宇宙デカトシヒコ!! ゲルマクー編 4 紺色と煙草と涙

トシヒコと、紺色の共闘により、何とか怪人戦までたどり着いた二人。

しかし、紺色は、疲労と、集中力切れで、もう帰りたくなっていた。


「あのう、もう少しだけ付き合ってもらえませんか?あなたそこまで重症じゃないでしょう?まだのその長いレールガン残ってるじゃないですか?」


一応、体力と、集中力は切れているようだが、無傷だった。


「わ、わかったよ、貸し1だからない、で作戦は?」


「紺色のレールガンが有効だか、決め手にはならない。しかし、紺色紺色のレールガンの射撃をしているうちに敵は、俺を警戒するか、意識から外すかの2択になる」


つまり、これは賭け。


ブルーの射撃の腕が良ければ、俺を意識すヒマもなく怪人に近づいて必殺技を打ち込む。

ブルーの射撃の腕が悪ければ、玉砕覚悟でく怪人に近づいて必殺技を打ち込。


「要は、紺色が射撃をしている間に、俺が怪人に突っ込み必殺技を放つそれだけだ。」(トシヒコ)

「うーん、今の追い込まれた状況だと其れしかないか、それじゃやってみますか」(紺色)


と話しているうちに、怪人はすごそこまで、迫っていた。

どうやら、もう、待ちきれなかったらしい。


紺色は、顔を青くして(スーツの上からじゃわかんないけど)、レールガンを連射する、

俺は、捻糸棍を背中に叩き込み、結構効いたようで、怪人の背中から血しぶきが出る。

しかしその代償として、捻糸棍で使用したことにより、右肩の筋肉が断裂したらしい。

しかも上腕骨にもヒビが入ってしまったようだ。


右手をナノマシンで治療して、戦闘で使えるようになるまで、残り20分という表示が出た。

しまった、慌てて、技の選択肢を誤ったな。


ふと、現実に戻ると、レールガンを打ち尽くした、紺色が紺の変態ぴちぴちスーツになった状態で

遊ばれていた。装備を簡単に脱がせられることに気づき玩具にされていたのだろう。


紺色、お前の犠牲は無駄にしない。

そして俺は、最後の賭けに出る、右手を使えない状態で、あの必殺技を決める。

右手が絶好調の状態でも、まだ成功率が25%の大技を、左手では、まだ1%の成功率にも達していない技に、命を懸ける。

田舎の星で、スローライフ送れるはずだったんだがな。

俺は遊んでいる怪人に気づかれないように、一歩、また一歩と距離を詰める。

そして背中を触れる位置まで来た。

これが最後のチャンス、気づかれないように、背中にそっと左手を添える。


「通背拳!!」


左手の、通背拳。まだ成功率1%にもみたない必殺技

しかし、敵は、「ピシィィィッ」と嫌な音を立て爆散した。


達人の条件、それは、右でも、左でも同じ必殺技が打てることであると鉄拳チ〇ミで、読んだけどまさしくその通りになった。


しかし両手の必殺技の反動と、単純に体力が低下したことによる戦闘力の低下

ナノマシンで処置するが、戦闘が再び可能になるまで、2時間と出た。


紺色のスーツとリンクして、紺色の状態も確認する、意識回復までは、あと8分、

しかし、打ち身、骨のヒビなど、最後にぼこぼこにされた時のダメージが

ひどかったらしい。


しかし、幸い、二人とも戦闘行動は無理でも、通常行動位はできるらしい。

だが、タイミング悪く、敵は、UFO型の戦闘機を、30台ぐらい出してきた。

ちょうど意識を取り戻した、紺色は、意識を取り戻し、木に背中を預け煙草を吸っていた。


俺もその隣に座る、たばこを進められたが、どっから出したのか気になったので断った。


「俺たちの、人生って何だったんだろうな、50年間修業させられて、最後はあんな数のUFOにミンチにされる。女も抱いたこともねぇのに」


紺色が勝手に童貞告白をしていた。


「大丈夫、うちには最近ユニコーンに目覚めたマシンと、スーパーエースパイロットが残ってるんだ」


「キィィィィン」と暖機運転の音と、マシンが近づいてくる音がした。

「チエ様、リククウ到着しました、早くコックピットへ」


腕を下げ、コックピットへの道を作り、早く我がコックピットに乗ってくださいと辛抱できてなさそうな、リククウの戦闘支援AI「パル」最近ユニコーンと化したAIだ。


そこを、元気よく、タンタンタンッと登り、コックピットにジャンプして飛び乗る美少女がいた、そう我らがチエちゃんである。


「それじゃ、いくよう、リククウ発進!!!!」


もう慣れたもの、ブラックローズにある程度の乗り慣れた、チエちゃんはもう、リククウ程度のスロットルを全開にすることは、もう慣れてしまったらしい。


まずは、パルがレールガンを打ち尽くすまで、敵を撃墜、そして、その後レールガンを投げ捨て、


「チエ様、後はお願いします。」

「わかったわ!それじゃーいくよー!1」


スーパー突貫娘のスキルが炸裂した。


「ディストーションアターーーーック!!!」


