第8話 赤ちゃんから始める魔力操作
おしめの交換をしてもらってから父の部屋?に移動し父の胸に抱かれながらアリーに教えてもらうことになった。
「基本的に魔法を使うために必要なことは素質があること、魔法を使う為の魔力量を持つこと、そして魔力を自由に扱える事が出来ること。ただ魔法の素質が無くても自分の身体強化に使う事は誰でも出来るとされている。ゴルダスは魔法に素質が無いけど自分の身体能力と魔力による身体強化を鍛え続けて魔法に対抗できる力を得た。ダッラは火と土魔法に適正がある。あたしは回復魔法に適正があるけど他の魔法には適正が無い。こんな感じで素質で使える魔法が決まる。でも多少素質が無くても魔法を使う事が出来るようになる為に作られたのが詠唱。これは魔力を自在に使えるようになった上、多少の魔力量があれば使うことが出来る。そして今からアンドレイには魔力を感じてもらう」
そういうとアリーは僕の両手を片手で包む。
柔らかい光を放ち、気持ち良い温かさを感じる。
段々と光は僕の体を包み、そしてその光はへその下あたりに収束した後、胸の中心あたり、そして鼻の上あたりに別れていき、光が弱まる。
するとお父さんが眉を上げながら口を開く
「流石だな。見事な魔力操作だ」
人の体に魔力を通し操作するというのは難易度が非常に高く本来は痛みを伴うものなのだが回復魔法を効率良く使い、尚且つ戦闘中でも動きながら早く治す為に修練し人間の構造を熟知しているアリーだからこそ出来る芸当でもあった。
「当たり前だろう?さてアンドレイ、今感じたのが魔力、そしてそれを引き出す場所だ。起きている間は出来る限り魔力を先ほど光った場所から感じられるよう集中するんだ。その後はその魔力を操作し体の至る所に動かすんだ。そうすることによって素質があれば魔法を使えるようになれるし、身体強化することが出来るようになり、魔力量の向上させることができる」
(おっけー、やるだけやってみよう)
恐らく魔力を動かす為に集中するべき場所は丹田なんだろう、さっきの温かい光の感覚を想い出し早速僕は魔力を感じるべく集中し始める。
「取り合えずこれから毎日顔をだしてアンドレイの訓練に付き合うからよろしく。それじゃあ今日のところはこれで失礼するよ」
そう言うとアリーはすぐに背を向け出ていこうとするが、お父さんが声を掛ける
「アリーありがとう、感謝する」
それに対し、振り向くこともなく軽く片手を挙げひらひらさせて返答。
「水臭いこと言ってんじゃないよ。何時でも頼りな」
と言い去っていった。
その後、母が戻ってきてお腹が減っていた僕は心頭滅却し母乳をいただき、背中をトントンと叩いてもらう。
僕をベビーベッドに寝かせた後、両親は僕について話しているみたいだった。
だけど、その会話を聞いている暇は僕には無く、魔力が扱えるんだったら何があっても絶対に扱えるようになりたいので目を瞑り集中し続けた。
今は自由に動けない赤ちゃんの体だが身体強化が出来るようになれば、動けるようになれるかもしれない。
そして何よりも魔法を自在に扱っている自分を想像しワクワクした。
ただ、段々と眠くなってきてしまい僕は寝てしまった。
それから一週間ほどアリーに僕の体で魔力を操作してもらい、僕は丹田から魔力を引き出し動かせるようになっていた。
その間も家の外に連れていってもらい戦闘訓練を見せてもらう。
僕が魔力の操作を出来ることが分かったアリーは身体強化の専門家と言っても過言ではないゴルダスとダッラに、アンドレイに対し身体強化を教えてみてはどうだと提案。
それを了承した二人から僕は教えてもらえることになり、更に数週間経った頃身体強化をすることに成功し新しい試みをし始めた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます