第18話
マオ「あんまり見つめないでください、もっと好きになってしまいます」膝に顔を埋め表情を見えないようにする
僕に、目の前からは、なっ?とかはっ!?とか擬音が聞こえるのがおかしくてプルプル震えてしまう
会長様(予定)「人で遊ぶのもたいがいにしろよ」こつんと拳が飛んでくる
マオ「フフフ、すみませんそんなつもりでは無かったのですけど」一度入ってしまったツボはなかなか抜け出せないもので口元を隠しながらも笑ってしまう
見かねた会長様(予定)は僕の頬をつねり笑うのをやめろと言わんばかり威嚇する、でもさっきまで感じていた圧迫感とは違い優しい雰囲気を醸し出すそれはどうも怖く感じる事など出来なかった
満足したのか僕の頬をつねっていた手は今度は頬を包み込みジッと見つめてくる、その表情はとても優しく美しく見とれてしまう
会長様(予定)「俺はボッチじゃない」 突然何を言われたのかが分らず固まる「俺は好きで一人でいるだけで決してボッチなどではない!だがお前がどうしても俺と飯を一緒に食いたいと言うのであればお前をそばにおいてやらんでもない!」
マオ「いえ、それは大丈夫ですよ!もう先輩と約束してしまったのでお昼はそちらで取ります」
僕の発言にわなわなと震え驚いている様子の会長様(予定)、まさか断られるだなんて思ってもみなかったのだろう
会長様(予定)「なぜだ!?」
マオ「約束したので」ニッコリ笑って見せる、会長様(予定)は何だか不服そうでしばらく考え込んでから
会長様(予定)「なら俺もお前達と一緒に食事をとろう」我ながらいい考えとでも言うような感じで満足そうに微笑む「それなら文句はあるまい!」
そんなにボッチ飯が嫌だったのか、そっかそっかと哀れみの目を向ける僕に今度は会長様(予定)から重たい一発をもらう
マオ「酷いです!なんで殴るんですか!!!???」
会長様(予定)「ろくでもない事を考えていたからだ」
ぎろりと見つめる彼にまた頬が緩んでしまう
マオ「フフフ」ニコニコが止まらない僕を会長様(予定)はどうしたと訪ねてくる「いえ、ただまた会長様(予定)とお話出来てうれしいですフフ」
会長様(予定)「本当におかしな奴だな… はぁ… まったく、それよりもまた俺の事を会長と呼んでいたぞ」
ギクッ!
思わず肩が飛び跳ねる、あぁやばい最近は会長様(予定)とあんまり話していなかったから油断していた、今度はどんな言い訳をしても通じない気がする、どうしようと焦っていたら
会長様(予定)「前にもこんな話をした記憶があるが… お前は俺にこの学園の会長になって欲しいのか?」
マオ「欲しいっていうか…なんというか…」ダラダラと冷や汗が吹き目が泳ぐ
会長様(予定)「俺なんかが会長になってもこの学園の為にもならないだろう」
マオ「そ!そんな事はありませんよ!」
沈んだ声で言う会長様(予定)に必死に弁明しようとするもありきたりな言葉しか出ず、頭の中が真っ白になる
この人にはこんな顔は似合わないのに、どうしよう…
ガージィ「おや、お前さんらこんな所で授業はどうした?」
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