第4章「初めての試練」- 初めての強敵に挑むが、仲間との連携が取れず失敗

ワイ、リナ、ミオの三人は次なる冒険に意気揚々と乗り出す。

ワイ「よっしゃ、次はどこ行くんや?」

ミオ「ちょっと、勝手に決めないでよ。私たちの意見も聞きなさいよ」

リナ「そ、そうだよ!ワイさんばっかり先走らないで!」

ワイ「うっせーな。お前らはワイについてくりゃええんや」


そんな時、冒険者ギルドの掲示板に、一枚のクエスト依頼が貼られる。

依頼主「『魔王の城』に現れた凶悪なモンスターを退治してほしい。報酬は10万ゴールド」

ワイ「おいおい、これやんけ!ワイらには丁度ええ相手やな!」

リナ「ちょ、ちょっと待って!『魔王の城』なんて聞いたことない…」

ミオ「そうよ、情報が全然ないじゃない。もしかしたら罠かもしれない」

ワイ「はぁ!?冒険者が危険を恐れてどうすんねん!行くで!」


リナとミオの制止を振り切り、ワイは意気揚々と『魔王の城』へ向かう。道中、浮かれ気分のワイ。

ワイ「よっしゃ!このクエスト楽勝やな!10万ゴールドで酒が飲み放題やで!」

ミオ「…本当に大丈夫なのかしら。あんたの軽率さが心配だわ」

リナ「そ、そうだよ。せめてもっと情報を集めてから…」

ワイ「うるさいわ!お前らはワイを信じろや!」

不安を抱えつつも、リナとミオはワイに付いていく。


城に着くなり、ワイは意気揚々と乗り込む。

ワイ「おらぁ!例のモンスターはどこにおるんや!ワイが相手したるわ!」

リナ「ちょ、ちょっと待って!もう少し慎重に…」

ミオ「そうよ。敵の情報が全然ないのに突撃なんて…」

ワイ「うっせーな!お前らはワイについてこいや!」


奥へ進むと、そこには凄まじい気配の魔物が待ち構えていた。

ワイ「おいおい、これがモンスターか?なんやザコやんけ!」

リナ「ワ、ワイさん…私たち、この魔力は初めて見る…」

ミオ「そうね。ザコには見えないわ。むしろ、伝説級よ…」

モンスターが牙をむき出しにして威嚇する。が、ワイは動じない。

ワイ「伝説級?はっ、大げさなんじゃ!ワイの煽りでびびらせたるわ!」


ワイは得意の煽りスキルを発動させる。

「おらぁ!そんなザコ面で何が伝説級やねん!」

「口ばっか達者なくせによ!その程度が『魔王の城』のモンスターか!?」

「こんなんワイの喧嘩相手にもならんわ!」

しかし、モンスターは微動だにしない。まるでワイの煽りなど聞こえていないかのように。

ワイ「な、なんや…効かへん!?」

リナ「あ、あれは多分、魔法で防御してる!物理も魔法も通用しないんだ!」

ミオ「ど、どういうこと…!?こんなの聞いてない!」

事態の異常さに気づいたワイたちだが、もはや後には引けない。


モンスターが動き出す。圧倒的な速さで、ワイに襲い掛かる。

ワイ「ぐあっ!」

一撃でワイは吹き飛ばされる。リナとミオも必死で防戦するが、歯が立たない。

リナ「キャア!」「く、くやしい…私の魔法が…」

ミオ「ぐっ…!き、効かない…!?」

形勢不利に陥ったワイたち。窮地に立たされる。

ワイ「ち、ちくしょう…なんやこいつ…化け物か…!」

リナ「ワ、ワイさん…!も、もういいよ…逃げよう…!」

ミオ「そうね…このままじゃ全滅する…!」

しかし、ワイの思考は逃げることを許さない。

ワイ「ふざけんな!逃げるくらいなら死ぬ方がマシや!」

リナ「そ、そんな…!ワイさんには死んでほしくない…!」

ミオ「バカ言ってんじゃないの!死んだらそれまでよ!」


