「関係」
名前:
年齢:14
住所:起眞市 中央区
能力名:
対象者を懐柔させ行動に対するある程度の強制力をもたせることができる。
発動条件:対象者の考える「友達」以上の関係になること。
さらに、主(この場合は妃沙)が懐柔させたいと思った時。
対価:主に対してなし
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「あの人がもっとこうなればいいのに」
「もっと彼氏がかっこよかったらな」
「親友がもっとこれを好きならなら楽しいのに」
もっと、もっと、もっと…
みんなも「もっと」って人に思うこと、あるでしょ?
私はそれを叶えられる
ある程度の強制力で行動を命令を
人を殺したり強盗したりとか、罪に問われることは相手の心の中でストップがかかるみたい
あくまでも、本人がやりたいと思えるようになるから、操られる感覚はないんだって
この能力は凄い面白いし、使っててちょー楽しい
相手が自分の操り人形みたいになるのは、やっぱり嫌だけど軽い命令なら仲良くなるために使えるし、さらにさらに!
対価がいらないから簡単に使える!
この能力は人に言っちゃいけない。
変に警戒されちゃうと使いずらいからね
でも、対価が無いなんて真っ赤な嘘。
今までで1回しかないし、確かに身体的なものはない。
でもそのたった1回で私は思っている。
そんなに深刻な出来事じゃなかったけど
「友達」って言う言葉は脆くて不完全なものかもしれないって、自分の能力は「この人は友達」って線引きは難しいなって思った。
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――6年前――
「ねーねー妃沙ちゃん!妃沙ちゃんのお家ってどんなお家?」
「たしかさ、二匹もわんちゃん飼ってるんだよね!!」
「うん!そうだよ〜
今度遊びに来る?」
「いいの!?」
「もちろん!お母さんに聞いてみるね!
「あ、うん。行っていいなら行きたいかな」
「あやちゃんはいいな〜
妃沙ちゃんの幼馴染なんだもん」
「いつも一緒に遊んでるもんね!彩葉のこと大好きだもん!!」
「うん、いっつもありがとね
妃沙はバーベキュー誘ってくれたり、夏休みは妃沙の別のお家に泊まらせてくれたりめっちゃ優しいんだよ!」
――翌日の放課後 妃沙の家にて――
「今日はお家呼んでくれてありがとね!妃沙ちゃん!
とっても楽しかった!」
「やっぱり妃沙ちゃんのお家は広かったね〜」
「こちらこそ来てくれてありがと!お母さんいなくてごめんね…」
「大丈夫だよ!じゃあ妃沙ちゃん、あやちゃんバイバーイ!」
「「二人ともじゃあね〜」」
パタン
「ねえ妃沙〜
今日のこと絶対お母さんに言ってないでしょー」
「うっ…バレた…
聞かれたら嘘ついて内緒にしておいてね!!」
「どうしよっかな〜」
「お願い!」
#|#|#|
その日、お母さんが帰って来た後にお菓子の袋が見つかってあっけなくバレた。
静音が来ただけだって嘘をついた。
お母さんは想像してた通り静音に聞いたらしい。
「よし、大丈夫だ。彩葉には能力を使ったから」と思って安心した。
結局…
彩葉は本当のことを話した。
私の懐伏が効かなかった。
その時、私は嘘がバレたことより、効かなかったことより、
「効かなかった」という事象が示したことがショックで大泣きした。
周りにはその後も彩葉と仲良くしているように見えていたはずだ。
普段通り二人で過ごして、遊んだ。
彩葉が転校するときでさえ、あんなことがあっても私は心から泣いていたのだから。
そこから私は能力の怖さを知ったし、味方につけたときのチート力も分かったんだ。
だから、今は自分の能力とうまく付き合う方法を模索中だよ
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