主人公の妹と始めるラブコメ
作家目指すもの
第1話
暖かい風が吹くなか、俺はクラスメイトである一條を待っている。あいつは俺によく話しかけてくれる美少女だ。だからもしかしたら、俺のことが好きかもしれないと思っていたら、いつのまにか好きになった。美少女に好かれたらそりゃ好きになるだろう。
「お待たせ、それで話ってなんですの?」
「付き合ってくれ」
「ごめんなさい。私鞍手くんが好きなんですわ。だから新しい恋を見つけてくださいまし」
そう言って去っていた。また晃一か、まぁあいつなら仕方ない。あいつは主人公だし、学校のほとんど美少女に好かれていると言われているしな。まぁ本人は気づいてみたいだが、いつも彼女欲しいととか言ってるし。他の男が聞いたら、地団駄をふんでいるだろう。俺はもう馴れたから、いい加減気づけよと思う程度だが。
俺は体育館裏を離れて、帰ることにした。学校をでると、かなり見られてるのが分かる。俺は陰陽師の家系で、視線には敏感なんだ。ついでに誰かも分かっている。晃一の妹の凪だ。晃一と凪は義理で、恋愛感情を兄である晃一に抱いてる。まぁ噂だが。
「凪視線でバレバレだぞ」
すると電柱の横から、凪は出てくる。笑顔を浮かべながら、そんなに俺に見つけられたこと嬉しかったか?
「んふふやっぱり享お兄さんはさすがだね。この私の隠業の術も見破るなんて」
そう俺と晃一と凪は幼馴染みなのだ。陰陽師の関係でな。俺と凪には縁談の話も来ている。まぁ俺は好きな人と付き合いたいから、断っているが。凪にも好きな人と付き合って欲しい。
「それで毎回隠れて尾行するのは何でだ?」
「ゲームだよ享お兄ちゃん。見つからなかったら、享お兄ちゃんにアイスでも買ってもらおうかなというね」
「俺は毎回見つけてるのに褒美はないんだが」
「それなら今度デートする?こんな美少女とできるんだから、最高だよね?」
自分で美少女とか言うなよ。確かにボブヘアーに大きくくっきりとした目、高い鼻に、小さい唇どっからどう見ても美少女だが。凪とデートは魅力的だ。だが俺好きな人いるんだけど。振られたけどな。
「俺好きな人いるんだが」
「振られたよね?見ていたよ」
盗み見するなよ見られて困ることはやってないが。だが振られてるのを知ったところで、俺今振られたばっかしで、踏ん切りがついてないんだが。それに凪は晃一を好きなはずだろ。安易にデートとか誘うなよ。勘違いしちゃうだろ。
「振られてもその後に他の女子とデートするとか本気じゃないみたいだろ」
「えーいいじゃん。暇なんだよー。それに好きな人とデートの参考にもできるし」
「それなら直接晃一にデートしたいって言えよ。あいつなら好意には気づかないだろうが、ちゃんとしてくれるだろ」
「私別にお兄ちゃんが好きな訳じゃないんだけど。まぁ前は好きだったけどね」
驚嘆の真実だな。晃一以外に身近な男とかいたか?まぁ俺が知らないだけで、知らない男と仲いいかもしれないが。むしろそっちの方が可能性は高いだろう。よく一緒に帰ったりはするから、好きな人とはそこまで、進展してないんだろうが。
「それで好きな人がいるなら、そいつを誘えばいいだろ。練習とか関係なく、凪なら可愛いんだから、誘いに乗ってくれるだろ」
「か、可愛い。照れちゃうよぉー。あれもしかして、これがキュンてやつかなぁー」
何で自分で言うのは恥ずかしくないくせに、人に言われると、照れるんだよ。可愛いと思ってるなら、照れる要素ないだろ。それに他の男からも言われ馴れてるはずだろ。
「それでデートしてくれる?今なら腕組までできるよー。ほら早く乗った方がいいよぉー」
チラチラとこっちを見ながら、言ってくる。はぁーせめて変装くらいはするか。一緒にデートしてるところを見られたら、クラスメイトがうるさくて、さらに目の敵にされかねない。しかも凪が本当は俺のこと好きなんじゃないかと勘違いをされかねないしな。
俺は眼鏡を付けて、前髪を上げて、変装した。これで俺だと分からないだろ。関係が深くないやつじゃない限り。関係が深い友達など、晃一ぐらいしかいないから、問題ない。
「おおやっぱり前髪を上げると、かっこいいねー。、、、、まぁ他の女子の前ではやって欲しくないけどね。モテちゃうから、それは困るしね」
「それでどこ行くんだ」
「幕張のイオンだよー。あそこなら色々揃ってるしねー。だから、享お兄ちゃんの服も選べるしねー」
あそこ広くて、疲れるんだよな。まぁ端まで行くつもりはないだろうから、いいんだが。ちなみにイオンの本社が幕張にあるから、イオンはとんでもなく大きい。多分ショッピングモールでは一番でかいんじゃないか。少なくともイオンでは最大級だ。
「それじゃーしゅっぱーつ」
そう言って凪は腕に抱きついてきた。おい男のロマンの塊がめちゃくちゃ当たってるんだが。やめろ興奮しちゃうだろ。まぁ足の方が好きだけど。制服から伸びる足とか最高だよね。
「ふっふっふどうやら興奮をしてるようだねー。これが悩殺ってやつだね」
「俺は煩悩には負けない。それが俺の理性の化け物と言われた男の意地だ」
「ふっ鼻の下伸びている時点で、それはないよ。理性の化け物なんて誰が言ったのさ。どう見ても煩悩の塊でしょ?」
まぁ足とかよく見てるしな。やっぱり理性の化け物じゃなかった。すぐに興奮しちゃうスケベだったよ。
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