第5話 

「」=発言 ()=心の声 

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「大丈夫?」

手をそう言って手を差し出す

「あっありがとうございます」

少女はそう言って慌てて立ち上がる

「そっか、それで少し聞きたいことがあるんだけどこの後大丈夫そう?」

なるべく優しく声をかける

「えっと…はい。でも場所だけ移動してもいいですか?」

少女が心配そうに聞いてくる

「全然大丈夫だよ」

「えっと、近くに公園があるのでそこでいいですか?」

「全然いいんだけど道案内お願いしてもいいかな?」

「はい、ではついてきてください」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜公園にて〜〜〜〜〜〜〜〜

(人の気配が全くしないな)

「ここは放置された廃公園なんです」

心を読んだかのように少女は言った

「なるほど、だから人気がしないわけか」

「はい。なのでベンチがないのでブランコに座りましょう」

「わかった」 

二人ともブランコに座る

「それで…聞きたいことっていうのはバラド様との関係ですか?」

「そんなところかな」

「…」

少女は黙り込んでしまった

「君と彼の間に主従関係があるのは見ていたらわかるんだけど、君の扱いは奴隷のそれだったから少し気になっただけなんだ」

優しく語り掛ける

「…」

それでも少女は答えてくれない

「別に話したくないならいいんだ。俺だって誰にも言えないことがある。でも、話して見たら少しは楽になるんだ」

「・・・経験談ですか?」

「うん、友達のだけど」

「ふふっ、そこは嘘でもあなたの経験と言うところではないのですか」

「こんなことで嘘ついても意味ないだろう。無駄なことあんまりしたくないんだ」

「私なんかと会話しているこの時間が無駄だと思いますよ」

「そんなことないかもよ。現に意外と楽しいと思っている」

これは本心だ

「私も楽しいです。…少し話を聞いていただけますか?」

「もちろん」

そしてブブキはポツリポツリと話してくれた

彼女は没落貴族の娘であること

彼女の父の代で経営がうまくいかなくなったこと

両親が稼ぎに出た先で行方不明になったこと

その時にジェイル家に拾われたこと

今もその状態が続いていること

それらを少しずつ話してくれた

「…」

悲惨すぎてかける言葉が見つからなった

「私はお父様とお母さまが戻ってきてくださると信じています」

「そっか…ご両親をよっぽど信頼しているんだね」

「えっと…はい。自慢の父です」

少女は照れくさそうに答えた

「きっと迎えに来てくれるよ」

「し、信じてくれるんですか?」

少女はとても驚いたように言う

「君は信用できるから、きっとご両親も信用できる人だと思ったんだ」

「あっありがとうございます!」

そういうと少女は泣いてしまった

少しすると泣き止んで

「話を聞いてくれてありがとうございました!とっても楽になりました!」

朝見た姿と違いとてもか愛らしい

「少しでも力になれたのならよかったよ」

「はい!あっ、そういえば名前を名乗っていませんでした!」

「大丈夫だよ、フブキさんでしょ?」

「はい!フブキ・シラユキですえっと」

「フロウド・フィスだよフロウドで大丈夫」

「フロウドさんですね。覚えました」

「俺も覚えたよシラユキさん」

名前を呼ぶと嬉しそうに返してくれる

「ふふっ、はいフブキです。って!もうこんな時間!もどらないと!」

気づけばあたりは暗くなってきていた

「もうこんな時間か、またねシラユキさん」

「はい!また今度!フロウドさん!」

フブキは走って帰って行った

「…はぁ」

彼女が自分の現状を話す時に見えた今にも泣き出しそうな顔と別れの際に見せた笑顔その二つが彼の心を乱すのだった

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どうもfloudです

設定を考えるのってやっぱり大変ですね。

これからも頑張りますのでぜひよろしくお願いします!

では、また次回お会いしましょう

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