第5話 買い取り金額が異常だ

 買い取りカウンターに、ジェフがウッドウルフの毛皮6枚出した。

「綺麗に剥ぎ取った毛皮6枚、金貨6枚で買い取ります」

 き、金貨6枚だと!!買い取り主任のボブとやら、こいつ大丈夫か?ウッドウルフの毛皮など、銀貨1~2枚が相場だぞ!!


 ここは私が若かった頃の世界の夢のようだ、なら、もっと物価は安かった銀貨1枚、状態悪かったら銅貨8枚くらいの買い取りだろう。


 牙をジャラジャラカウンターにジェフが出した。

「ウッドウルフの牙上は一本銀貨5枚、小さい下の牙は銀貨3枚で買い取り、一頭分4本金貨1枚と銀貨6枚。6頭で金貨9枚と銀貨6枚の買い取りです」

 おい!牙異常に高値付けてないか?たかが牙を毛皮より高価買い取りだと?


「ウッドウルフの肉5頭分で御座いますね、肉質が固く携帯食の干し肉用で、一頭銀貨8枚5頭分金貨4枚での買い取りになります」

 一頭はジェフと一緒に食い尽くしたから、5頭分だな、あまりにも高額査定に意識が飛んだ。


「ウノフ、金貨19枚と銀貨6枚だそうだ、売って良いか?」

 私は呆気あっけに取られ言葉も無く、頷くことしか出来ない。


 案内されて解体倉庫で、ビッグボアの胴体と頭を収納袋から出し、査定が終わるまでギルド酒場に入り3人で待つことになった。


 ギルド職員は全員ギルド登録を義務付けられている、活動は休日限定なのでランクの低い人が多いが、セレンは傷薬調合の評価で私達がアイアンランクの時、既にシルバーランクだった。

 ゴールドランクは戦闘力の評価が必要で、セレンはシルバーで止まっていた。

「セレンのパーティー入りを祝し、取り合えずエールでカンパイ!」


 串焼き肉を食い、エールを飲んでいる内査定が終ったようだ。

 査定結果は驚きの超高価査定額だった。


「毛皮金貨20枚、牙4本金貨40枚、魔石金貨50枚合計金貨110枚だが、肉も売って貰えるなら、更に金貨50枚上乗せして金貨160枚で買い取る」

 魔石が金貨50枚だと?宝石の紛い物として買い取りして貰えるが、せいぜい銀貨数枚が相場だろう!

 こんなに物価が高ければ、普通の人は生活が大変だろう?

 と、思ったが、エール一杯銅貨1枚、串焼き肉一本銅貨2枚と安かった。


 危険を承知で魔物狩をする、冒険者に優しい世界のようだ。

 ならば、セレンを加えた新生ウノフパーティーで頑張るしか無い!


 明日昼頃にギルド酒場に集合する事にして、皆と別れ帰宅してるが私の家が無い、ここは何処だ?・・・ぜっさん迷子状態である。

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