんかな?俺。

 あ〜。なんか面白いのないかなー。


 聞き耳立てるかぁ〜。(『少し聞く』くらいと言ったが、聞き耳立てる範囲は20kmほどである。)


 ………………らいとのべる?なんそれ。

 どんなのだろう。でも、聞き耳立てる限り、『本』っぽいんだよなぁ。

 学校終わってから買ってみるか。多分本屋にでもあるでしょ。本だし。


 ってか、大分慣れたな。この生活。ってか、魔法ないのに、物が動いたり、火が出たりとかって不思議だな。「ぶつり」とか「かがく」とか言うらしいけど。何となく分かってきた。

 ぶつりとやらは、速度、質量とかに関係するらしい。

 かがくは、爆弾を作るのに必要な知識みたいな気がする。

(あながち間違ってはいない。)

 そういや、すまほも便利だな。ちがったな。スマホだったね。

(大して変わらん。)

 スマホ…………ん?これで「らいとのべる」調べればいいんじゃね?

 ……………まって、スマホ便利すぎる。そんでもってライトノベルってこんなのか。可愛い女の子が沢山だな?そんでもって、普通に面白そうだな。


(おい、待て。まだ、高校初日だぞ。スマホ出すとかやばs………)


 やっぱスマホ便利だなぁ。それを脳内で使えるスキルもやばいんだけど………。

(お前が生み出したんだろ。)


 はい。すみませんした。とりあえず挨拶した方がいいんじゃないんすか?


(だまれ。…………私はソラの脳内にいるツッコミ役………役?

まぁ、色々やらせて頂いている、【頭脳プレーン】だ。

よろしく。戦闘でも、役に立つぞ。

おい。『ほーむるーむ』とかいうものの途中だろう。)


 あ、やべ。ん。ちょっとまっててね。








 ソラ「すみません。なんかありましたか?」

 先生「………いえ。ただイケメンだったもので。」

 ソラ「………え?俺が?」


 先生「はい。一瞬この人なら、全て捧げてもいいかなって思いました。」

 ソラ「あ、そうですか。」


 そんなかな?おれは、元の顔立ちは変えずにただ髪の毛と目の色を黒くだけなんだけどな。


(染めた、じゃないんだな。)


 これもまた、俺のスキルのおかげだから。


(なんかさ、『スキル』ってまどろっころしくね?)


 ………あぁ〜。確かに。後天的にも先天的にもつくやつはどっちも『スキル』だもんなぁ。


(そう。だから、後天的に取れたヤツが「スキル」で、先天的に取れたヤツは「術式」って言うのはどう?)


 ………めっちゃいいな。区別がしやすい。


 それはさておき、ほーむるーむのじかんである。






 先生「………よし。えーと、1番後ろの窓で、後ろから、1番目のところに座れ。」

 ソラ「わかりました。」





 隣の人「よろしく。」

 ソラ「あ、はい。よろしくお願いします。」


(おい。隣の人綺麗すぎんか?)


 分かるけど、黙ろっか。


(しっかし、綺麗な人だな。黒髪に黒目か。お前の『似非黒色』とは別モンだな。しかも、顔も整っているな。向こうの世界でも、綺麗な方に分類されるぞ?)


 うるさい。だまれ。人をモノ扱いすな。


(わるかったな。)


 隣の人「私の名前は、『夜空昴よぞら すばる』よ。よろしくね。」

 ソラ「えーと。俺の名前は……言う必要が無さそうですね。」


 昴「えぇ。なんかあったの?今の時期に転校って、不思議じゃない?」

 ソラ「そうですか?………あぁ〜。でも、そうですね。色々あるんで。」


そう。色々あったのだ。本当に色々。人助けをしていたら、気づいたら学校を退学寸前になっていて、転校という形をとった、『自主退学』のようなものである。


 昴「………そう。あなた、勉強分かる?」

 ソラ「おい。バカにしてんのか?」

 昴「そうね。興味深いじゃない?天才なのか、馬鹿なのか。」

 ソラ「……そうか。気にしたことなかったな。」

 昴「そう。」


 いや、気まずっ!!なんなんこの気まずさ。


 昴(………何話そうかしら。話題がないのは困るわね。)


