第5話
不思議なことに、何処を歩いてもホテルがない問題が起きた。
歩いても何処にあるのか分からないし、半霊達の人に聞いたけど半信半疑だし、どうなってるのか分からなかった。地図も調べたけどどれがホテルなのか分からなかった。
つまり、迷子になってしまった。もし、ホテル着かなかったらこのまま野宿しようか考えてる俺だった。
リーザと阿国は疲れてるし、洋二も必死で探してる。
とりあえず歩いてみようとしたら、謎のおばあさんに話しかけられた。
「ちょっとあんた、道に迷ってるらしいわね」
「は、はい」
「ちょっと案内してもらうからついてきな」
謎のおばさんについてく。
なぜ迷子だって分かったのか分からないが、なんとか助かった。
リーザは相変わらず、重たい荷物に文句言いながらズルズルと引きずってる。
「重てー!!」
「うるさいわよ! もうちょっと早くしなさい」
奴隷にされてるみたいでなんか可哀想に思えてきた。リーザはこの重たい荷物が解放したら絶対に仕返しする事を考えてんだろうな。
歩いて数分で着いた。
聞いたのが悪かったのかなんか豪華そうで高そうな、ホテルに着いてしまった。
「ここだよ」
「あ、ありがとうございます……」
「あー肩いてー!……お!? すげぇ豪華そうじゃねえか!」
さっきの疲れがぶっ飛んだように切り替わった。早速ホテル入り、受付に向かう。
「いらっしゃいませ」と、手を前に組んで一礼した。てっきり美しい受付のお姉さんかと思いきやロボットだった。にしては本物そっくりだ。
受付は左にあるパネルで完了だけど、初めてなのでそこの操作するパネルが全く分からない。
とりあえず、どういう手順で、操作が分からないから、なんとなくタップすることに三分して、やっと終わった。
俺達の部屋は二丸五号室なので、そこに行く。
「二丸五らしい、行こう」
その三人も着いてく、エレベーターが来たので二階に行く時、人が居たので会釈して入る。
二階に着いた。
オートロックなので、持ってた部屋のカードをかざしたらカチャって音がしたので、入る。
中は思ったより広くてベッドが二つある。
隣には洋服入れがある。
バックを置いてる時、洋二が部屋で何かを漁ってる。
部屋の辺りを確認してるのか何をしてるのか洋二に、聞く。
「おい、何をしてるんだ?」
「……あった」
なにかを見つけたらしい、確認すると小さいボタンサイズの物が見つかった。
洋二に、これなんなのか聞いてみる。
「洋二、これは何?」
「盗聴器です。人の声を録音することが出来ます」
「何!? そんな危ない物が!!」
「……あった、これで三つ目……」
盗聴器は何ヶ所も分かれて見つかるらしい。
洋二があった意外な所にも見つかる。
「……もうないかな」
合計で三つ取り、指で摘み、潰した。
俺は見た事ないから生き物と勘違いする。
「この少ない量で料理するのか」
「全く違います。この、盗聴器は機械ですから馬鹿みたいなこと言わないでください」
だってこれ小さいから生き物だと勘違いするよ。
リーザが誰でもやったことあるベッドにダイブした。
「ウエェェェエ」
どんな声してんだよ。
疲れると訳分からない変な声出すんだなって不思議に思った。
阿国もリーザのダイビングに羨ましく、同じことをする。
「あ、ずるい!」
ボスッと音した。
ベッドがフカフカなのでほっこりしてる。
「あ〜疲れた〜」
二人うつ伏せ状態でぐてーっと疲れて、ベッドと同じことをしてた。
「二人して楽しそうだな」と横で見ていた俺。
さて、風呂に行く準備をしたいので、荷物を入れる。
服入れだけどデカいから荷物入れても大丈夫かも。
服入れを開ける装置を探す。
「服を入れる所は……これか」
赤のボタンを押すと、自動で開けてくれる。そこに皆の荷物を詰め込む。
洋二が阿国の荷物を入れると結構重たい、中に鉛でも入ってるのか? 持てないぐらい重い。
「重っ!? なんですかこれ!?」
「化粧品と扇風機とか入ってるわ」
「そんな重い物持ってこないでください」
洋二が注意をしながら重い荷物を持ち上げ、服入れに入れた。俺は早く疲れを癒したいため、せっせと皆の荷物を入れる。荷物を入れ終わったらタオルを持ち