しかし、ワイの戦う意思は揺るがない。

ワイ「ワイは…絶対に…負けん!」

その言葉を最後に、ワイはモンスターに突撃する。

リナ「ワイさん!!」

ミオ「やめなさいよ!!」

だが、もはや止める術はない。ワイはモンスターの攻撃を正面から受け、地面に叩きつけられる。

ワイ「ぐはっ…!」

致命傷を負ったワイ。意識が遠のいていく。

リナ「ワイさぁぁぁん!!」

ミオ「ワイ!しっかりして!」

二人に引きずられるようにして、ワイは城から脱出する。しかし、ワイの意識はもうない。


目覚めたワイの頭には包帯が巻かれていた。

リナ「ワイさん!よかった…目が覚めた…」

ミオ「まったく、あんたは本当に無謀なんだから…」

ワイ「…すまん。ワイの自信過剰が招いた結果や…」

ワイは今までの自分の態度を悔やむ。勝手に突っ走り、仲間を危険に晒してしまった。

リナ「も、もういいの。ワイさんが無事で本当によかった…」

ミオ「自分を責めないで。あのモンスターは私たちの想像を超えていたのよ」

ワイ「お前ら…ほんまごめんな。ワイ、反省したわ…」

リナとミオの優しさに、ワイは心が洗われる思いだった。


そこに、冒険者ギルドのマスターが現れる。

マスター「ワイ殿、無事でなによりです。あのモンスターは依頼の対象ではなかった。申し訳ない」

リナ「え…?どういうこと…?」

マスター「あれは、『魔王の城』の最終関門。並の冒険者では歯が立ちません」

ミオ「そ、そんな…じゃあ、私たちには倒せないってこと…?」

マスター「いえ、それは違います。私はワイ殿たちなら必ず倒せると信じています」

マスターの言葉にワイは驚く。

ワイ「…ワイらに、そんな力があるんですか?」

マスター「ええ。ただ、一つ条件があります。互いを信じ、力を合わせること。それが何より大切です」


ワイはリナとミオを見つめる。二人も力強く頷く。

ワイ「…わかりました。次は必ず、仲間と心を一つにして戦います」

リナ「私も、ワイさんを信じる。一緒に頑張ろう」

ミオ「ええ、三人の絆なら、絶対に負けない」

ワイ「よっしゃ!もう一度あのモンスターに挑もう。今度は、ワイらの本当の力を見せたる!」


こうして、ワイたちは再びモンスターとの戦いに臨む。城に乗り込む三人。

ワイ「おい、モンスター!もう一度相手になったるわ!」

リナ「みんな、作戦を忘れずに!」

ミオ「ええ、息を合わせて攻撃するのよ!」

ワイは得意の煽りスキルを全開で発動させる。

ワイ「おらぁ!そのデカさ、見せかけだけやろ!中身スカスカのくせによぉ!」

ワイの挑発に、モンスターの動きがぎこちなくなる。

モンスター「ぐるるる…!」

ワイ「おいおい、その程度の威嚇でワイが怖がると思うなよ。情けないのう!」

ワイの言葉に、モンスターの目が怒りに燃える。だが、動きはさらに鈍くなっている。

ワイ「お前みたいなザコ、ワイの喧嘩相手にもならんわ!はよ、ワイの前からとっとと消えろや!」

この煽りに我慢ならなかったのか、モンスターが咆哮を上げる。

モンスター「ぐおおおおお!!」

だが、その隙だらけの攻撃は、ワイにはお見通しだ。

ワイ「はっ、遅い遅い!そんなんでワイに当たると思うなよ、このアホ面!」

華麗にかわしながら、ワイはさらに煽る。

ワイ「ほれほれ、そんだけか?伝説級(笑)のくせによぉ、こっちは退屈してんぞ!」

モンスターの攻撃はどんどん的を外れていく。逆に隙だらけになっている。

