新企画!コード開発やってみた!

アニメ。

それは、画面の向こうで起きている夢物語。


俺みたいな転生物で有名な物といえば、某スライム転生者とか、某実力者とか、某ゲームの世界に取り込まれた人とかである。


何故こんなに転生物を知っているか。前にも言った事に繋げて言うと、友達がらみでそう言う会話のが多かったからだ。


目指すはこんな夢物語のようになりたい。まぁ、一回は対決してみたいな。


なぁんてね。でも、この様な世界があるなら、パラレルワールド理論でアニメの世界があっても可笑しくないんだよな。

世界を渉れるかどうかは知らんけどね。


そんなことを考えながら、俺は自室でクリームパンを頬ばる。

その時だ。


「主人様!」


ベガが壊すような勢いで扉を開けた。


「ベガ。どうしたの?」


三眼の竜ワイバーンの群れが攻めてきました!我々は最低限の対応はしておりますが、生かしておくべきでしょうか…」


「ワイバーン……いいね。ちょっと実験させて貰おうか」


俺は、友達付き合いでそれ系のアニメをよく見ていた。

某実力者の奥義や、某スライム転生者のチートスキル。俺はそれに憧れた。見ると、「それこそ支配者にふさわしい技だ!」的な技などがあったからだ。だけど、さっき言ったように被ったら面白くない。


そこで、「コード」だ。


俺は、コードで彼等に及ぼうと思ったが、無理だと結論が付いた。


ならば、彼等の強さを上回る強さを手に入れようと思った。

これで勝てるとは思ってない。シルフィードの上位互換みたいなラファエル?とか持ってたり、核に勝のだから。だがら、コードを増やしてから考えを増やそうとね。


「良い実験体になってくれよ……!」


俺は、目を一度つぶり、見開くと、紫に光る「魔眼」を開眼させた。それは、少しばかり、白色を帯びている。


そして、小さな稲光をビリビリと纏った一筋の紫光が、ゆらゆらと揺れ、ノートが進むと、足跡を残すようにその光は伸びた。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


そこは今冷戦状態。

ワイバーンが百体に、システムローズ組織員百名が、オーバーローズの門の前と、「深淵の森」の上空とでそれぞれ、威圧を衝突させていた。


「バハムートの末裔が何故我々の邪魔をする」


ワイバーンの長が白竜へ呼びかける。


「この国は我々のテリトリー。ここを貴方達の住処にさせることは出来ない」


白竜、シリウスは、ノートから貰った聖大魔剣Bベータをワイバーンに向けながら少しキツい言い方で言葉をはなった。


「住処かか…そのつもりもあるが、我々は魔力不足。お前達の長を呼べ」


「っ……!?貴様ら、あの方に勝負を挑もうと!?」


「バハムートの末裔如き、我等の王でも支配できるのだ。それ程強く…」


「誰が支配・・するって?」


深淵のような深き闇に包まれた支配者は、ワイバーンの放った言葉を遮った。


「っ……!主様、すみません。すぐにお片付けを…」


「いや、ここは少し実験をしたい」


「……承知しました」


シリウスはなにも言わず、俺の言葉を承諾した。それは、シリウスに連れる九十九名も同じ。


「さぁて、実験実験。そうだな、名前は…『コード大規模開発やってみた!』っとか?はははっ!」


俺は、前に『ノート・オブ・ザ・キル』を発動させたときと同じく呪文などを纏った。


「なにが可笑しい、この下等生物が!」


「君たちは今ここで死ぬ。私に敵うと思うなよ」


収縮する呪文文字が、手に集まる。

そして、魔力の美玉が出来上がる。


「さぁ、実験だ。『スパーク』、『エクスプロジオン』、『カット』、『フレイム』…この四つの力を集いし美玉…今に目に焼き付けるがいい。『フォース・オブ・ザ・キル』!」


俺は魔力の美玉を天に投げた。


すると、その美玉は呪文文字の紋様を強く光らせ、美玉自体も光り出す。紫光を周りに散らした美玉は、壊れた。


その瞬間、紫に光る、炎、斬撃、火花、爆撃がワイバーンを屠る。


ワイバーンは血を散らしながら首が取れ、体が焦げ、爆散し、肉塊は燃える。


それは他のワイバーンも、全て同じだった。


「な、なんなんだ!なんなんだこれは…!下等生物が…この様な力を何故」


「ふ、ふ…フハハハハハハ!見ろ!素晴らしい。この力はやはり私の夢を実現してくれる!最っ高じゃないか!フハハハハハ」


っと、ここらで支配振る舞いは一旦やめておいて…。

俺は目を細め、少し考えた。


なぁんか物足りないなあ~。

ワイバーンってこんなクソ弱クソ雑魚モンスターだっけ?


ノートはつまらなそうな顔を出す。

それを見て、ワイバーンは激怒する。


「なんだっ!なんなんだその顔をはっ!ふざけるなよ…下等生物がっ!」


ノートは轟音と言っても良いほどの声量に怒りを覚えた。

そして、それと同じように飽きを覚えた。


「うるさいな。それそろ黙って死んでくれ」


俺は未だに死んでいなかったワイバーンの長へ攻撃を集中させた。


頭、体、腕、足、全てに斬撃が命中した。全てが切り裂かれ、ただの塊と化した。

ワイバーンは、支配者の猛攻に、声も出すことも許されず世を去った。


そして、猛攻が終わると、バサバサと落ちてゆくワイバーンの破片から魔力が現れ、それが俺に吸収されるように集まった。


「ふぅ、案外面白い物だったけど、なんか物足りないなあ~」


俺は少しばかり、刺激に飢えていた。


「………バハムート、か」


シルフィード、バハムートって何処に居る。


《はい。バハムートは、黒き星、白き星、月の裏側に現在は封印されています。》


月の裏…ね。おっけー。


「シリウス」


「はい。何かありましたか?」


「新兵器の開発はどうだ」


「はい。現在は機関砲の研究進度がほとんど百パーセント、なので今は主様から教えてくださった、戦闘機を研究中で御座います。それと、残り三つが…軍艦、爆弾、戦車なる物を研究中で……」


「分かった。少しばかり月にいってくるから、よろしく」


「………へ?」


「じゃ!」


俺はグッドを右手でしながら、魔力で出来た紫の翼で空へと羽ばたく。


「あ、主様!?ちょ、ちょっとま……て……」


………後で何か褒美をやろう。シリウス、毎回毎回振り回されてて可哀想だ。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


~宇宙~


俺は結界を張り、酸素は魔力で補って月の遠心力にギリギリ引っ張られないくらいの高度で裏側に移動していた。


結構月って綺麗だな。まぁ、現世の地球の月と同じかは知らないが。


そして、裏側に着いたとき、明らかに分かる螺旋が赤の光を発している場所があった。そして、そこには巨大な何かがあった。


「お前がバハムートか?」


俺は巨大な何かに話し掛けた。


その巨大な何かは、此方に赤い瞳を細く開け、口を開いた。


「貴様は誰だ…。まぁ、よくここまで来た物だな」


少しばかり、太い声だ。


「答えろ、お前はバハムートとか?」


「ふ、フハハハハハ!我にそのような声掛けの仕方をする人間は初めてな物よ。そうだ、我こそが黒き月の支配者、『バハムート』よ……」


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