「荷物入れたから風呂に行くぞ」
風呂に行くことを言い、皆着いて行く。
風呂は、1階にあるため、階段で歩く。
男と女別々に別れてるため、俺達は男湯、阿国は女湯に入る。
服を脱ぎ、タオルを腰に巻く。
みんな訓練のせいでムキムキではないけれど肉ついてるってのは、はっきり分かる。
もちろん、貧弱そうなリーザも鍛えてた。
リーザが俺の背中を見た。俺の背中を見たが、切れてる痕ぐらいでいつになったら消えるのか。
「なあ、そろそろその背中どうかならんか?」
「父が鞘を持って、バチバチ叩かれたから一生治らん傷だな」
「おい、マジかよ。お前の親父やべえな……」
「そうか?」
背中の古傷を見てる時に洋二が慌てて着替え、タオルを腰に巻いて下のロッカーの蓋にしゃがみ、体を隠した。
リーザが洋二の恥ずかしい姿で、それを笑いながら見てた。
「アッハハハ! なーに恥ずかしがってんだよ!」
「いや、こういうのなんか人に見せられるのは嫌です」
微笑む俺が思わず「女かよ」って言った。
別に男同士なのでこういう触れ合いは大切だけど、洋二は嫌っぽいんだな。
そういえば昔、洋二が対奇怪隊の銭湯で、洋二が女っぽい仕草してたことが噂で、みんなそれを知ってたことを思い出した。まさか本当のことだなんて。
そんなことより早く風呂入りたいんで俺が、先に行ってしまう。
「先に行くぞ」
「あ、待ってくれ!」
慌てて追いかけるリーザ。
人が居ないかキョロキョロする洋二で、たまにロッカーの壁にひょっこりするのがなんと怪しい。
大浴場に入りシャワーを浴びて洋二は泡風呂に、俺とリーザはサウナに行く。
「大尉! これなんだ!?」
質問してきた。まだサウナがなんなのかまだ分からない。てか、ここの看板に詳しいこと書いてあるよ。
「これ、サウナだよ。温度を上げて汗をかいて、血行を促進するんだ」
「いや待てよ、砂漠みたいな暑さなのか!? 無理だろ!」
暑さで干からびると思い込んでる。
そんな暑さで死ぬわけではないから、俺は平然とサウナに入る。
「んじゃ、俺サウナに入るから入りたいなら来て」
「お、おい大尉、俺を置いてくのかよ!」
無視してサウナに入りたいけど、リーザの補助をしないとな。早くサウナ入りたいので俺は苛立ってる。
「はよしろ」
恐怖の顔と、全身めっちゃ震えてる。
この恐怖のサウナをリーザは、入る覚悟で迷ってる。
「くっそ、入るかどうしよう……いや、入る!! 行くぞ!!」
「ほんじゃあ、行くか」
リーザとサウナに入ったけど慣れてないので熱風で顔が熱くなり、顔を押さえる。
「うごぉぉぉぉお!! 目があぁぁぁあ!!」
「リーザ、うるさい」
叫んでるリーザを静かにさせた。
サウナに座ってるみんなから冷たい視線で見つめられた。
「い、いやこれ暑すぎるだろ!」
「早く座れ」
文句言ってるが、結局命令で座った。
暑すぎて呼吸するのが難しい。
「くっそ、マジで暑すぎる」
ギブアップしたいが、みんな平然としてるので我慢してるリーザ。絶対無理はするなよ。
十分経った。
汗かきながらやっとみんなサウナから出た。
そろそろ俺も出るだろうと思ったがまだ居た。
出るまでここで我慢することにした。
また二十分経って、そろそろ温まってきたから出よう。
リーザも立ち上がろうとするが、物凄いのぼせてた。
「た……大尉、ちょっと肩を……」
振り返ると、ゾンビみたいにぐてーっとしながら手を差し伸べた。
「ちょ!? リーザ、無理すんな!」
慌ててリーザの肩を組み、体を冷やして水を飲ませてなんとか体力が回復した。
「ありがとう大尉」
「無理すんなよ」
「すまぬ」
我慢しすぎたせいで体調が崩れたので助けを呼んだのが正解だった。
あのままだったら死んでたので運が良かった。
さて、俺は外の景色を見に行くために露天風呂に行くことに、リーザも着いてく。ドアを開けると想像以上に寒かった。
「うぉ、さっむ!?」
洋二が風呂に入ってたのでそこに入ることに。
洋二が声をかける。
「爓さーん、こっちです」
「お、洋二」
お互い手を振る。
足に湯を入れると、暖かいか冷たいぐらいの温度で、ぬるい。