ワイ「ったく、ほんま時間の無駄やったわ。お前ごときにかまっとる場合やないんや!」

ワイの最後の一言に、モンスターは屈辱に身もだえする。

モンスター「ぐ、ぐおおおおお…!」

その瞬間、リナとミオの攻撃がモンスターを襲う。


リナ「今よ!『フレイムバースト』!」

赤熱の炎が、モンスターを包み込む。苦悶の叫び声が上がる。

ミオ「私も負けてられないわ!『デュアルブレード』!」

二刀流の剣撃が、モンスターの急所を的確に捉える。鮮血が飛び散る。


モンスターに着実にダメージを与えていく三人。

ワイ「よっしゃ!いけるで!もっと畳み掛けるで!」

ワイの檄に、リナとミオも力が漲る。

リナ「ええ!私たちの力、通じてる!」

魔法の威力が増していく。炎がモンスターを焼き尽くしていく。

ミオ「合わせるわよ!」

剣撃の速度があがる。斬撃がモンスターの肉を削ぎ落としていく。


追い詰められたモンスターに隙が生まれる。

ミオ「ワイ!今がチャンスよ!トドメを!」

ミオの叫びに、ワイの目が輝く。

ワイ「よっしゃ!任せとき!」

ワイは剣を高々と掲げる。剣が神々しい光を放つ。

ワイ「喰らえ!ワイら三人の絆パワーや!!『フレンドシップブレード』!!」

渾身の一撃が、モンスターの急所を真っ向から貫く。

モンスター「ぐぎゃあああああ!!」

モンスターは絶叫を上げ、地面に崩れ落ちる。決着の瞬間だった。



モンスター「ぐぎゃあああ!」

轟音と共に、モンスターは倒れる。三人の絆が勝利を決めた瞬間だった。

ワイ「や、やったぞ!倒したで!」

リナ「ワイさん!ミオさん!私たち、やったんだね!」

ミオ「ええ、最高のチームワークだったわ!」

歓喜に沸く三人。思わず抱き合って喜びを分かち合う。


城を後にするワイたち。冒険者ギルドに報告し、賞賛を浴びる。

マスター「ワイ殿、リナ殿、ミオ殿、よくぞ強敵を打ち倒してくださいました」

ワイ「いえ、皆のおかげです。一人じゃ絶対に無理でした」

リナ「ワイさんが頑張ってくれたから、私も力が出せたんだよ」

ミオ「まさに三人の力があわさって、奇跡が起きたのよね」

マスター「ええ、三位三様の力、それが本当の意味での最強なのです」


鼻高々のワイたち。しかし、喜びもつかの間、マスターが不穏な情報を告げる。

マスター「しかし、油断は禁物です。あのモンスターはまだ序の口。本当の強敵はこれから現れるでしょう」

リナ「えっ…そ、そんな…」

ミオ「次はいったい何が…?」

ワイ「はっ、どんな強敵が来ようと、ワイらなら恐れはせん!また倒したるわ!」

マスター「…ワイ殿。あなたは前回、自信過剰が仇となりました。慢心は最大の敵です」

ワイ「…はい。肝に銘じときます」

リナ「ワイさん…」

ミオ「ワイ、私も同じよ。慢心せず、常に謙虚に」

ワイ「おう!わかっとる。…ほんで、次の強敵はどこにおるんや?早く倒しに行きたいもんやな」

マスター「…さて、それは近いうちにお伝えします。今はゆっくり休んでください」

ワイたちは一旦冒険の手を休める。しかし、平和はつかの間。さらなる強敵が近づいている。

ワイ(次はどんなヤツが現れるんやろ…楽しみやな!)

ワイは心の中で呟く。もはや、怖いものなど何もない。仲間との絆があれば、どんな強敵も倒せると信じているのだ。

こうして、ワイ、リナ、ミオの冒険は新たな局面を迎えようとしていた。

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