 ソラ・昴「「あ、あのさ……/あの……」」

 ソラ「えーと、そっちからどうぞ。」


 昴「そうさせてもらうわ。………あなた、好きな物はあるかしら?趣味と言っても、いいのだけれど。」


 ソラ「そうだな。………強いて言うなら、『本』かな。例えば………」

 昴「へぇ。色んなの読んでいるのね。感心するわね。じゃぁ、こういうのオススメするわ。」


 ソラ「これは………ライトノベル?」

 昴「そう。それの中の私の最推しの本だよ。」


 …………ラッキー!!少し………いえ、大分気になっていました。


 昴「貸してあげる。」

 ソラ「………いいの?」


 昴「うん。私はかなり周回したから。もうね、1字1句全部覚えちゃった。」


 …………控えめに言ってやばいな。


 ソラ「大事に読ませて貰うよ。」

 昴「えぇ、大事に読んでね?もし、傷とか、汚れてたり、折れてたら、即刻その場で処刑だから。『この人セクハラしました。』って。」


 ソラ「ひでぇ。でも、そんだけ大事なんだな。分かるよ。大事にしたいもの。」

 昴「そう。」

 ソラ「これ、読ませてもらうけど………その前に言わなきゃいけないことがあるんだが……」


 昴「何かしら?」

 ソラ「よろしくな?1年間。………いや、もっと喋ってられるかもな?」


 昴「!!……そうね。よろしく。」

 ソラ・昴「「……ははっ。/あははっ。」」


 そうして、昴とは何故か1年中隣の席で、クラス替えが来ても、ずっと同じクラスだった。




 そして、高校生卒業1週間前まで飛ばします。何故なら、ラノベの貸し借りしかしていなかったから。今は、ソラの家です。(一人暮らしですが、費用は一切気にしてません。理由は『作れる』から。お金を、自由に。)






 ソラ「いや〜。もう卒業か〜。早いな。」

 昴「そうね。もう少しあなたと喋っていても良かったかもね。」

 ソラ「あ、そうそう。俺の将来の事なんだけどさ。」


 昴(!!結局今まで、言わなかったこと!!)


 ソラ「その、なんだが。おれ、異世界人なんだわ。」

 昴「…………は?」

 ソラ「いや、『は?』って言われても……」


 昴「ちょっと待って?異世界って、あの?私が読んでた本とかにある、あの?」

 ソラ「そうだな。少し特殊だけど……」


 昴「ふむ。興味深いから、ついて行くわ。」


 ソラ「いや、お前の道は?」

 昴「……何を言っているの?『貴方について行く。』って書いたわ。」

 ソラ「お前、おかしすぎるだろ……」


 昴「貴方に言われたくないわ。それはさておき、いつから?」

 ソラ「ん?いつからって、昴と初めて会う3年前だけど?」

 昴「え?ってことはつまり……中学1年生からってこと?」


 ソラ「うん。」

 昴「………………まぁ、いいわ。私も行けるのよね?」


 こいつ、物分かり良すぎんか?


 ソラ「行けなくはないけど、力を手に入れないと無理かも。ここの世界、平和だし。」

 昴「え?ここの世界って平和な方なの?」


 ソラ「ん?何言ってんだ?さっきも言った通り、ここの世界はかなり平和だぞ?なんて言ったって、魔物はいないし、悪さする人間は少ないし、向こうじゃ戦争なんて普通だぞ?ってか、今もやってるぞ?」


 昴「そう。もういいわ。とにかく私は力をつけなければならない。そういう事ね?」

昴(やばいわね。話を聞く事に頭痛がするわね。)


 ソラ「そうだな。つけなきゃ死ぬ。って考えてくれていいぞ。」


 昴「…………そう。わかったわ。よろしく。」

昴(あ〜。もう、ダメね。これ。)