リーザは寒すぎて急いで同じ所に飛び込むと、水しぶきがこっちに飛んできた。
「ちょ、リーザさん!」
「うわっ!」洋二と俺にかかって、腕で水飛沫を防いだ。
「ヴェーックショイ!!」
二人の目の前でくしゃみをして鼻をふいた。くしゃみでこっちに飛ばさないでと少しキレる。
「こっちにむけんなよ!」
「わ、悪かった、外寒かったし」
「本当にやめてください」
二人の圧でちょっと落ち込んだ。
そう言われてみると少し寒いかもしれないな。風吹いてるせいで、体が冷えてるかもしれない。
5分経ったからていうことでこのまま浸かってたら風邪ひくので露天風呂から出る。
「よし、出るか」
「もう出るのですか?」
「ここにいたら風邪ひくからな」
「ほーら言った通りじゃないかー!」
「何?」
俺の鋭い目で見た時、かなわなかった。リーザの全身が震えた。
湯から出て、露天風呂に出た。
風呂から出た。俺達は部屋に戻り、ちょうど阿国も戻ってきた。
ご飯はどうしようと思い、向こうのレストランで食べる事にした。
部屋を出て、ホテルの外に出た。
どれも街とかビルが並んでて人が多い。
とりあえずみんなが決まるまで歩くことにする。
「どこ食べる? あんま高いものはなしだよ」
「じゃあ私、あの店にしようかな」
阿国が指差したのはチキン店だった。
レストランなのに胃もたれするものを食べなきゃあいけないのかと思った。
「他のにしたら?」
断ったので他のにする事にした。
みんな考えてる時にリーザも決めたらしい。
「俺はあの店だな!」
リーザが見てたのは美味しそうな匂いしたレストランだった。
みんな異議なしなので、そこに行くことにした。
「分かった。そこに行こう」
中に入ると広くて、横にはテーブルと椅子でみんな食事してた。
美人で優しい店員のお姉さんだが、もう騙されないから絶対ロボットだな。
丁寧に一礼をし、質問する。
「いらっしゃいませ、お客様何名様ですか?」
「えーっと四だね」
「四名様ですね、あちらのお席にご案内します」
案内されるがまま店員についていく。
「こちらのお席です」
着いたらみんな座る。
洋二はドリンク取りやすいように通路側に座って皆座ったら、メニューを置いてくれた。
「ごゆっくりどうぞ」
トレーを前に持ち頭を下げ、店員が去った。
メニューはテーブルがタッチ仕様になって、皆メニューをスライドしながら探してた。
皆メニューを見て迷ってる時に、早速リーザが決めた。
「んじゃ、俺はこのドリアとビールにするな」
「私は、クリームパスタとワインにするわ」
洋二はまだ決まってない。皆、早く食べたいと思うから洋二に聞く。
「洋二決めた?」
「えーっと……僕はトマトサラダ」
「分かった。俺はこの赤身ステーキにする」
みんな決まったと思うから店員を呼ぶことにする。
注文を決めたら呼び出しがあるためそれを押す。
数分もしないうちにちょうど通ってきた店員に、呼びかけたら来た。
「ご注文をお伺いします」
店員が、電子パッドを持ち、メモの準備してた。
皆がメニューを言ったことを俺が言う。
「トマトサラダとクリームパスタとワインと赤身ステーキとドリアとビール。以上で」
「はい、かしこまりました」
また店員が去る。
メニューを戻し、暇だから頼まれた料理が来るまで待つ。
洋二が俺のとある不思議なことを気になってた。
「爓さん、あの時、上級能力を使ってましたよね」
「え? あぁ、そうだね」
「あの時、少し爓さん身体情報を調べたら意外な結果で、爓さんの体はもう1つの器官がありました」
「器官って」
「【身体変化官】」
「なるほど……」
あまり理解してないし、初耳だよって思った。
多分相当凄い特殊能力かもしれないな。
「んで、その上級能力とどういう関係があるんだ?」
聞こえやすいように体を前に傾ける。
「まず、こんなに半霊は強くありません。しかも武器もそんなに強くはないはずです」
「つまり俺が強すぎたのか?」
「強すぎたっていうより、自然に成長してるのです」
「成長っていうのは?」
「いつでも進化出来ます」
「それって俺だけか?」
