宇宙デカトシヒコ!!  ゲルマクー編 3 助っ人登場

海老名サービスエリアの占い屋台から一時撤退し、基地に戻った宇宙デカトシヒコは、エリに、急いで二人の服を切って脱がせてもらい、ナノスキンスーツを黒くして体のラインが出ないようにしてもらいふたりを担いで、医療カプセルに入れた。


女性陣はこの体のラインが出ない仕様にする機能に気づいてからは、黒タイツ化するときは積極的にその、機能を使っていた。

乙女心は、繊細なのである。

そして俺は残念なのである。

幸いなことに二人はすぐに、回復した。

しかし、無気力な人間が、全国で、徐々に増えていると、ネットニュースで話題になっていた。

あの、占いの屋台が、撤退する前に動かなくてはいけない。

そこで我々は、主力の、トシヒコとチエちゃんでジヌニーで出撃することにした。

チエちゃんというより、本来は「リククウ」を使いたいのだが、リククウの戦闘支援コンピューター「パル」が


「おっさんは乗せたくありません」


と急に、ユニコーンみたいなことを言い出した。


そして結局、リククウ、ブラックローズはともにチエちゃん専用機になった。

今もジヌニーで移動中にも関わらず、超上空から、砲身が長いレールガンで

ジヌニーの周りに照準を合わせながらも、周囲を警戒していた。


あいつ、チエちゃんが無事なら、俺事敵をレールガンで打ち抜くのではと、背中に変な汗をかく。

そしてジヌニーは「海老名サービスエリア」に着いた。ナノスキンスーツの望遠機能を使い、遠くから占いの屋台をチェックする。


「まだ、やってるな。そしてどんどん元気がない人が中から出てくる。あきらかに、怪しいのになぜだ?」

「ZEXで話題になってるよ!他のSNSでも、口コミがいっぱいみたい」


口コミは、★5が多く、★1も同じくらい多かった。

典型的なマッチポンプ型だった。


「とりあえず、ここにこうしていてもしょうがない。中に潜入するか....」


しかし、いきなりメタルプレートをつけて侵入すると目立つ。

例え黒く塗ったプレートでもだめだ。

黒タイツで突入してもだめだ。


「こうなったら仕方がない」


今着ている服の下にぎっちぎちにプレートを仕込んで、ヘルメットをリュックに入れて潜入「する。


「チエちゃんはここで待機!敵が戦闘機を出して来たら対応して」

「オーケー相棒!!」

「「チエちゃんは我々がまもります」」


二機のユニコーンが張り切っていた。

俺は、緊張しながら、占いの屋台の中に入る。

屋台の中に入ったら、催淫ガス警報が、モニターに映る。

屋台の中心を、見たら、机から催淫ガスを出す機械をいじっている、耳が少し長くてとがっている。

黒魔術をやってそうで、深くフードをかぶった女性がいた。

周りの人を見たら、屋台に入った瞬間ガスの影響を受けて、机を一周した後、出口から外に出て行っていた。これはギルティ。

俺も流れで外に出て、草むらに入り、服を脱ぎ、リュックからヘルメットを取り出して被って準備完了。

すぐに屋台に戻り、


「見つけたぞ!!ゲルマクー!!」

「わわわゎ!!宇宙デカ!!?こんなに早くここを見つけるなんて」

「簡単推理だったぜ、お前らのやったことは、全部すべてまるっとごりっとスリッとお見通しだ!」

「わわわゎ!!戦闘員の皆さん、今回の担当怪人さん、あとはお願いします。私はここの拠点の安全なところに逃げます!!」


本当にまるっと教えてくれた、お姉さん。

戦闘員がわらわら出てきた、ついでに担当怪人とやらも出てきた。

ボスクラスだろう。

とりあえずハンドガンで装置を壊したが、数に押されて、駐車場まで追い出された。


「そういえば、戦艦の中の戦闘員(笑)以外の本格的な戦闘員と戦うのは初めてだ。」


どこまでやれるか?

