第2話
それから鼻の下を伸ばしながら、一緒に駅に向かって歩いている。仕方ないだろ。胸なんか押し付けてきたら、大抵の男は鼻の下伸ばすわ。しかも美少女で巨乳ならなおさらだ。それに凪は足も言い感じの細さで、スラッとしていて、白く透明感がある足なんだよなぁー。それにスベスベそうだし。おまけに頭もいい。まさに完璧な女子なのだ。
本当凪が好きな男はどんなやつなんだろうな。あの晃一を越える男とかどんだけモテるやつなんだよ。嫉妬心がでてしまうわ。
「どう?私の胸感触は」
「最高です。これこそ至宝の胸だと思うわ。まぁ近衛には負けるだろう、いて!踏むな、グリグリするな。痛いだろうが」
「ふんデート中に他の女子と比べるからだよ。私こそ最高、思わず触りたくなるほどだなぐへへとか言ってればいいんだよ」
「それじゃただの変態だろ。なんだよぐへへなんて今どきそんなこと言うやついないだろ」
「この前男の人が私を見て言っていたけど」
それ大丈夫か?ストーカーとかされてない?そこまで変態だと何をするか分からないぞ。大体ぐへへなんて犯罪臭ありすぎだがな。せめてクラスメイトじゃないことを祈っておこう。クラスメイトでそんなのがいたら、今ごろ事件になっているから、それはないか。
「それがさも普通だと思うな。斉木楠雄のΨ難の照橋さんみたいだぞ。おっふ言わない方がおかしいてきな」
まぁ今まで言ってこなかったやつがいなかったから、ああなったんだろうが。神様の祝福を受けてるからな。まぁ斉木楠雄も神様の祝福を受けてるから、効果ないんだろうが。
「あそこまで自信は持ってないよー。まぁその辺の女子には負けないという自信なら持ってるけど」
まぁそれはそうだろうな。凪はアイドル活動やってるし、ある程度の自信を持ってなきゃアイドルなんかできないからな。ちなみに凪は櫻坂で活動している。かなり有名なアイドルだ。だからちょっとあるくだけでも変装しないといけない。だから凪は今も変装をしている。俺もしてるから、秘密の恋愛をしてる気分だ。
「なんかいけない恋愛してる気分でドキドキするよ♪」
「いやアイドルがその発言は不味いだろ」
アイドルは偶像で、恋愛はできるだけしない方がいい。俺もねるにはしてほしくないし。したとしても見つからないようして欲しい。それなファン心だ。つまりファンに見つかったら、燃えまくる。そして、週刊紙にも怯えなきゃいけなくなる。
「やっぱりこれは不味いだろ」
「完璧な変装だから、ばれる心配ないよぉー」
「いや美少女歩いているだけで、視線がヤバイんだが」
「それはお兄ちゃんと一緒にいるからなれてるでしょ」
他の男がいるのと二人きりの時の視線は別物なんだよ。刺すような視線がたくさん浴びせてくるんだよ。これを毎日浴びてる晃一が鈍感すぎるだろ。
「はぁーせめて離れてくれ。そうすればもうちょい視線がましになる」
「嫌だよ♪これは享お兄ちゃんが将来腕を抱かれたときに動揺しないためでもあるんだよ」
それは一理あるが、そもそも美少女に腕を抱きつかれる可能性の方が低いが。だって俺だぞ?そんなにモテることはないと思う。それに遠慮してる方が可愛いしな。やっぱ大和撫子が、
「いたっちょっ靴で足をグリグリするなよ」
「ふん別の女子がいいとか考えるからだよ。女子のといるときに別の女の子考えるとか失礼だよ」
練習とかいってる割には嫉妬するのかよ。それに別に好きなやつがいるんじゃないのか?それとも自分といるときは他の女子を考えると嫉妬するパターンか?
「はぁーまぁいいわ。それで千葉駅についたが、さすがに離れるよな?」
ちなみに俺たちが通ってる高校は千葉県立千葉高校だ。千葉県立のトップの進学校だ。まぁこれでも中学時代は勉強はできていた方だからな。入ってからはあまり勉強に力を入れてないから、真ん中ぐらいの成績だが。だが、受験生になったら気合いが入るから、難関大学には入れると思う。進学校にあるあるなパターンだな。受験生になったらめちゃくちゃ偏差値が上がる的な。
「仕方ないなぁー。もっと真っ赤になる享お兄ちゃんを見るのもいいけど、これ以上やルと無理矢理剥がしかねないから、我慢するよー」
「そうしてくれ。大体こいうのは好きな人に取っておくもんだろ」
「好きな人がどうやったら反応がいいか、確かめてるんだよ」
これ俺じゃなかったら勘違いして、告白して振られちゃうな。振られちゃうのかよ。振られてそんなに経っていないが、好きな人作って、早く吹っ切れないとな。
「それを俺で実験しないでほしいですがねぇー。そもそも凪なら大抵の男が腕を組むだけで、喜ぶだろ」
「それは享お兄ちゃんも?」
「それはまぁ俺も男だからな。喜ばないこともない」
俺はそっぽを向きながら、言った。こんなこと言うのは恥ずかしいからな。ふふと凪は笑っている。付き合ったことないんだから、仕方ないだろ。
「初々しいねー。まぁそこが可愛いんだけど」
「男が可愛いと呼ばれても嬉しくないがな」
そんな軽口を叩いていると、電車がきたので、それに乗った。乗ったあとはなぜか微笑みながら、凪は手を握ってきた。
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