「そうです。進化できるのは相当な能力で、体に耐えれる力と、生まれつきがあるかですけど爓さんは、生まれつきだと思いますね」
凄い話で、俺の体がそんな器官があるのは知らなかった。
話が終わったタイミングで店員が頼んだ料理を慣れた手つきで、両方持ってきた。
「お待たせしました。赤身ステーキとトマトサラダです」
俺が、フォークとナイフを持ち、口に入れると
「美味いな」っと噛みながら味わって食べてる。
初めて肉食べたのは『大瀬町』のすき焼きかなー久しぶりに食べた味は最高に美味しかった。
しかし、まさかステーキがあるとは知らなかった。
完食した。
なかなかいい味で、肉汁が溢れるほどだった。
今度また行くか。と、そう考えてる時にそこで外から騒がしかった。
気になったので俺達は行くことにした。
「行くぞ」
「分かりました」
「来たわね」
「おい! ちょっと待ってくれ!」
リーザまだ食事中だけど一気に口に頬張って、出る。
外に出たが、逃げてる人が多すぎてよく分かんない。
逃げてる逆の方に行くと、奇怪が暴れてた。
「出たな、奇怪の野郎!」
「いくぞ、みんな」
「はい!」
「分かった」
奇怪の種類は『極界』上界の上なので倒すのが困難。
見ると顔がワシで、体はライオンになってて尾は蛇になってる。まるでキメラみたいだ。
全力で倒すため、俺達は、突撃しながら能力を発動する。
「もみじ切り!」
「デスルーレット!」
でも、どんなに能力を発動しても、極界は傷一つついてないのだ。
極界の噛み付く攻撃が来た時、洋二の能力で止めた。
「波動!」
「キャゥルル!」
「今だ! 三ヶ月切り!!」
能力でもう一度発動したが、やっぱり効かなかった。
阿国が何を考えてるのか全然動いてくれないから、洋二が注意した。
「早く動いてください!」
「……」
リーザも阿国が動いてないことに気付き、注意する。
「何やってんだ! 早く動け!」
「……!!」
阿国が見えたと目を開き扇子を持ち、やっと動いた。
「上級効果、【旋風】!!」
やっと能力を発動した。
細かいトゲが、降ってきて、極界に当てた。
「キァァルル!!」
効果抜群で、極界の動きが鈍くなる。
今のうちに能力でとどめを刺す。
「今だ! 三ヶ月切り!!」
「波動!」
「ロシアンルーレット!!」
三連続でとどめを刺した。
見事に極界を倒し、阿国の活躍を褒めた。
「素晴らしい活躍でした」
「私はそんなことないし」
「いやーおめぇ、すげぇな!」
「え? あーそうですわ! 当然のことよ」
いきなり初めてリーザに褒めてたから少し、お嬢様っぽい発言だけど普通に焦ってる。
リーザの褒めを繰り返してたる時、俺が少し視線を感じ、振り向くと怪しいマントを付けた女を見つけた。
俺はこの女どこかで見た事あるので女の方に着いてく。
「ん? 爓さんどこ行くのですか? 待ってください」
「おい、大尉! ちょっと待てよ!」
いきなり先に行くから慌てて皆、俺の方に着いてきた。
その女に着いてくが、路地裏に行ったり曲がったりしてどこに行くのか分からない。
左に曲がってくので、居なくなるので走る。
が、その女は居ない。少し不思議に思ってる。周りを見渡してもマント着た女が居ない。
「おかしい……」
後を追いかけて、やっと俺のそばに着いた。
「爓さん、なんで勝手に行くのです?」
「大尉、いきなりどうしたんだ?」
俺の足が早すぎて皆、着いてくだけで疲れてる。
少し怪しい、刀を構え、周りを見渡し、どこに来るのか把握する。
「何処だ……」
とそこで、後ろからレイピアの剣から何かが飛んでくるが、なんとか刀でガードした。
「チッ!」
何処にいるのか分からなかったから危うく死ぬかと思った。
ピンチなので少し焦りの表情だった。
「大丈夫か!? 俺が……」
リーザが俺の事を護衛するが、複数人で戦うと巻き込まれるかもしれないから断った。
「大丈夫、俺一人でやる」
一体一で、対決する。
相手はマントを下ろし鎧を来てる女で髪は金髪で後頭部の髪の毛を結んで垂らしてる。
右手はレイピアを装備、左手は腕を背中に隠し、瞳は緑で鋭い目して、シャキッっといい姿勢をしてる。
