宇宙デカトシヒコ!! ゲルマクー編 2 恐怖、海老名の占い師
ゲルマクーの侵略が開始され、世界各国の軍事施設は機能不全にされた。今もし、災害が生じたら、大変なことになる。
不幸中の幸いはゲルマクーが核ミサイルを全部無力化してくれたことだ。
これで、地球の最終戦争は回避された。
そりゃ、目的が資源と、人間の奴隷化なら、核戦争なんてされたら、たまったもんじゃないだろうな。
しかしわけもわからず急に軍事施設が機能不全になってしまったことは、人々を不安にさせるには十分だった。日本の防衛戦力は、もう警察しか残っていない。警察の通常装備の拳銃がゲルマクーに対処できるかどうか.....
そして、宇宙デカトシヒコは、行動を開始した。
警察無線を盗聴するエリ。
テレビで、ニュース確認するレナさん。
SNSで、情報を集めるチエちゃん。
なんかちがう、調査ってこうじゃない。
唯一それっぽいのは警察無線の傍受ぐらい。
もっとこう、街を出歩いて、たまたま事件に巻き込まれるとか事件に巻き込まれてそうな人たちに、話を聞いたりするのが宇宙デカっぽい。
しかし、それは全部、俺ことトシヒコに向いてないことだ。
引きこもりに聞き込み調査は、向いていない。
現に今も、みんなが、それぞれ調査活動をしているのに、俺は部屋の隅で、体育座りしていた。
「トシヒコ!!お茶!!」
とエリ
「あ、トシヒコ君も私も、お願いします」
レナさんものっかる
「ろにーさん、課金お願い、未成年じゃ課金できないの、あぁ早く大人になって
クレジットカード作りたい!!」
お前はもう飽きてんじゃねーか!!
「パンパン、ちょっと休憩にしましょう」
とエリ
2時間でみんな飽きていた、そりゃそうだ、こんな慣れていない、畑違いの仕事をさせられているのだ。
ちなみに、元アイドルの松沢レナさんは、ちゃんと自分の現状を聞かされ勝手に宇宙デカの現地協力者になっていることを理解した。
しかし、そこまで理解度は高くないようだが、一応謝礼金が出るので、手伝ってくれているのである。あと地味にナノスキンスーツをもらっていた。
着心地が良く、ナノマシンで毎日お肌のケアを勝手にしてくれるので気に入ってくれたようだ。
「1回ジヌニーでパトロールに行こう!」
飽きたエリが言った。
しかし、ジヌニーは二人乗り、収納用にしまっている後ろのフラットシートを、起こせば、一応4人乗れる。
ちょうど4人乗れるが、そして全員ナノスキンスーツを着ている。
パトロールに出るのは悪くない、でも駐在所は空にできない。
いや空でよくね?全員がやっていた仕事は車の中でできるし、入口も見つけられないだろう。
しかし全員、もう仕事したくないのか手ぶらだった。
チエちゃんが唯一スマホを持っていた。
ゲームではなく、ちゃんと情報を集めてくれているんだと願う。
そして、地下のガレージに移り、クルマの出入り口を偽装するべく何通りかの、出入り口を選んで、上に車が、通っていないことを確認して、ハッチが上がり、ジヌニーが外に出た後、ハッチは締まる。
「さて、どの辺行きますか?」
「うみほたるーー!!」(エリ)
「海老名サービスエリア!!」(レナ)
「ディ〇ニーランド!!」(チエちゃん)
お前ら、マジで、パトロールするきねぇな!!
まぁでも、人の多いところでは、何かが起きている可能性が高い。
とりあえず「ディ〇ニーランド」は、外しておこう。
いずれ似た感じの娯楽施設がたまたまできて、そっちに行くように先導しよう。
チエちゃんには、ビッグマックをたらふく食わせて納得させた。
「じゃぁ、今回は海老名サービスエリアにするか」
「自然と私を無視するな」(エリ)
そして、自然に自動運転に切り替え、海老名サービスエリアへ向かった。
「わぁすごい、縁日みたい!!」(チエちゃん)
と、感想を言った瞬間に、ホットドック、フランクフルト、ソフトクリーム、豚串、4刀流で食べていた。
ど、どこで、そんな技を...?い、いや、今までもその片鱗はあった。
これは、チエちゃんが努力を重ねた、先に得た、極意であろう。
あ~早く、ぽっちゃりにならないかなぁチエちゃん。
ぽっちゃりになった、チエちゃんを想像してトリップしている間に各々それぞれ、楽しんでいた。
「うん、あのお店怪しくない?占いのお店?なんか出てくる人が全員うつむいて
人生を悲観しているようにみえるけど」(エリ)
「え、私、占い大好きなんです、早速行ってきます!」
「ちょっ!!、レナちゃん!!?」
「私も占い好き、行ってきまーす!!」
「ちょ!!、チエちゃん!!?」
あっというまに、二人は、行ってしまった。
エリは、ぼーぜんとしつつも、いい匂いが、したのでそちらの方に興味が移った。
トリップしていた、トシヒコが、チエちゃんと、レナさんが帰ってきて正気に戻った。
「ど、どうしたの、二人とも!!?」
「私なんて元アイドルなんて言われるけど、人気なかっし、メンバーもずっと私を下にみて鼻で笑っていたでしょう。私なんて、超絶美人で、歌声がハスキーでマニアックな人にしか受けない、需要がない。声優でいうと白〇涼子さんみたいな声だから、いまから声優を始めたら、大成するに違いないけど、勇気がないし.....」(レナ)
「私なんて、ただの美少女よ。一生遊んで暮らせるお金の三倍くらいのお金持ってるけどただ、それだけ、何にもない、年上のロ〇コンに少しだけ興味を持ってしまった不幸な美少女.....」
ふ、二人とも、とても表情が暗く生気が無くなっている。
言ってることは、ネガティブなのかポジティブなのか、どっちか判断がつかない。
戻ってきたエリに、このことを話すと、似たような状態の人々を多く見つけ出したらしい。
「これは、想像でしかないけど、ひょっとしたらこれは、人の考える力を少しずつ奪い、奴隷化させる準備、もしくは実験かもしれないわ!」
とエリは、言う。
「うん、やっぱり、事件は出先じゃないと見つからないものなのかな?とりあえず、チエちゃんと、レナさんを、医療カプセルに入れるために駐在所に戻ろう!!」
4人はジヌニーに乗り込み撤退する。
とりあえず、一つ目の事件の手がかりはつかめた。
次に来る時まで、あの占い屋台が無くなっていないことを願いながら
法定速度を守り、自動運転のジヌニーは走る。
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