第10話 人心が乱れた乱ですよ

「おはこんにちわ。今回は、前回に語った。日本が大敗した。白村江(はくすきのえ)の戦いの。その後について、お話をしていきますよ。白村江の戦いの後。中大兄皇子は都を、奈良から滋賀の大津宮に移し。天智天皇として即位します」



「奈良から随分と離れるな」



「これから行う改革の、反発を減らしたいから。離れた地に移動したみたいですよ」



「改革って何したんだ」



「先ずは戸籍を造りましたね。それから……亡くなっちゃいました」



「えっ、死んだの?」



「死因が不明で。暗殺されたんじゃないか、って言われてます。……まぁ、暗殺とか、ない罪を被せて処刑したり。色々と黒いことをしてましたからねぇ。そのツケが回ってきたのでしょう」



「因果はめぐるって言うからな」



「天智天皇が亡くなると、天智天皇の子と天智天皇の弟の間で後継者騒動が起こります。……天智天皇の子は、父の葬儀のため滋賀の大津宮に向かうと。兵を集め。天智天皇の弟を始末しようと画策しますが。其れを知った、天智天皇の弟は、政務の中心である。奈良を抑えつつ。本拠地に戻り。地方豪族を味方に付け。激しい戦闘の末。勝利を収めます」



「後継者騒動は、天智天皇の弟が勝利したんだな」



「この戦い。壬申の乱を治めた天智天皇の弟は、天武天皇として即位すると。国号を日本と変え。大王と言う呼称を天皇と変え。日本の基盤を造り上げます。……とまぁ、今回は此処までにしましょうかね」



「今回は短いな」



「此処から律令制度の話に入ると少し長くなるので。一旦区切りますね。ああ、あと、余談になりますが、天武の武とは、前回最後に話した殷の紂王を討った者の名であり、聖王とも称される人物です。天智と天武。全く正反対の名を後世の者によって送られるのには、その当時生きた人が、どのように思っていたかわかりますね」



「…………」



「さて、今回は、此処までです。次回は律令体制への移行について話しますね。それでは、またっねぇ」

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