第12話 魔力量は如何?
「そうかそうか!それは良かった。アンドレイ、お前が大きくなったら俺の武器をやるから楽しみにしとけよ」
ニコニコしながらウインクするお父さん、見た目は傷だらけでデカくてごつく恐ろしいけどかなりキュート。
「そうなると、新しい武器が必要だね。用意しておくかい?」
少し考え頬をかきながら答える。
「すまんが、頼めるか?重くてデカくて丈夫であればいい」
「うん、わかったよ、では続きと行こうか。さっき調べたのは魔力の素質だからね。今度は魔力量を調べてみよう。」
そう言うと再度懐から黒い板状の物を取り出した。
「これは簡易的なものだけど大体の魔力量を計測できる物だよ。この板の上に手を置いてみて」
目の前に置かれた板は手を当てる部分の上に細長い枠がついている、そこで魔力量が分かるのだろうか。
恐る恐る手を置いてみると枠の中が光だし、色が変わっていき橙色に変わる。
「うん、魔力量も悪くはなさそうだ」
「その装置はよく分からないんだがそうなのか?」
「数値で出すのならば大体5000位だろう。優秀な魔法使いと同じくらいの魔力量だね。赤ちゃんだという事を考えれば素晴らしいと言えるだろうね」
感心したように父は僕を見る。
「すごいぞアンドレイ、既にそんなにあるのか。だが魔力量は鍛えることでもっともっと伸ばす事が出来る。これからドンドン鍛えて強くなっていこうぜ!」
と言って握りこぶしを作ってグッとニコニコ笑ってきたんだけども、迫力が本当にすんごい。
その後、ぼくの素質の話でどんな事が出来るようになるだろうだとか、将来はどうなっていくのかとかで盛り上がっていると、お母さんとソフィアさんがドアをガチャっと開けて戻ってくる。
ソフィアさんの胸に赤ちゃんが居なかったのでアレックスさんが質問をする。
「アイリスは寝たのかい?」
(あの赤ちゃんはアイリスって言う名前なんだな。覚えておこう)
「ええ、それはもうぐっすり寝ちゃったわ」
「それで?あんたらは何の話をしてたんだい?随分と盛り上がってたみたいじゃない」
すると執事さんを抜いた男性陣二人は目を合わせアレックスが話し始めた。
「アンドレイ君が持っていた魔法の素質は火・土・光・闇、そして魔力量は5000位だ。想像以上の素質を持っていたから将来はどうなるんだろうねって話していたんだ」
目を丸くした女性陣二人は驚いた様子で
「あたしも目の前で見たかったな」「私も」
そうやって四人が話している中、僕は訓練をしたくてウズウズしておりテーブルから降りる為にテーブルの隅に近付きお母さんにアピールをして床に降ろしてもらう。
どうしたんだろう?と大人達の視線を集める中、ハイハイして部屋の中を身体強化を使って走りまくる。
その様子を生暖かい目で見守っていただき、魔力の消費も意識して大人達の会話している中、体力が尽きてきたら身体強化を強めに使い、出来る限りハイハイし続け最後はお母さんに抱っこされて、胸の中で寝落ちしました。
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