宇宙デカトシヒコ!! 絶体絶命 孤軍奮闘の宇宙デカトシヒコ 3

気づいたら、ブリーフ一枚履かされて牢屋に投げ込まれていた。

周りを見ると、誘拐された人たちも牢屋に閉じ込められていた。


「もうおわりだぁ、一生死ぬまで絵を描き続けなきゃいけないんだ」

「あれそれ、いつもどおりじゃね」


などというブラックな会話が聞こえてきた。

そして女性絵師は俺をちらちらみながら顔を赤くしていた

このブリーフボディがいつか、クリエイト活動に役立てばいいなと思う。


とりあえず、武器は全部取り上げられたようだ、ていうか折れてたし。


(回復完了まで5分)


作戦を練る、うん、何とかなりそうだ、あの時はワンオフのパワードスーツを見て冷静さを失ってしまった。しかし冷静に振り返れば、なんとかできないことはないと思えた。


(回復完了}


ケガの治療が終わった。そしてナノスキンスーツの色を透明から黒に戻した。

やられたときに、とっさにナノスキンスーツを透明にすることで装備が全部無くなったと誤認させたのだ。

先ほどは、ジャンプで戦艦の前に姿を現した時点で戦闘ブリッジ補足されブリッジの搭乗員は避難して、パワードスーツを配置されたのだろう。

とりあえず、もう俺はマークされていないはずだ、もう一度ブリッジに侵入し搭乗員を制圧、パワードスーツが出てきたら冷静に対処しよう。

方針は決まったので、牢屋を手刀で切断し、外に出る。


作戦は速攻、ブリッジに一直線、ブリッジを開け、搭乗員を手刀で、気絶させ制圧した。ギリギリスタンガンは紛失していたので手刀を使ったが、きっと死人は出ていないはずだ

そして、ラスボスが現れる

今度は焦らない、冷静に対処すれば何とかなるはずだ。

武器を持っていない身柄な状態が、今はいい方向に働くはずだ。


そうこうしているうちに、ゲキガンガーが近づいてきた


(速い、しかし大振り、予備動作もわかりやすい、やはりこれは)

ゲキガンガーが突進してきて右手でパンチをしてきた。

俺は左前にステップして、かわし、左ジャブで左頬にカウンターを入れた。

ゲキガンガーは効いてはいないだろうが、ハトが豆鉄砲をくらったようにキョトンとしていた。

(やはりそうか、パワードスーツの性能はすごいが、中身は素人、今の基本動作すら見えていない)


そこからは遊びだった。

予備動作とモーションが大きいので、かわし放題、あて放題。

相手が、戸惑って手を止めると、あおりを入れて、また攻撃させる。

スタミサ不足なのか、足がふらついてきている。

しかしこちらも、ノーダメージでは無かった。

打撃を与える度に、実は打ったこちらの身体の方が正直ダメージが大きいんじゃないかと思うくらい、ワンオフの装甲は堅い。資産の差にいらいらする。


もう遊んでられない、あれを使うしかない、覚悟を決める

実はこの技はの成功率は、まだ高くはない。


なぜなら、漫画を見ながら修行したからだ。

それでも、40年以上は修行した。

今後も修行は続けるが、今回は一発にかけるしかない。


「うぉぉぉぉぉ!!」


とうとう、吠え出して向かってきたゲキガンガーは腹ががら空きだった。

一瞬の、短距離ダッシュで、ゲキガンガーの目の前に立ち止まり、そっと相手の腹に手を触れる。


「通背拳!!!!」


「うぁ..」


静寂が訪れ、その後


「バキィィィィィィン!!!」


ゲキガンガー型パワードスーツは粉々になった。


成功率20%の宇宙デカトシヒコの最強必殺技が決まった。

真っ裸になり、奇跡的な光で見えないように倒れた、装着者

なんとか勝った。


残った力でなんとかブリッジを破壊し、ハック機能を停止させ、すぐに宇宙デカ本部に

救援を呼んだ。

搭乗員は、とりあえずナデシコ内の牢屋に突っ込んでおいた。

人質を解放し、コンテナを下に降ろした。


あと浮かんだままのナデシコやエステバリスは地球人ではどうにもできず

警察もエステバリスにブルーシートをかぶせナデシコは放置だった

そんな対応じゃ、2、3ヵ月なってあっという間だろう。


その、3ヵ月の間、俺はナデシコ内を隅々まで探索し、いいものをみつけたそして、エステバリ〇は陸戦型しか搭載されていなかったが、アキト機をV2で富士樹海の基地まで運び、重力波ビーム送電機を、V2から発信できるようにシゲさんにお願いした。シゲさんが来るの楽しみだなぁ。



もちろん鹵獲物に関しては、ちゃんと宇宙デカに申請した。

ケチな本部は、その分現地でゲットできる武装の使用に関してはハードルが低いため簡単に許可が出た。


そしてあっという間に3ヵ月が過ぎた。


充実したHDD----------------------------------


シゲさんに重力波ビーム送電機をV2に着けてもらった。

その後は、エステバリスを動かすためにIFSという思考をロボットにつなげて操縦するシステムに適応するためのナノマシンを体内に注入して、補助脳を追加する手術を受けるだけだ。


覚悟がいる手術だったが、試しにナノスキンスーツを着た手を置いてみたらエステバリスが動いた。

ナノスキンスーツはIFSに対応していた。

ナノスキンスーツの底力に少し恐怖を覚えた。

とりあえず、エステバリスに乗り込み、人がほとんどいない田舎までV2で運び、ジャンプしたり、ローラーダッシュしたりして遊んだ。


「うーん、最高の気分だ....」


気分は最高だった、夢が一つかなった。

今後の運用方法は後で考えよう。


チエちゃんもコックピットに乗り込んではしゃいでいた。


その後、初めて宇宙デカから勲章をもらった。

文明レベル6の割と大きな窃盗団を逮捕したことによるものだった。



でも、そんなことは、些細なことでしかなかった。

何故ならこの後に、最高のメインディッシュが残っているからだ。


それは、ビックマックをたらふく買い、100万回土下座してなんとか、実現した。


「ろにーさん、さすがに、これはドン引きなんだけど...」


そこには、ホシノ〇リの制服(テレビ版)を着て、ちょっと頬を赤くしたチエちゃんがいた。


「ろにーさん、聞いてる?あと無言でカメラ連射するのやめてくれない?」

「チエちゃん、このセリフ言ってみて、「ばかばっか」」

「バーカ!!!バーーーーカ!!!!」

「違う、そうじゃない、それはろにーさんを傷つけるためだけの悪口!地味に傷つく、はいそれじゃ「ばか、ばっか」」


「バーカ!!!バーーーーカ!!!!バーーーーーーーカ!!!!!!!」


眼福だったが、なぜか俺の心に傷が残った。


しかし、HDDの中身が充実したので良しとしよう!!

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