異常食欲者2
異様な叫びが近所を支配してから
しばらく時が経ち...
「ふぅ〜〜ほとんどなぁんにも出なかったけどスッキリしたァ!」
荒々しくトイレのドアを開け払い、
搾り切った彼はとても清々しい顔でそう叫んだ。
そう、4日間寝てた彼には出す物などほとんど何もなく、ただひたすら便座で叫び続けるという狂行をおこなっていたのだった。
叫んでしまうのはクセなのでなかなか治らない。
「さぁてと、そろそろミチコの家に向かうとするか」
彼はキメ顔でそう言った。
顔だけ見ればなかなかキマッているのだが、全裸である。
そう彼は家で服を着ないタイプの人間なのである。
ちなみにトイレでお尻を拭かないことも巷で話題になっているとか。
とりあえず簡単に服を着ると、ジルは軽くなった身体(ほとんど何も出てない)で、ミチコの家に向かって歩き出したのだった。
ミチコの家はそう遠くない。
なぜならばすぐ隣の家だからである。
ジルの悲痛の叫び声ももちろん届いている。
迷惑な話である。
「あァ〜平和って素晴らしいなぁ」
ジルはやけに含みのある言葉を吐き捨て、
家を後にした。
数日ぶりの朝食を得るために。
日常を謳歌しているミチコの身に危険が迫る!?
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