ディストーションフィールドという防御フィールドを自機が高速移動することによって敵にそのフィールドを直接ぶつける技である。


ものすごい速さで、敵に突っ込んで行くチエちゃん。

敵は、ちょっとひかれたり、巻き込まれたりしただけで、撃墜されていく。

地味に「パル」が増設した肩当たりのガトリングガン(結構いろんな方向に斜線を

可動させることができる)で、打ちもらした敵を撃墜していく。


そして、紺色は煙草を吸いながらもう一度言う。


「俺たちの50年間って何だったんだろうな?」



そして俺は紺色の肩を抱き寄せ、一緒に涙を流した。



俺たちは、通常行動が、可能な状態まで可能になり、

あのドジっ子占い師を探し、拠点に入った。



残された、武器はお互い、基本支給された、ハンドガンのみ。

持ち物としては、俺の世界一頑丈なカメラが一つあるのみ。



黒タイツと、紺色タイツは、拠点の中に進み絶対に安全な場所と札のついた部屋を見つけた。

確かに他の部屋よりは丈夫にできているようだ。

俺と紺色は、迷いなく、ハンドガンでドアノブを連射し、他のカギがありそうな部分も打ち抜いていく。

俺がちょっとドアを蹴るとバターンと倒れ、部屋の中にあの占い師がいた。


「わわわわゎ!!?」


占い師は大分、慌てている、そして少し涙目だ。

俺たちタイツ二人組は、どうどうと近づき

占い師のフードを脱がせた。


「ほう、こうれはかなりのべっぴんさんじゃないか」(紺色)


と、紺色が言いつつ、俺はその間に捕虜が逃げないように、拘束した。

占い師は確かに別嬪さんだった。エルフ耳、整った顔立ち、紫色の瞳、口紅は紫にしているようで、艶っぽくエロエロしい。俺と紺色は目を合わせる。


「それじゃ、宇宙デカ直伝の尋問と行きますか」(紺色)

「く、わ、わたしはどんな屈辱にも負けわしない!」(占い師)


「く」が入った時点で彼女はすでに敗北しているのだ。それが世界の法則なのだ。


「ブラックお前は左側だ!!」

「OK紺色、つまりお前は右側だな!!」


そして、尋問は始まる。

服の上から、胸の先端に紺色がすっと人差し指を載せる。


「んっ!」

「おっとどうやらあたりの様ですね。ブラックあなたの腕も見せてあげなさい」


もちろん俺も外さなかった。


「さて、それじゃ、今回の事件の目的と、できれば君の上司を紹介してもらいたいんだけど」

「はぁぁぁぁん、こんなことに、負けません」


そして俺と、紺色は大義名分を得た。


数分後、


「もう何でも話ひゅからゆうしえぇぇ」


任務完了である。


俺たちは、前かがみになりながら、情報を整理する。



「目的は、予想通りだったな。しかし、どうやら、本当に上のどこから命令が来てるかわからないぐらいの末端だったらしい。」(紺色)

「ああそうだな、やっぱり、簡単には証拠もつかまえさせてはもらえない」(トシヒコ)



「「ドカァァァァァァァン!!!!!」」


「「な、なんだ!!?」


急に建物が壊れる音がしてリククウが拠点の安全な場所を覗き込んだらしい。


「ろにーさん、仕事終わった??」


ユニコーンこと「パル」は、俺たちの位置を把握してチエちゃんを案内させたらしい。

そして「パル」は、そこで何が起こっていたのかも知っていた。

チエちゃんは、明るく話しかけていたが、状況を把握。


顔を赤くして縛られてるお姉さん。


前かがみの、二人のタイツ男。


チエちゃんは感情が無になり、リククウの右手と左手で、各々の両手をつかみその場に吊り下げた。


二人は悪あがきにも、腰をくねくねさせたりしていたが、それも疲れて直立体制になった。ギルティ確定である。


チエちゃんは、無のままそれを眺めた後、人が戻りつつある駐車場で、そのままパレードを行った。


二人は泣いていた。


チエちゃんは二人をその辺の草むらに捨てたあと、捕虜の回収に戻った。

リククウでジヌニーに捕虜を載せてそのまま帰ろうと思ったがさすがにかわいそうだったのでトシヒコと、紺色も連れて帰ることにした。


とりあえず全員にギリギリスタンガンを決めて、ジヌニーが自動運転で帰るのを見送り自分は、リククウで帰った。



そして、事務所で、トシヒコが起きた瞬間に、すでにブリッジでドヤ顔をしていた。

お前ら、私がいねえとなんにもできねえなと、顔に書かれている。

ここで、腹を立てては、行けない、大人の対応だ。


俺は、近くの机の上に載っていた、小皿付きのコーヒーカップをブリッジをしていた、チエちゃんのお腹の上に載せた。


もちろん火傷しない温度のものである。



そして悔しそうな顔をして、だんだん顔を赤くさせているチエちゃんと対面で俺もブリッジをして、その顔を、カメラで、連射するのだ。


うん、これはSSRだ!


「だから、写真撮るな、バカろにーさん!!!」

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