日常(?) 〜慧心編〜

あぁ…

宿題やんなきゃぁ…


折角の日曜日なのに明日提出の宿題に追われている俺。


その宿題は「スケッチ」



わが町、起眞市には観光名所も多くかなり人気な町である。

だが、スケッチはめんどくさい!!!!!!


こんな能力持ち(「顔」参照)のため、作文や物語の作成はとてつもなく得意だ。

観光地を描こうとすると人が多い所に行くのでどうしても心が乗らない。



「兄ちゃーん」

「どうした我が弟よ」

「スケッチダルいんだがぁ」

「わかるわー!俺も課題やばいんだよな…」


えっ…?


「課題ってなんなの?」

「えーと、作文☆ 作文ってパクリになっちゃうからでどうにかならんのよな…

そういうお前は?」


キタコレェ!!!


「俺の宿題と課題交換しない?」

「まさか、なにか描く系の宿題なのか…?」

「……スケッチ」


「「……」」


「「よっしゃぁぁぁぁぁ!!!!!!」」

「朝っぱらうるさいわよー」


兄ちゃんに宿題をやってもらえる…

そうなれば勝ったようなものだ


なんといっても兄ちゃんは…



+|+|+|+|



ということで最寄り駅から『オーシャンパレス起眞』に向かう。


最寄りから電車で15分程度のところにある人気な水族館。

乗ってくる人々がどんどん増えていくと同時に。


ここの水族館めっちゃ楽しみなんだけど!そろそろ彼氏作らなきゃ…久しぶりに来たぁ〜!今日こそ落として見せる…

僕も君とこれて嬉しいよ〜可愛いなぁ…」 (イチャイチャ♡)



カップルがひたすら増えていく。


うん。うざいな。


あ…かのj…、2前も、同じ……いt。あぁ…。あの女…。

「兄ちゃんなんか言った?」


「…あれの彼女らしき方、2ヶ月前にも同じこと言って別の人といた。」

「えっ?」

「前、友達と釣りしに電車乗った時。あの女、別のやつに同じこと言ってた。」


その最強の記憶力をそんなことに使わないでくれよ…


「そ、そうなんだ。」



+|+|+|+|



兄ちゃんは

だが、異常なまでもの記憶力を持っている。


それは、自分を周りから守るために兄ちゃんが身につけたものとも言える。


兄ちゃんの考えていることを含め

本人がそれについてどう思っているのかはシャットアウトしているが

嫌でも聞こえそうになるときがある。


やっぱり、能力はだな。


「――しん!慧心!!お前はどんな風景好きだっけ?」

「ペンギンとか、シャチがいるやつ」

「可愛いかよw」

「悪かったな…」

「わかったってw その辺しっかり覚えとくからな!スケッチは任せろよ!」



+|+|+|+|


「はーい。宿題回収するぞ。一人ずつ持ってこーい」


慧心バリ上手やん!!!実物みたい…

「あっ… おい、見るなよ妃沙ひさ

「いいじゃ〜ん!結和ゆわも上手だと思うよね!!

「しゃーないなぁ…」


「つぎ〜。えーと近衛か」

「呼ばれてるぞ」

「ちぇ〜」


ちらっ……


……………………これ、お兄さんに描いてもらったんだろうな


あっ…

バレてる…


「これには事情があって…」

「別にぃ?チクろうとか思ってないけどぉ?

でも、週末に友達も入れて遊びに行ってくれるなら私喜ぶよ〜」

「……」

「どうしたのぉ?」


「……はい。行きます。」


「よろしい!!」

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