第3章「ミオ登場」- ミオが登場。ワイはリナとミオの間で葛藤する。 ワイとリナは意気揚々と次なる冒険に乗り出す
リナ「今度はどこに行くの、ワイさん?」
ワイ「ったく、うっせーな。ワイが決めたる」
リナ「もう、せっかちなんだから。ゆっくり考えましょうよ」
そんな時、町で騒ぎが起こる。
村人A「た、大変だ!町の宝が盗まれたぞ!」
村人B「なんだって?犯人は誰だ?」
ワイ「おいおい、うるせーな。何の騒ぎや?」
村人A「あ、あんたは例の…」
ワイ「あぁ?何や、文句あるんか?」
そこに、一人の女が現れる。
ミオ「犯人はこの町に潜伏中よ。私が探し出してみせる」
リナ「あ、あなたは…」
ミオ「私はミオ。ここじゃ有名な盗賊ハンターよ」
ワイ「はぁ?盗賊ハンター?くっせー自己紹介やな」
ミオ「な、なんですって?くっせいって何よ!」
リナ「ワ、ワイさん!失礼だよ!」
ワイ「うるさいわ。ワイはミオの目ぇ気に入らん。くそ生意気や」
ミオ「ふん、私だって気に入らないわ。こんな無礼なヤツ」
こうして、ワイとミオの犬猿の仲が始まる。だが、事件を解決するにはミオの力が必要だ。
リナ「ねぇ、ミオさん。一緒に犯人を捕まえない?」
ミオ「はぁ?この男と一緒に行動なんかごめんよ」
ワイ「誰がお前なんかと組むか。目障りやわ」
リナ「も、もう!二人ともそんなこと言わないの!今は力を合わせるときよ!」
ワイ「…ったく、わかったわ。ミオ、少しの間だけ我慢したる」
ミオ「ふん、仕方ないわね。でも、邪魔だけはしないでよ」
こうして、ワイ、リナ、ミオの三人は事件解決に乗り出す。手がかりを集めていくが、リナがミオと親しげなのが気に食わない。
リナ「ミオさん、そっちに何か手がかりはある?」
ミオ「ええ、ちょっと待ってね。確認してみる」
ワイ「おい、リナ。お前そいつと仲良くすな」
リナ「え?だって、ミオさんは頼りになるし…」
ワイ「は?頼りになるって何や。ワイのどこが頼りにならんのや」
リナ「だ、だって…ワイさんは頼りにならないときあるし…」
ワイ「なんやと!?ふざけんな!」
ミオ「ちょっと、あなたたち!喧嘩してる場合じゃないでしょ!」
ワイの中で、リナへの想いとミオへの嫌悪感が渦巻く。だが、事件は待ってくれない。
ミオ「犯人はこの町の港に潜伏中のはずよ。急ぎましょう」
ワイ「ちっ、向こうで決着つけたるわ」
リナ「ワ、ワイさん…本当に大丈夫?」
ワイ「うるさいわ。ワイに任せとけ」
港で犯人を見つける。が、予想外に強敵だった。
犯人「くっくっく、ただの盗賊ハンターごときが私に勝てるとでも?」
ミオ「ぐっ…!なんて武器の腕前…!」
リナ「み、ミオさん!大丈夫!?」
ワイ「ったく、情けない。ワイの見せ場やな」
ワイは得意の煽りスキルを全開で発動させる。
「おらぁ!そんなザコ武器で何が出来るっちゅうねん!」
ワイの言葉は鋭く、犯人の心に突き刺さる。
「お、俺の武器をバカにするな!こ、これでも一流の…」
「はっ!口だけ達者のくせによ、その程度が一流かいな!」
ワイはさらに追い打ちをかける。その言葉に、犯人は明らかに動揺している。
「な、なんだこいつは…!?こ、こんなヤツ聞いたことない…!」
犯人は怯え、攻撃の手を緩めてしまう。隙だらけだ。
ミオはその隙を見逃さない。
「リナ!今よ!とどめを刺して!」
リナは精一杯の力を込めて、魔法を放つ。
「はあああ!!『フレイムバースト』!!」
凄まじい炎が、犯人を包み込む。
「ぐわああああ!!」
犯人は、もがき苦しみながら地面に倒れ込んだ。動かない。
ミオが近づき、確認する。
「…生きてるわ。気絶しているだけね」
見事、犯人を捕縛することに成功したのだ。
リナは安堵の息をつく。
「よ、よかった…無事に捕まえられて…」
ワイは鼻を鳴らす。
「ふん、最後はお前の魔法のおかげやな。まあ、ワイの煽りあってこそやけど」
「もう、素直に褒めてよ!ワイさんのせいで最後まで緊張しっぱなしだったんだから!」
ミオは呆れたように二人を見る。
「ほら、喧嘩はやめて。とにかく、無事に事件解決できたんだから」
事件解決後、町長から表彰される。
町長「ミオさん、そして皆さん、本当にありがとう。これはお礼です」
ミオ「いえ、私だけでは無理でした。二人のおかげです」
ワイ「ほーん、ようやくワイの力を認めたか」
ミオ「ふん、たまたまよ。調子に乗らないで」
リナ「もう、二人とも!仲良くしましょうよ!」
表彰式の帰り道、ミオから話しかけられる。
ミオ「ね、ワイ。あなた、本当は優しいのね」
ワイ「は?何言うとるんや。ワイは別に…」
ミオ「認めなさいよ。あなたのおかげで犯人を捕まえられたんだから」
ワイ「…ま、そうやな。ワイは優しいで」
ミオ「あはは、素直じゃないんだから」
ワイ「う、うるさいわ!」
その頃、リナは複雑な心境だった。
リナ(ワイさんとミオさん、いつの間にあんなに仲良く…)
リナ(…私、嫌だな。二人に置いていかれるの)
リナは無言で二人の後ろを歩く。
ワイ「おい、リナ。何ボーッとしとるん?」
リナ「え?あ、ううん。なんでもない…」
ミオ「…?リナ、大丈夫?顔色が悪いわよ?」
リナ「だ、大丈夫よ!気のせいだって!」
リナは明るく振る舞うが、心の中は痛んでいた。
ワイはリナの変化に気づいていない。ミオとの掛け合いが楽しくて仕方ない。
ミオ「ねぇ、ワイ。今度はどこに冒険行くの?」
ワイ「はぁ?お前が決めるんかい」
ミオ「いいじゃない、たまには。ね、一緒に行こう?」
ワイ「…ったく、しゃーないな。付き合ったるわ」
そんな二人の会話を聞きながら、リナの胸は苦しくなる。
リナ(ワイさん…ミオさんと一緒なら、私はいらないんだ…)
リナ(私…嫌われちゃったのかな…)
そう思った瞬間、リナは決意する。
リナ(…負けない。ワイさんを、誰にも渡したくない…!)
こうして、ワイを巡るリナとミオの熾烈なバトルが幕を開ける。ワイはまだ、そんな二人の想いに気づいていない。
ワイ「なぁ、飯行くぞ。腹減った」
リナ「あ、ワイさん!私も一緒に…!」
ミオ「ちょっと、私も行くわ!」
ワイ「うぜーな、お前ら…ま、いっか」
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