受刑者の年金とか住民票とか




 刑務所に入れられて、元の住所にいないということを役所の人が確認すると住所が消除しょうじょされる。


 こうなると滅茶苦茶手続きが面倒になるので、刑務所に住所を移しておいた方がいい。

 住所がない状態だと年金の免除申請もできないので必然的に未納になるし、未納になった後で住所が後で決まるとその分の請求が一気に来る。

 住所がない状態の期間は免除にならないので絶対払わないといけなくなる。

 過去2年分は絶対。金額にすると40万円くらい。


 刑務所に入って気が滅入ってるときに、年金がどうとか頭が回らないかもしれないけど、未納にしておくとマズイので手続きしよう。

 私も夫の年金の件が長い間放置されていたので、かなり手こずった。


 因みに……本人の基礎年金番号が分からないと年金事務所で手続きができない。

 年金事務所には委任状とか持って行けば手続きできるので、本人に手紙で委任状を送って書いてもらうといい。

 年金の手続きはマイナンバーでもできるけど、マイナンバー入り住民票を取得するのは簡単じゃない。


 基礎年金番号もマイナンバーも分からないとなると、何の手続きもできないのでなんとかしてそのどちらかは手に入れよう。

 刑務所に住所を移せば年金の催促の書類が送られてくるはずなので、本人に確認してみるといい。

 

 刑が長くても、出所後の生活のことを見据えてひとつひとつ問題を解決していけば大丈夫。

 逆に何もしないとえらいことになるので、手続きはきちんと済ませておこう。


 余談だけど……本人が障害者の場合は障害年金がもらえる可能性もある。

 年金事務所に「刑務所にいる人でも障害年金の手続きできるんですか」と聞いたらできると言っていた(※刑事施設に入っている人はできないと著されている本もあったので、どっちかは分からない。年金事務所の人はできると言っていたけど……)。


 障害年金の手続きは、本人以外がやろうとするとめちゃくちゃ大変。

 私も夫の為に途中までは上手く行ってたけど、納付要件が満たされてなくて失脚した。

 これは夫の家族が免除の手続きしてなかったせい(夫本人は病気の事もあって自分で手続きは困難)。

 それを知ったときは夫の家族に滅茶苦茶腹立った。

 

 まず、初診日を調べないといけないけど、家族でもない限り委任状があっても病院はカルテを開示してくれない。

 しかも初診日から別の病院を転々としてる場合はその全部の診断書的なものが必要になるし、現在の医師の診断書も必要になるので刑務所側に「診断書がほしい」と言わないといけない。


 ここでまたひと悶着あったけど、刑務所に診断書出すように言ったら「そういう事例はないからできない」的なことを言われて、それでも障害年金の手続きで必要だからって説得したら結局上の人が出てきたからそこでまた説明をして、受刑者から受刑者の担当刑務官に話を伝えなければいけないらしく、もう滅茶苦茶大変だった。


 それに夫が前にかかってた病院に問い合わせて色々確認したり、色々裏で手を回してたのに結局「納付要件満たしてないから駄目です」って、そりゃ夫の家族にカチンときてもしょうがないでしょうが(キレ


 仮に納付要件満たしてたとして、診断書揃えられたとして、今度は本人の口座が必要になる。障害年金は本人口座に振り込みなので、家族でもなければ本人の口座作れないので苦労すると思う。

 それからやっと年金事務所に書類を提出して認定されたらやっと支給なので、かなり根気強くやらないとこの手続きは無理。


 まぁ……そこまでやろうとしたのは私くらいだと思ってるけど。



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