第9話
夢と分かればこっちのものだ。スーパーヒーローになって怪物を倒し、推しと結婚しよう。新婚旅行は佐賀へ行こう。ってそんなこと考えている場合じゃない。どうやって倒すんだよあんなの。
「君にはあるだろう。素晴らしい武器が」推しが言う。
「武器?」
「ソウゾウ力さ」
「想像力?」
「君にはあるんだ虚構を生み出し実体化させる力が」
「そんな力、俺にはないよ」
「いいや、あるんだ。現にあの怪獣は君のイマジネーションによって形つくられ、フラストレーションによって実体化したものなのだから」
「あの怪獣を俺が……?」
「あれは悪だ。生活の中で本質を見失しなわせるノイズだ。怪獣を殺していけばその分確かなものだけが残っていく……これは君が望んでいることなんだ」
何を言っているのかいまいちわからないが推しがいうのならそうなのだろう。
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