その2 あの時君は若かった…そして俺は脅しに屈した!
五月「…で?どうするつもりなのよ、あたしたちの仲」
どこぞで聞いたようなセリフだが、この時のほうが古い。さっちゃん、中学二年生の春…ここは、柏のそごうの最上階の喫茶店。
中二女子にしては高めの身長165㎝、余分なものが一切ついて無いようなスレンダー体型にたわわなDカップ。中学生らしいショートカットボブの下に整う可愛い目鼻立ち。
(画像)
https://kakuyomu.jp/users/kansou001/news/16818093079521235064
信じられない、小学生の頃は、添い寝はおろか一緒にお風呂にまで入った幼馴染みがこんなに可愛いく
五月「キモい!正太郎!」
「……すみません…」
「…反省してます…逃げちゃってごめんなさい」
俺はテーブルに頭を擦り付けた。断言しても良い。こんな子と知り合える機会は二度と無い。絶対にさっちゃんを離してはいけない!
五月「本当に大変だったんだよ?あんたが出した精子のついた布団処理するの」
「………」
五月「…何よ」
…うん、本当に大変だったんだと思う。
そして今回の件は、押し倒すだけ押し倒しておきながら、何も出来ないまま暴発して、いたたまれなくなって逃げた俺が悪い…
…だけど…その可愛い顔で「精子」とか言わないでくれ!!
幼馴染みの距離感って、たまにほんと残酷。
「ほんとごめん、今度こそ、ちゃんとやるから」
五月「…は?」
「…え?」
五月「…ちゃんとやるって何を?」
「何って……セックス?」
五月「ふ~ん、だってさ?お兄?」
「!はかったな!?さっちゃ…」
ガッ!!
「うぎゃ~」
三月「何がセックスちゃんとやるだ!!良い度胸だな正太郎!!」
何で後ろの席に兄ちゃんが!!イダイイダイイダイ!
「に…兄ちゃん!アイアンクローダメ~~」
三月「何が兄ちゃんだ!もう義弟気取りかふざけんな~」
「さ…さっちゃん、助けて…」
五月「ふ~んだ!正太郎とやるくらいなら、お兄に捧げるもん!」
「あんだって~、兄ちゃん、表に…出なくて良いです…イダイイダイイダイよ~」
三月「表出ても良いぞ!拳で語りあうか~?」
「勘弁して~兄ちゃん~何でも言うこときくから!」
―
―
―
このセリフを俺は後悔し続けることになる。
さっちゃんは可愛い。だけどこんなのはほんと始まりに過ぎなくて…さっちゃんは、日に日に美しく妖艶になっていったんだ。
なのに……
この日、俺と桂木兄妹の停戦協定には、恐るべき規定が盛り込まれていたんだ…即ち
「正太郎か五月、どちらかが社会に出るまで…決して一線を越えることなかれ」
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