第11話 ゴールドランク昇級
夜はまだ明けて居ないが、事を急ぐギルドマスターが私達の昇級手続きを職員にさせていた。
待たされて居た私達のゴールドランク昇級が言い渡された。
「ウノフパーティーの今回の働きは目を見張るものだった!ウノフ、ジェフ、セレンの3人をゴールドランクに昇級させる!!お前達はサンタナ町を救った英雄だ!」
絶賛誉め言葉と共に、約束通りゴールドランクに昇級して貰えた。
エレナのギルド登録は、
見回すと、グンド隊長率いる巡回兵や多くの冒険者がギルドに集まっている、盗賊達は襲撃すれば門が開き押し入る事が出きると油断していたため、防壁上から矢を射るだけの簡単な防戦は、皆無傷で楽だったようだ。
⦅セレン、盗賊の金貨何枚有った?⦆
⦅だいたい3000万枚よ⦆
⦅ギルドマスターに1000万枚渡してやって⦆
小声でやり取りして、セレンは何も言わず1000万枚の金貨を収納袋から取り出した。
ギルドに金銭的余裕が無く、自転車操業って事を元ギルド職員だったセレンは充分承知していたので、惜し気なく出したようだ。
突然大量の金貨を積み上げられたギルドマスターが驚いて言った。
「ウノフ、この金貨はどうした!」
「盗賊砦の戦利品だ、今回働いた冒険者達に特別褒賞として、ギルドから渡してくれ」
「盗賊からの戦利品は見付けた者に権利がある、これは受け取れん」
「ではこの金で、今回参加した兵達や冒険者全員にギルド酒場で無料飲み食いさせてくれ、盗賊の金などパーっと使いきって仕舞いたいぞ!」
「そこまで言うなら・・・野郎ども!!ゴールドランク、ウノフパーティーのオゴリだ!!感謝して
「「「「「「「「「「ウノフ!ゴチ!!」」」」」」」」」」
「あぁ!遠慮なくやってくれ、私達は王都に向かうので参加出来んが」
明日早く旅立つ口実で、ギルドを後にした。
(我ながらあざとい打算だな、商人の基本損して徳取れだ、しかも
翌早朝ギルドに出発の挨拶に行くと、ギルド酒場で夜通し呑んでいた連中が酔い潰れて寝ていた。
目の下にクマをこしらえた、グンド隊長とギルドマスターは徹夜の様だ。
二人がそれぞれ書簡を渡してきた。
「これを王宮の宰相様に渡せば、町長の悪事を分かって貰える」
書簡は良いが、この金貨7枚は何だ?
怪訝そうな私に「盗賊3人の奴隷落の金だ受け取れ!」
門番に化けた盗賊がそれぞれ金貨3枚で、使いっぱしりが金貨1枚で買い取られたそうだ。
特別待遇で結構豪華な馬車が貸し出され、エレナが御者で王都に向かった。
王都までは農村を含む大きな町は『ヒロセ町』『王都門前町』のはずだが、違った『ニタナ町』『イッタナ町』って何だ?聞いた事が無いぞ!違い過ぎだろう!!ボヤキたくなる。
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