 ソラ「おっけ〜。少し待ってて。これから昴に合うやつ探すか、作っておくから。」

 昴「あ、いつ行くのかしら。」

 ソラ「ん?卒業式当日だけど。」


 昴「あ、1週間後!?力も付けるとしたら無理にも程があるわよ!!」

 ソラ「あ〜。気にすんな。徹夜は日常だから。」


 昴「そんな満面の笑みで微笑むんじゃないわよ!!………確認だけど、今日何徹目かしら?」

 ソラ「ん〜と。確か……たった25徹程度かな?」


 昴「たった?……あなた、死にたいのかしら?」

 ソラ「何言ってんだ。俺は寝なくても、食べなくても、いいの。三大欲求は無くせるから、な?」


 昴「う〜ん。もう、あなたとの常識が合わないわね。」

 ソラ「まぁ、でも、流石に向こうでも居ないかな?そんなに徹夜はしないかな。」


 昴「どんぐらいよ。」

 ソラ「え〜と、錬金術師なら、好きな奴なら、出来て、10徹とかかな?」

 昴「もう、考えるのも馬鹿らしいわね。」


 ソラ「あ、そうそう。この時間に作っておいたよ。術式。」

 昴「?なにそれ?」

 ソラ「あ〜。そっか、そこからか〜」




 そうして、説明を終えて……


 昴「なるほどね。これが私の術式ね。」

 ソラ「そう。名前は、なんてつけようかな。」


 昴「『想像の夜イメージナハト』は、どうかしら。」

 ソラ「……いいんじゃん。『想像の夜イメージナハト』ね。面白そうだ。2つ名とかは『常闇とこやみ』とかってなりそう。」


 昴「……いいわね。あなたはあるの?2つ名。」

 ソラ「あぁ〜……あるよ。『あかつき』って言うの。」


 昴「正反対ね。」

 ソラ「ん?なんで正反対?」


 昴「なんでって、暁は夜明けを意味して、常闇は夜中を意味するのよ。まぁ、暁の反対は、黄昏とも言うけどね。」


 ソラ「ま、それはともかく、卒業までは昴の力の扱い方だな。………それまでに力の使い方を知らないとね。」

 昴「お手柔らかにね?」


 ソラ「善処するよ。」

 昴「絶対しない場合じゃない。」


 ソラ「はは、その通りだ。あと、1週間しかないからな。時間を伸ばして1ヶ月ってところかな。」

 昴「学校は?」


 ソラ「そうだな。学校には休みの連絡だけ入れておけよ。『体調不良です。』ってな。」


 昴「じゃぁ、親は?」

 ソラ「親には……どうすっかな。」


 昴「気にしないで大丈夫よ。親は私に対しては冷たいから。」

 ソラ「そう。なら、安心だな。」


 昴(満面の笑みね。この顔を見ると、不思議と不安が消えていくわね。どうしてかしら?……気にしても仕方ないわね。今はこの『想像の夜イメージナハト』の使い方を知らないと。)


 昴「よろしく。」

 ソラ「おう。任せとけ!!」




 そうして、あっという間に1週間が過ぎて、卒業式当日




 ソラ「おう。大丈夫か?」

 昴「あなたが激しくしたんじゃない。」


 ソラ「意味深なことをいうな。」


 現に俺を睨みまくってる男子がいるだろ。


 昴「私は気にしないわ。あなたと一緒にいれば楽しいから。」

 ソラ「そうかよ。………にしても、早かったな。この1週間でモノにしたか。」

 昴「あとは実践あるのみね。」

 ソラ「そか。んじゃ、卒業式終わってからだな。」


 昴「そう。お願いね。」

 ソラ「おっけ〜。任せておいて。」





 そして、卒業式が終わり……




 ソラ「いや〜、お疲れ様。」

 昴「はぁ、疲れたわね。流石に。」


 そりゃそうだろう。数十人という男子に告白されていたのだから。そして、全て断るのもなんだかんだで大変である。


 ソラ「んで?どうやって断ったの?」

 昴「聞くの?」

 ソラ「いや、いいんだが………」


 昴「そうね。………本当に辛かったわね。」


 あ、もう、お疲れ様です。ご愁傷さまでした。

 なんと、俺を盾にしていたらしい。ちょっぴり嬉しい。


 ソラ「さて、行きますか。」

 昴「えぇ、お願い。」








昴「ここの道なんか名前あるのかしら?」

ソラ「あぁ、あるぞ。えーと、確か……」


おい、【頭脳プレーン】なんだっけ?


(忘れんな。バカ。まぁ、いいか。お前さんだしな。たしか、『世界間回廊オーバーワールド』だ。)


あ、ありがと。

ソラ「んーと、『世界間回廊オーバーワールド』だ。」

昴「ふーん。面白い名前ね。気に入ったわ。」


ソラ「そか。………お、もう着くぞ。」

昴「結構気にいってたのに。」

ソラ「いつでも作れる。………それはさておき、大丈夫かなぁ〜。果たして生きて過ごせるのかな?ちょっと不安だわ。」


昴「何弱気になってるの?それとも怖気付いちゃった?」

ソラ「ほざけ。んなわけない。………しゃ、行こか。」

昴「ええ。そうね。」




以上が2話です。読んで頂きありがとうございました。次回も楽しみにしてくれていると幸いです。

不定期更新です。申し訳ありません。頑張ろうとはしてます。逃げないようにしますので頑張ります。



7月11日現在、修正を入れました。




星、フォロー、ハート、コメントをどうかお願いします。モチベが上がります!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る