第5話 広がるネガティブ ① 教育の話
時代は多様性と理解…
インターネットはグローバル化を促進させ、地球上いつでもどこでも人と繋がれて、世界を相手に誰もが情報を発信できる…なんて事が言われるようになって既に二十年は経ったでしょうか。
実際にその通りですし、「多様性に寛容になれ」、「異種的な人々に理解を示せ」、「お前は良くても世界正義はそれを許さない」なんて言葉も聞こえてきそうです。
不当な事はネット上で袋叩きで、ざまぁが流行って完全正義のパラダイス…
…だったはずですが、一体どれほどの人間が自信を持って、この世界は良い方向に進んでいる!と言えるのでしょうか。
個人のレベルでは、人生を謳歌しエンジョイしている人々もいるでしょう。それは間違いありません。海藻自身もどちらかと言えばそっちの方だと思っていますし、海藻周りもそういう人が多いのではと感じます。
ですが、一歩蚊帳を出ると、ネガティブが広がっていく世界を垣間見ることになります。
✨✨✨✨
『広がるネガティブ』とはどういう事か。
もちろん、抽象的な表現として、社会全体に蔓延する停滞感、暗雲垂れ込める世界経済、怒れる人々、止まらない紛争、殺し合い…海藻が芸術家ならば、このような表現をする事でしょう。
ですが、もう少し論拠と根拠っぽいことを書かないとエッセイにはなりませんゆえ、ちょっとまた数字の話をしてみます。
先ずは教育から…
文部科学省の調査によると、今年の不登校児の数は過去最高で、小中学校では29.9万人、まあ、30万人と言ってもいいでしょう。前年比で22.1%増加。
いじめの認知件数(約68万件)、学校における暴力行為の件数(約9.5万件)も今年が最高値です。前年比でいじめは10.8%増加、暴力行為は24.8%増加。
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/5aa667da-fe7f-4ea9-9ee2-7510121e6751/2d6548bb/20231016_councils_ijime-kaigi_dai2_01.pdf
人によっては、認知件数が増えたからだよとか、隠さない人が増えたとか、ああだこうだと言う人もいるでしょう。この資料でもそう書いてあったかな。
しかし、認知件数が増えた、隠さない人が増えた、と毎年のように言うつもりなのでしょうか。
浅はかと考えます。
推移的には、増え続けているのが現状です。
海藻は、認知しない人も隠す人も、昔も今も一定数いると思っています。今なんかはネットで拡散されると人生詰むから隠そうとする人の方が多いのではないでしょうか?
まあ、いじめや暴力行為は言わなくてもあってはならない行為。要はいじめられて心に傷を負う子供たちが増えたのはもちろん、集団になってそれをやるクソ馬鹿どもも増えたって事ですよね。
まあ、この辺の話をすると長くなりますので、一つだけに…不登校について取り上げてみます。
✨✨✨✨
不登校児、というのは海藻が子どもの頃からいたものです。間違いありません。ただし、そんな、何十万人にも及ぶような規模ではなかった…
もちろん、多様性の時代もあり、不登校でいいじゃないか、という意見もあります。
海藻も、いじめを受けた子、優秀過ぎて足並みが合わない子、などに関しては、特に学校へ行けと言うつもりはありません。
むしろ酷いいじめを受けているなら、すぐにそこから逃げろと言います。
ブラジルのファベーラ(危険なスラム街)に住みたい日本人なんていません。そのぐらい、その子達にとっては危険だからです。
ただ、不登校になる理由の多くが、個人の社会性の喪失から来るものである事が問題であると感じています。
多少のいざこざを乗り越える強さは誰にとっても必要です。
多少は我慢して勉強するという行為は、社会人になるための準備として必要です。
何も四六時中勉強しろというのではありません。
全てを放棄した人間がそこから這い上がり、明るい未来を掴み取るのは大変だよ、というだけの話です。
とはいえ、驚かれるかもしれませんが、約8割の不登校児は、大学に進学するなり就職するなりで社会復帰に成功しています。
なので、もし不登校児を抱えている親御さんがこれを読んでいたら、希望を失わないでください。そして、不登校児本人たちも、努力をすれば未来は開けると信じていいと思います。ただ、どんな些細なことでも、無駄だと思わずに行動することが大事かな〜。
でもって、問題は、社会復帰できない残りの2割です。
進学も就職もしなかったらニートか引きこもりです。
単純計算で、今不登校になっている児童30万人のうち、6万人ぐらいかニートか引きこもりになってしまうということでしょうか。
ちなみに、引きこもりの件数も伸びまくって…
今や146万人です!!!
この数字は、用事があれば家から出る準引きこもりも合わせて、のようですが。大人になってから引きこもる人もいます…
ていうか、多くないですか!?
資料を見てビックリしたんですけどー!
見えないから気づかないんですね!?
引きこもりなんて言葉が出たのがいつかは分かりませんが、そういう人が一定数現れ始めた数十年前は、大層世間で大騒ぎになっていましたね。
メディアも同じネタで引っ張れないから、いつの間にか昔ほど扱われなくなって、日常の一部となり、今や146万人です。数十年前は全国数百件とかで大騒ぎ、みたいなイメージだったのに…
コロナみたいだな…
フリーターの数が132万人と言われているので、フリーターよりも多いのは驚きですね。
非正規雇用者の数は約2124万人、ちなみに18年で1.3倍に増えました。労働人口全体の三分の一以上ですね。この話はまた後のエピソードで。
ニートの数だけ、ちょっとだけ減っているそうです。まあ、働いたら負けとか言っても、餓死して死ぬだけですからね。
ちなみに、長く引きこもり、親が老年で死んでしまった引きこもりが、そのまま家から出ないで餓死するケースが増えているという異常事態も発生しているようです。
誰にも知られずにひっそりと…自業自得とはいえ、心痛い話です😢
それにしても、数字の大小も、もう146万人とか30万人とかになると、どのぐらいの規模なのか想像できませんよね。海藻もそうです。ピンとこないレベルです。
これらの人、みんながみんな不幸だとは言いませんが、強がりではなく人生楽しそうだなと信じさせられるような人がどれだけいるでしょうか。
字数もかなり多くなってしまったので、今回はこの辺にしておきます。
とりあえずは教育から、ぐらいのつもりで書いたのに!!笑
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