俺は、さっきの屋敷で出会ったあの女の名前を浮かぶ。
「やっぱりか、吸血鬼の警備隊、ポース・ミオケル!」
「やっぱり分かったか……」
「なんだその女?」
リーザはまだその女を知らないし、同じく阿国も知らない。
「誰です? その女?」
「ポース・ミオケルです、その人の吸血鬼ナイト・ゼアの警備をしていて、その実力は爓よりも強いんですよ」
「嘘!?」
「マジかよ!?」
洋二がミオケルの説明してたら、阿国とリーザがその強さに二人同時驚いてしまう。
爓はかなり汗をかいてしまう、そのミオケルの強さを知ってるから。
「い、いくぞ」
「いいよ」
爓が先に刀を振るけど、ミオケルの慣れたレイピアで振った刀を全て跳ね返される。
「もみじ切り!」
「ふっ!」
突きで、能力を跳ね返した。
ミオケルの攻撃、このレイピアの速さが俺の反射神経を超える突きだった。
「
連続でレイピアの突きが来た。
爓も刀で突きを防ぐが、腹に刺さり、倒れた。
「クッ!」
さっきの突きで後ろの壁が穴あくぐらいの恐ろしい威力だった。
顔を上げると剣先を顔に向けた。
もう終わりなのか……。
いや、まだ俺は終わらない気持ちで物凄い怒りで体が突然変異した。
ついに進化したのだ。
「ふざけやがって!」
「来たか……」
「大尉、マジか!?」
「うぉぉおおおお!!!」
複数の刀を操る進化をした。
流石にこれはまずいと思い、レイピアで能力を発動する。
「
だが、複数の刀で塞がれてしまう。
ミオケルも能力を防いだ事に驚き、目を開いた。
手の合図で、刀がミオケルの方に飛んでいき、なんとかレイピアで複数来る刀を防ぐが、苦戦する。
ミオケルの方に見てると俺の攻撃を手の合図で止めた。
なんとミオケルのレイピアを捨て、素手で格闘することにする。
爓も複数ある刀を合図で置き、こっちも素手で格闘。
お互い近ずき、先に俺が拳でパンチする。
避けられてしまい、連続でパンチするけど全部避けられてしまう。
ミオケルの蹴りで、爓の片足の膝がに当たり、姿勢を崩す。
「クッ!」
片足の姿勢を立て直し、怒りで右の拳をパンチする。
「うぉぉお!!」
だが、俺の拳をミオケルの手で受け止められ、もう片方の手でパンチするが、受け止められてしまう。
「クッッソォ!!」
拳で全部の体重を押し付け、ミオケルを後ろに押したが
「よし」
「イテテテ!!」
チャンスを待ってたのかミオケルの特殊な技で手が痛いし、進化から複数あった刀が消え、元に戻ってしまった。
腕伸ばしてるせいなのか力入れると腕がパキパキ鳴ってる。
手を離した後横になり、物凄い手の周りが激痛した。
「イッテテ……」
手を押え、なんとか痛みを和らげる。
今のは何をされたのか分からない。
ミオケルはどこも怪我してなく、また攻撃してると思うけどその前に痛い。
見守ってた皆はまさか俺がやられるとは思わなかったらしい。
「マジかよ、大尉が負けるなんて……」
何とか痛みが治まったので立ち上がるとミオケルが、拳を構え警戒する。
「降参降参。少し教えて欲しいんだ」
「何をだ?」
「そのさっきの俺が負傷した技を教えてくれ」
「分かった。ただし、この訓練を厳しくするから覚悟してよ」
真剣な表情をしその覚悟を受け止めた俺、ミオケルは了承してくれた。
「分かった」
「じゃ、付いてきて」
ミオケルに付いていき、みんなも付いてく。
歩いて三十分、やっと着いたら木が少し生い茂ってる小屋があった。
ミオケルは平然と中に入り、道具を持ってきて、右と左に抱えてるのは人型ダミーを持ってきた。
ダミーは二種類あり、手がないダミーは格闘で、十字になってる方は剣とか使うダミーになってる。
その二つを置き、訓練する。
「爓と私は武器が違うから三時間で格闘で訓練するね」
「三時間……分かった」
少し無理があるけど教えて貰えるならこれくらいは真剣にやる。
早速地獄の訓練が始まる。
「まずはこのダミーにパンチしてみて」
言われた通りにパンチしたら中に何が入ってるのか、かなり拳が痛かった。
「イッテェ!!」
「それくらいも出来ないの?」
ジンジンする拳を手で押さえてた。
腕を組んだまま、怒られた。