まだ、お客さんの非難が終わってないので、ハンドガンはしまい、混を装備する。

戦闘員1が、短刀で襲い掛かってきた、棍で受け止めた、重い一撃だった。


「やっぱり、50年修行しただけのただの人間では、つらいかぁ!」


剣を棍で下に弾いて、上から一撃を食らわせる。


一応、気絶させられたようだが、生きているかどうかはわからない。

次に二人同時に、剣で迫ってきていた。

舞花棍で、剣を弾き、ほぼ二人同時に腹をついて倒す。


(まだ、3人しか倒せていないのか、しかし避難は進んでいるし、このまま持久戦にもっていけたらいけるかもしれない。)

あの、臆病そうな、占い師はたぶん拠点の中で震えているだろうし)


ここは、大技で、数を減らさせてもらう。


「捻糸棍!!」


一度に5人ぐらい吹き飛ばした。

しかし、大技だったので、その間に周りを囲まれてしまった。

一度に4人同時に相手することができれば、100対1でも戦えるみたいなバキ理論があった気がするけど、僕が一度に相手にできるのは、一度に2~3人、いや、盛った2人かな。

だんだんトシヒコに攻撃が当たるようにになり、メタルプレートが

ボロボロになっていく。

息が切れてきた...こんなの赴任されてからはじめてだな....


「肺活量には、自信があったのに。」


怪人までたどり着けない。これが現実か.....


「あきらめるな、ブラック!!」


砲身が長めのレールガンの遠距離射撃で、俺の、後方の敵を一掃してくれた。


「お、お、おまえは、紺色!!?」


紺色は、俺と同じ、50年間のブートキャンプを生き抜いた、同志だ。


「しかし、おまえへ、医療カプセルに入ってなくていいのか!?」


紺色は、ブートキャンプの最終日の、バーべキューで、勢いで、教官のミドリ先生に告白した


真剣な紺色の態度にうやむやにするのは失礼と思ったミドリ先生は

真剣に、誠実に、返事をした。


「正直、自分より100万分の1の強さしかない人を男性とは思えません。まずは、そんなことも考えられないほどのおつむを鍛え直しましょう。私も手伝いますから、次に研修の期間があったら、優先的に足りないおつむ用のカリキュラムを準備しておきますね。」


と言われて、そのまで意識を失い、そのまま2年間医療カプセルに入っていたのだ。


「最近目が覚めてな、ちょっとリハビリした後に、地元の駐在所に赴任されていたんだ」


トシヒコは、嬉しかった、あんなひどい振られかたをした紺色がここまで回復するなんて、正直もう駄目だと思っていた。


「どうして、紺色がここに?」


「宇宙デカ本部と急に連絡が取れなくなったのでな、サポーター置いて一番近いブラックの駐在所の、様子を見に来たんだ。うちの駐在所は10年間事件が起きていないから、サポーターさへ残し置けば、問題は....ないと思う。一応定時連絡を入れているので大丈夫だろう。」


そして、紺色のナノスキンスーツに、白いメタルプレート、背中にはフラットなちょっと分厚い装甲があり、そこから、ビームキャノンが、両肩に、一対ずつ展開されている、他に砲身が長めのレールガンを装備していた。


「どうして、おまえ、そんなに装備充実してんだよ!」


「2年間の間、傷病手当金が出続けいたから、多少お金が溜まっていたんだ。ジャンク屋で、安く買い叩いて、装備を、整えたんだ!」


ぶっちゃけ、田舎の駐在所の宇宙デカの装備より、ジャンク屋にたたき売りされている装備の方が、性能が戦いがものが多い。


うちは、マシンにお金を使ってしまったので、宇宙デカ用の装備はアップデートされてなかった。


「ということで、ブラックの装備の都合上どう考えても、前衛はお前、後方支援は、俺がするしかない!」


誰が考えてもそうなるわな。


俺は、前方の2人を相手をして、紺色は、トシヒコの後方の、2人を、レールガンとビームキャノンで倒していく。


やっと戦闘員が、全員全滅してから、とうとう、怪人までなんとか辿り着いた。


「ふふふ、よくもここまで来た、しかし、二人とも慢心装備ではではないか」


ぶっちゃけ、メタルプレートは飾りだから、ぼろぼろになっても問題がないが、本当に満身創痍ではあった。

特にトシヒコは、ナノマシンの回復が追い付かないほど、全身の打撲がひどかった。骨、折れてなくてよかった。


紺色は、背中のビームキャノンが焼き付いていた。

あと、長い療養生活の影響と、初の実戦、実際の武器の反動と重さと、照準を付ける集中力、すべてが、紺色を満身創痍原因になっていた。



「これから、怪人戦かぁ、もう帰っていい?」



そう紺色は、呟くのだった。



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