第1話 ひょいひょいメット④
――翌日。
例の道具を装着したまま、いつもの空き地で待ち
それを目にした瞬間、自然に口元が
こちらの
言葉なき開始の合図。
二人の間にある空気が
女は
間合いを
――ならば……こちらから
と、
――
――打たされた!
バランスを崩しながら思い知る。手の平で踊らされる猿によろしく、敵の
――やられる!
そう覚悟して、硬く目を閉じた。
空気の壁を突き
――
女は驚きを隠せない。
こちらも驚きを隠せない。
本能的に離れようとするこちらの動きを
――そうか、そうだった!
自分が今、何を身に着けていたかを思い出す。はやる気持ちで我を忘れていた。
糸で
「んひっ、くひっぃ、ふひぁはははははははははあぁ、あーっはっはっはっはっはっはっはっぁはははっはっはははははっはあぁぁ。言っただろう! 今回は簡単にいかなねぇってなぁ!」
女は
「当たらない! 当たらない! 当たらないぃぃいぃ!」
目の前にぶら下がった勝利の二文字によって、テンションはどこまでも
「当たる訳がないんだよぉぉ!」
―― そう、当たる訳がないのだ。この道具を着けている限り。こっちには未来という科学の力が付いているのだから!
AR問題を解決すべく【
ARが引き起こす
そんな未来の力を手に入れているとも知らず、女は無駄な攻撃を
繰り返される
――馬鹿な!
死角から放った、見えないはずの攻撃を
信じがたい現実を目の辺りにして、女の二つ名が
――
その名が
――
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