第4話

「ここは、どこ?」

目を覚ましたフローリアは辺りを見まわすと、

ゆっくりと立ち上がった。

「異世界第二帝国へようこそ」

するとフローリアにそっくりな少女が

現われてフローリアにやさしく

話しかけた。

「異世界第二帝国、あなたは誰?」

「あなたの分身。第二のあなた。もう一つの

地球からこの異世界第二帝国に連れてこられたの」

「もうひとりのわたし。どうして自由で

いられるの?」

「わたしは脱出能力だけは人並外れているの。

だから檻から脱出できたの」

「カインを知ってる?」

フローリアが藁にも縋る想いで少女に

話しかけた。

「ああ、知ってるわよ。彼は特殊超合金の檻の中で

毎日、酷い拷問を受けているわ。とても

たすけられない」

「どうして、拷問なんか」

「あなたのことをかばっているの。彼には

あなたの命を絶ってしまう能力が

備わっている、なのに、それをどうしても

実行しない、だから」

「拷問を受けているのね」

フローリアが涙ぐんだ。

カインは命を懸けて自分を守ってくれている。

フローリアが頭を抱えて号泣した。

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