「中に何が入ってんだこれ」
「砂が入ってる。体の構造上にはピッタリだし、これしかなかったから」
「痛すぎるよ……」
「グズグズしてないで、早くダミーを攻撃して」
パンチして攻撃し、たまに蹴りを入れるが、蹴りの方がパンチと比べて痛かった。
「イッテ!!」
「もっと速く! あと強く!!」
何回も繰り返し、手と足が赤くなるまで攻撃した。
数分後やっとダミーの攻撃が終わった。
「はぁ……はぁ……」
「よし、なかなかいいと思うよ次はあたしが弓発射するからそれを避けて」
「え?……」
「大丈夫、安全に先端の棒だけ布で巻いてるから」
「そういう問題じゃねぇだろ……」
いきなり危ない訓練が来た。
当たったら絶対いた痛いと思うし、布だとしても刺さるかも知れない。
この訓練は相手が同じレイピア使いの時に突きで攻撃してくる場合の想定の訓練するけど危なすぎるので爓が断る。
「い、いや俺はいいです……」
「では弓を射るからちゃんと避けてね」
「え!? 嘘だろ!」
約20メートルぐらいの所で弓を射るが、まだ心の準備してない。けど、もう遅いので避ける構えをする。
「か、かかってこい!」
弓を射た。
速すぎて避けきれなく、手に当たる。
「イッテェェェ!!」
「ちゃんと避けて! もう1回やるよ!」
弓を引き、素早く狙いを定め、弓を射る。
「よし」
なんとか避けた。
速すぎてどこに矢が来るか分からないけど、避けれて嬉しかった。
「やった! 避けてた!」
「何言ってんの? まだ避けるよ」
これで終わりかと思った。
また当たるから少し嫌な表情をした。
「もう、いいよ……」
「ダメ、これでは訓練にならないから」
「分かったよ……」
弓を射る。
目の前に矢が来たら避けていくから相当な根性ないと出来ないが、爓は恐怖を克服してるから危ない訓練でも意外といけるかもしれない。
この訓練がいつまで終わることやら……。
1時間ぐらい経った。
洋二とリーザと阿国が3人でお菓子を食べてる間まだ訓練してる。
もう避けるの慣れてきて、飛んでくる矢が遅く感じてきた。
「もう終わりか?」
「そうね、全て避けきれてるからそろそろ終わりにしよう」
やっと危ない訓練が終わった。
体が慣れてきたので今ならレイピアとか避けれるかもしれない。
ミカエルが最後の実戦訓練をする。
「次の最後は実戦訓練、格闘で挑むね」
ミオケルが拳を構え、爓も拳を構える。
「いつでも大丈夫だ」
試合開始して、爓が先に攻撃をする。
右拳を素早くパンチをし、左もパンチする。
しかし、あの技が来きて、爓の拳を掴み、爓の全体重に思いっきり力入れると腕がまたパキパキなった。
「イテッ……」
さっきより慣れてきたから痛くなった腕をを振って、和らげる。
「その技教えたい?」
「……あぁ……」
「分かった。まず、相手が思いっきり力入れると痛くなるのは筋肉の縮みのせいで肉離れを起こす。拳は第1関節とコブの間を押すと力が入らなくなる」
「出来るのか?」
「簡単だよ。でも、相手が力入れたら自分も力を入れると肘の内側が肉離れ起こすから気を付けて」
「分かった。おかげで強くなった気がする」
厳しいかったけど実戦的な訓練で、役に立った。
後はゼアを倒すだけ。
訓練が終了し、ミオケルにさよならの挨拶をする。
「いい訓練だった。ありがとう」
「こちらこそ」
みんな帰り、爓が手を振り、ミオケルが遠くなるまでずっと手を振り続けた。
ホテルに戻り、もうすっかり夕方になってた。
爓達は食堂に行くため、行くが、爓が、今気付いた。
「あ?!」
「どうしました? 爓さん」
何か大変な事が起きたのか洋二がそばに聞く。
「店、会計してないかも」
そっちか、と思った。
でも、会計してないと捕まるので食堂終わったらもう1回店を行き、会計することにした。
「僕も行きますよ」
いつも洋二に助けられてるので、なんか申し訳ないと感じた。
でもこれで助け合いが深まり、団結力でゼアに勝てるかもしれない。
絶対に勝ってまいを助ける。
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